復職の挨拶メールはきちんとマナーを守って送ろう
復職の挨拶をするためにメールを送る時には、受け取った人のことを考えた文面を考えるようにしましょう。せっかくの復職を台無しにしないためにも、相手に好印象を与えることを意識してください。
特にメールは多くの人の目に触れるものですから、マナーを守ったものでなければなりません。自分が復職したことを知らせて、これからまた一緒にがんばろうという気持ちを伝えられるようなメールを送ることができるようにするのが理想的です。ここでは、復職の挨拶メールの書き方や送る時の注意点などを見ていくことにしましょう。
復職の挨拶メールを送る時の書き方ポイント
復職の挨拶メールを送る際に、注意すべきポイントを紹介します。職場復帰に際して、伝えておかなければいけないことがしっかり伝わるメールの文面にすることが大切です。
復職の挨拶を口頭でする場合も、注意すべきポイントは以下と同じで、口頭で挨拶するか、メールで挨拶するかの違いだけです。
復職の挨拶をメールでする時は長々と書かない
復職の挨拶をメールでする時のポイントは、決して長々と書かないようにするということです。もっとたくさん書いた方がいいだろうか、あまり短文すぎると素っ気ない印象を与えてしまわないだろうか、と感じてしまうかもしれませんが、長々と書く必要はありません。あくまでも復職の挨拶メールで伝えるべきことは、自分が復職したということなのです。
復職の挨拶メールの件名は「復職」の言葉を入れ分かりやすく書く
復職の挨拶メールでは、件名にも気を遣う必要があります。件名はわかりやすく、シンプルなものであることが望ましいでしょう。例えば、次のような件名が良いです。
- 「復職のご挨拶」
- 「復職のご報告」
- 「復職いたしました」
- 「○月〇日付で復職いたしました」
- 「復職のご挨拶(○○より)」
このように、パッと見て復職の挨拶のメールであることがわかる件名をつけましょう。メールの件名も本文同様、長くなりすぎないように気をつけてください。言いたいこと、伝えるべきことはできるだけ本文中に書くようにしましょう。
あくまでも件名なので、メールの内容を総括したものである必要があります。全体をまとめたもの、つまりこのメールがどういう主旨を持ったものなのかを一目見ただけでわかるようにしたものでなければなりません。そのため、件名には必ず「復職」という単語を入れるべきです。「復職」という単語が入っていれば、それに関するメールであることがすぐにわかるので、受信者も意識しやすくなるでしょう。
職場復帰したこと、休職中のフォローへのお礼など要点を押さえて書く
復職の挨拶メールを送る時には謝罪や感謝の気持ちを伝えることも大切ですが、それより職場復帰しという事実を知らせる方が優先順位は高いと言えるでしょう。相手が知るべきことは、あなたが復職後どのように働いていくのかといったことですから、それをきちんとメールで知らせるべきです。
復職したということのほかに、自分が休職していた間に迷惑をかけてしまっていたことの謝罪、フォローしてくれたことへのお礼、これからに向けての抱負を書き加えておきましょう。
復職の挨拶メールに休職の原因になった具体的な病名を書く必要はない
休職の理由が体調不良であった場合に、その具体的な病名をメールに書く必要はありません。自分はこういう病気で休むことになりました、ということを大声で叫びたいという人はあまりいないでしょう。
基本的に最低限のことだけを書くのがメールの鉄則です。余計なことは書かずに、できるだけ事務的な文面にするのが理想的です。個人的に親しくしている人から病名を尋ねられて、不快でなかった場合のみ口頭で伝えるようにしましょう。
メールを過信しないというのが何よりも大切なことです。メールは決して万能なツールではありません。自分が送っていない人にまで噂が広がってしまうということも十分に考えられますから、軽い気持ちで病名を書くことはおすすめできません。匿名でも発信できるSNSとは異なり、仕事で使用しているメールであるということを強く意識するようにしてください。
復職の挨拶のメールではどの部署にいるのかを明記する
復職した時に、部署変えを命じられる場合もあるでしょう。他の部署へ異動した時には、その旨を必ずメールに記載しておいてください。前の部署を訪ねて来てしまったという人や、連絡がつかなくなってしまったという人が出てしまっては大変ですから、仕事に支障をきたさないためにも次の例文のように、どの部署にいるのかもメールに書いておきましょう。
- 「この度は○○部に転属となりました。
こちらでは○○を担当することになりましたので、どうぞよろしくお願いいたします。」
- 「○○部に配属されることとなりましたので、御用の際はそちらまでお願いいたします。」
- 「復職後は○○部にて尽力いたします。○○を担当いたしますので、どうぞよろしくお願いいたします。」
所属部署をはっきりと記すことはもちろんですが、担当する業務がわかっているのであればそれも書いておくとより親切だと言えます。メールの受信者にできるだけ多くの情報を渡せるようにしましょう。
復職の挨拶のメールでは誤字脱字や言葉遣いに気をつける
復職の挨拶メールでは特に誤字や脱字、敬語などに気をつけてください。挨拶のメールでは決して間違いがあってはいけません。特に復職の挨拶のように、新たな気持ちで第一歩を踏み出すような時にはなおさらのことです。
誤字や脱字、間違った言葉遣いがあるだけで、メールの受信者が持つ印象は一気に悪いものになってしまいます。この人は職場復帰初日からこんなふうに注意不足で大丈夫なのだろうか、と不信感を持たれてしまいますから、メールの文面はきちんと整えましょう。
復職の挨拶メールの文末には前向きな言葉を使う
復職の挨拶のメールの文末には、必ず前向きな言葉を添えておきましょう。これからの仕事に向けての前向きな姿勢を示すことによって、体調が回復したことや家庭と仕事を両立する意思の強さなどを表すことができます。次のような言葉を添えるのが望ましいです。
- 「心機一転、これからまた仕事に対して打ち込んでいきたいと思っております。」
- 「今後もしっかりと体調管理をしながら、仕事に取り組んでいきたいと思います。」
- 「一日も早く以前のように働くことができるように努力して参ります。」
- 「早く仕事に慣れることができるように、精一杯がんばりたいと思います。」
- 「新たな気持ちで一歩ずつ精進して参ります。」
復職時の挨拶メールの文末には「皆様のお力をお借りいたしますが」などといった言葉を添えておくのもいいでしょう。復職してすぐには元のように働くことは難しいものですから、周囲のサポートは欠かせません。そういったことをあらかじめお願いする意味で、一言添えると印象が良くなります。
復職する時に書く挨拶メールの例文
復職の挨拶メールは、社内だけではなく社外にも送る必要がある場合があります。その点も意識した上でどのような文面を作るべきかを考えていく必要があると言えるでしょう。ここで、社内と社外向けメールの例文を見ながら、どのような内容のメールを書けばいいのか確認しましょう。
社内に向けての復職の挨拶メールの例文
社内に向けて送る復職を知らせる挨拶のメールは、あまりかしこまりすぎる必要はありませんが、言葉を選ぶべきだと言えます。話し言葉のような軽い文面ではあまり誠意が感じられません。誠実さが読み取れる文面を心がけましょう。
社内向け復職の挨拶メールの例文1
営業部の皆様へ
ご無沙汰しております。
○○です。
この度、○月〇日をもちまして、
職場復帰することとなりましたため、ご報告させて頂きます。
休職期間中は皆様にご迷惑をおかけしてしまい、
誠に申し訳ございませんでした。
また、皆様には温かなご配慮を頂きまして心より感謝を申し上げます。
おかげさまで、療養に専念することができました。
今後は気持ちを新たに、いっそう精進して参りたいと存じます。
皆様にはお力添え頂くこともあるかと存じますが、何卒よろしくお願いいたします。
それでは、メールにて恐縮ではございますが職場復帰のご報告を失礼いたします。
この例文のように、最後に「メールにて恐縮ではございますが」という一文を加えておくことで、実際に挨拶回りには行かないけれどメールで挨拶することをお許しください、という気持ちを伝えることができます。
社内向け復職の挨拶メールの例文2
営業部の皆様へ
ご無沙汰しております。
△月△日より育休をいただいておりました、○○です。
この度、○月○日付で職場復帰いたしました。
休職期間中は皆様にご迷惑をおかけしてしまい、
誠に申し訳ございませんでした。
また、皆様のお力添えのおかげで育児に専念することができましたこと、
心より感謝申し上げます。
さて、これから半年間、時短勤務で勤めて参りますので、勤務時間が異なります。
そのため、○時に退社となりますので、ご理解のほどよろしくお願いいたします。
家庭と両立しながら、また積極的に仕事に取り組んでいきたいと思っております。
また皆様とともに働くことができてとても嬉しい気持ちで満ちております。
これからも何卒よろしくお願い申し上げます。
それではメールにて大変恐縮ではございますが、
取り急ぎ復職のご報告を失礼いたします。
育休明けには、時短勤務をするという人も少なくないでしょう。育休からの復職にあたりメールで挨拶する場合には、今後は時短勤務をするという旨をメールに記載しておくべきです。最初から時短勤務することを知っておきたかった、という人が後になって現れないようにするためにも、復職すると同時に周知徹底することを心がけてください。
社外に向けての復職の挨拶メールの例文
社外向けの復職の挨拶メールは、社内に向けて送るメールより自分の素性を一層わかりやすく書いたものにしなければなりません。相手によっては自分が休職していたことを覚えていないということも考えられますので、はっきりと名乗ることを意識しましょう。
社外向け復職の挨拶メールの例文1
株式会社○○
営業部 △△ △△様
平素より大変お世話になっております。
株式会社□□ 営業部の××です。
さて、私事で大変恐縮ではございますが、
○月〇日をもちまして職場復帰いたしましたので、
ご連絡差し上げます。
今回の休職で△△様には多大なるご迷惑をおかけしてしまいましたこと、
心よりお詫び申し上げます。
また、温かいお心遣いを賜り誠にありがとうございました。
おかげさまで十分な休養をとることができました。
今後は体調を崩さぬように気をつけつつ、
よりいっそう△△様のお役に立てるよう励んで参りたいと存じます。
これからも何卒よろしくお願い申し上げます。
それではメールにて大変恐縮ではございますが、
取り急ぎ復職のご報告を失礼いたします。
直属の上司には復職報告のメールを送る前に直接挨拶をしよう
直属の上司には復職報告のメールを送る前に、必ず直接挨拶しましょう。挨拶メールを送ったからもういいだろう、と思ってはいけません。他の社員にひとりひとり挨拶をして回るのは大変ですから、メールで復職の挨拶をするのは問題ありませんが、直属の上司には面と向かって挨拶をして、自分が無事に復職したことを伝えましょう。上司には休職中にも何かとお世話になっていたわけですから、そのお礼も兼ねてきちんと口頭で復職の報告をしておくべきです。
この時に気をつけたいのが、復職の挨拶は自分からしに行くようにするということです。上司の方から「復職おめでとう」と挨拶をされてしまうことがないようにしてください。
何事も目上の人間に先にさせてしまうことは失礼にあたります。出勤したらすぐに上司のデスクに向かい、復職の挨拶をしましょう。口頭で挨拶した後に、改めてメールを送るのが本来のマナーであると言えます。
復職の挨拶メールはマナーを守って分かりやすく書こう
復職の挨拶をつつがなく終えられるメールを書くためには、最低限のマナーを守ることが求められます。個人的なメールとは異なり、ビジネスメールは慎重にわかりやすく書く必要があります。これ以上ないくらい気を遣うくらいでちょうどいいと考えましょう。「この人は休職のブランクを感じさせない素晴らしいビジネスパーソンだな」と周囲に思ってもらえるような復職の挨拶メールを送りましょう。