書類整理は分類から始める
書類整理は、書類を整理する方法を考える前に、机の上に散らかった書類を分類することから始めましょう。机の上にある書類は、大きく分けると、「まだ手をつけていない書類」「進行中の書類」「仕事が完了した書類」の3つに分けることができます。
まずは散らかった書類を上記の3つに分けてください。仕事が完了している書類は、さらに廃棄する書類と保存する書類に分けましょう。廃棄する書類はシュレッダーにかけるか、社内のルールに従って処分を行います。このとき、情報の漏えいに気を付けてください。個人情報、社内秘、社外秘、いずれも漏れないように何度もチェックを行うようにしてください。
グッズを使って書類を整理する方法
机の上に散らかった書類を分類したところで、グッズを使って書類を整理する方法をご紹介していきます。おすすめなのは、最初にファイルやクリアファイルを使い書類を分類別にまとめ、その後ファイルボックスで保管、ラベルをつけて取り出しやすいように見やすくするという整理方法です。今まで単体で使っていたものを組み合わせて使うことでさらに便利になるので、是非やってみてください。
ファイル
一冊のファイルは、一つの分類ずつ書類を収納する際に非常に便利です。例えば、月別に書類を収納したり、取引先の名前をあいうえお順にまとめたり、といった場合に使うことが出来ます。契約書・領収書などの重要な書類は、失くしてしまう前に真っ先にファイルにまとめてしまっておくと良いでしょう。
クリアファイル
クリアファイルは、一冊のファイルよりもっと細かく分けて整理したい場合におすすめです。透明なクリアファイルなら一目でどんな書類が入っているのか確認することが出来ます。意識したいのは、立てて収納するということです。クリアファイルに収納したものの寝かせて整理方法にしてしまうと、結局山積みだった机に逆戻りしてしまいます。ファイルボックスやスタンドを利用し、立てて収納することを意識するようにしてください。
ファイルボックス
ファイルボックスは、書類整理に使ったファイルをまとめて整理して置いておくのに便利なグッズです。こちらも立てておくことでファイルをすっきりと収納できます。書類整理の前の机の分け方として、「まだ手をつけていない書類」「進行中の書類」「仕事が完了した書類」の3つの分類に分ける時もファイルボックスは使えます。とりあえず机の上を散らかさないようにざっくりと分類したいとき、「とりあえず入れておく」ファイルボックスを用意しておく方法もいいでしょう。
ラベル
見出しラベルをファイルやファイルボックスに貼ることで、必要な書類を収めているファイルやファイルボックスが一目で分かるようになります。たくさんの書類を扱う場合、目的の書類を見つけるまでに時間がかかってしまうのは効率的とは言えません。見出しラベルを貼って書類を整理する方法は、必要な書類をいつでもさっと取り出せてとても便利です。「これは何?」と聞かれることがない、誰でも分かるような言葉を書くように心がけるといいでしょう。
シュレッダー
企業には、漏えいさせてはいけない機密性の高い書類がたくさんあります。会社や個人の名前、住所、電話番号のほか、まだ表に出せない重要プロジェクトや人事情報の取り扱いは、細心の注意を払わなければなりません。情報が漏えいすることのないように、必ずシュレッダーを使って廃棄する方法で書類を整理してください。対応が終わっているからといって、簡単に書類をゴミ箱に捨ててはいけません。会社の情報を守る守秘義務は、最後の最後まで貫くようにしてください。
溜まった領収書を整理する方法
事業主や法人は一定期間領収書の保管が義務付けられているため、領収書を整理しておかなければなりませんが、膨大な領収書をうまく整理するのはなかなか大変です。ここでは、収納方法別に溜まった領収書をすっきり整理する方法についてご紹介します。
ファイルに整理する
月別や取引先別、費用別に分けて収納したいなら、何冊かのファイルを用意して領収書を整理する方法がいいでしょう。1ページに透明なポケットをいくつか用意してジャンルごとに領収書が納められるように工夫された、領収書専用のファイルが発売されています。きちっと領収書を整理したい人は、活用してみるといいでしょう。
封筒にまとめて整理する
領収書を整理するグッズを用意しなくても、すぐに出来る整理術が封筒に入れ整理する方法です。分類別に封筒を用意して保管しておくだけでかなりすっきりします。使う封筒は使い古しのもので構いません。税務調査の際、見にくいというデメリットはありますが、何も問題はありません。几帳面に領収書を整理するのが苦手な人は、領収書をざっくりと封筒に入れて整理する方法がいいでしょう。
ノートに貼って整理する
ノートに領収書を貼って整理する方法もあります。ノートに領収書を貼ることでサイズを統一出来ること、分類分けがしっかりできることがメリットです。特に領収書は用紙サイズがまちまちなことが多いため、サイズを統一できるのは大きな意味があります。ノートと糊を用意し、日付別や費用別、取引先別に分けて貼っていくだけですが、やり直しがしにくいため日付別に貼っていくのが無難です。この整理方法は時間がかかるので、書類整理に美しさを求める人以外はやめた方がいいでしょう。
書類整理をするメリット
机の上にある書類を整理する理由を考えてみましょう。もしかしたら、机の上の書類を整理しなくても仕事はできるのかも知れません。しかし、机の上の書類を整理してきれいな机で仕事をすることが大切だとされるには理由があります。
仕事の効率が良くなる
机の上の書類を整理することの一番に考えられるメリットは、仕事の効率が良くなるということです。書類を全て机の上に山積みにしてしまうと、目当ての書類もなかなか見つからず、仕事の度に探し出さなくてはなりません。そんなことをしているうちに、やる気が無くなってしまって本末転倒になります。書類整理をすることで必要な書類もすぐに見つかるからこそ、仕事の効率が良くなるのです。
ミスが少なくなる
机の上の書類を整理すると、ミスが少なくなります。これは非常に大きなメリットと言えます。重要な書類をそのまま置いておいたら書類の山に埋まってしまい、そのまま提出期限が過ぎていた・・・そんな経験がある人も多いです。書類を対応が必要な優先度順に整理をして分類分けをするようにすれば、うっかりミスはほとんどしなくなります。
しっかりした印象を持たれる
机の上がいつも書類で山積みになっている人は、少しズボラな印象を持たれてしまいます。逆に、すっきりと整理整頓が出来ている人はしっかりした印象を与え、より責任感のある仕事を任せてもらえるようになります。上司や同僚に評価してもらうには、まず基本的な整理整頓から始めることが得策です。
集中力が上がる
人間の脳は、少し散らかっているだけでもストレスを感じると言います。仕事をする際に机の上に少しでも無駄なものがないよう片付けておくと、無意識のうちに感じているストレスを無くすことができ集中力が高まります。仕事に集中できるように、机の上の書類は散らからないようにしてください。
メンタル面
部屋や机の上の散らかりは、精神面に影響していると言われています。机の上が書類でいっぱいになっているのは、仕事がうまく進まなくてイライラしている自分の心が映し出されているからかもしれません。仕事がうまく進まない時は、まず落ち着いて、机の上の書類を整理してみましょう。きれいに片付いた机は気持ちがいいはずです。書類が整理されたきれいな机なら、仕事の進みがどんどん滑らかに運ばれていくでしょう。
書類を整理する場所を決める方法もある
どうしてもすぐに机の上が散らかってしまうという人は、いっそのこと机の上の使い方を決めてしまいましょう。例えば、机の真ん中にあるパソコンを中心として、右側は書類、左側は電話連絡用と決めてしまおうということです。こうすることで右側以外に書類を置くことがなくなるため、必然と書類を整理せざるを得ない状況になります。
もっと言えば、右側に溜まってきた書類を整理する場所さえも決めてしまって構いません。足元の左側にはシュレッダー、そして足元の右側には書類を保管するための引き出しやボックス、といった具合です。普段から書類を処理する場所が決まっていれば、書類を受け取って処理した後いらない書類はすぐにシュレッダー、または引き出しやボックスの中へ入れる、という習慣をつけることが出来ます。
書類をスキャンしてデータとして整理する方法もある
紙ベースで必要な契約書などはしっかりと保管しておく必要がありますが、情報だけが必要な場合は、書類をスキャンしてデータとして整理しておくのが一番です。データならば、作成時期やファイル名などでソート(並び替え)することもできますし、書類に書かれた文字を画像としてではなく、文字として認識させることができるOCR機能を利用して書類の中の文章を検索することもできます。
法令で保存期間が定められた公的な書類ではない、書類の整理方法が個人に任されている、紙媒体として保管を必要としない書類なら、スキャンしてデータ化する方法で整理するのもありです。その場合、上司に相談し、了解をとっておくと後のトラブルを防ぐことができます。
ざっくりと書類を整理する方法ならできる
グッズを活用して書類を整理する方法でも、書類をスキャンして整理する方法でも、書類を整理する場所を決める方法でもなかなか机の上が整理できない人は、きちんと整理することをあきらめ、ざっくり整理でなんとかすることを考えてみましょう。
書類をまとめるスペースを「この辺り」とざっくり決め、ざっくりとした「入れ物」に書類を保管して整理をするようにしてみてください。細かい仕訳はしなくていいです。机の上に何もないスッキリとしたスペースを確保して、気持ちよく仕事を進めることが目的です。
ざっくりとした「入れ物」に書類が溜まってパンパンになってきたら、もっと細かい整理が必要になった合図です。ここで、周りの人の力を借りましょう。「書類を整理してください」と声をかけてもらうようにあらかじめ頼んでおきます。自分で書類を整理することが難しいなら、他の人の力を借りるのが一番です。
書類整理は仕事が出来る人になるための近道
書類を整理する方法はいくつもありますが、考えたいのは書類を整理することの意味です。机の上が散らかったままでは仕事がうまく運ばないのが常です。ドラマのように書類だらけの机で仕事をしている人が大活躍をするなんて、無いに等しいと思った方がいいです。整理が苦手な人は、これを機に書類を整理する方法を実践し、仕事に注力できる環境を作ってください。