聞き上手になろう!今は聞き上手が求められる時代
昔は営業というと押しの強さが求められることが多かったのですが、最近は話し上手よりも聞き上手を営業に求める企業が多くなってきています。また、営業だけでなく、他の様々な職種において、聞き上手な人が重宝されるようになってきています。
まさに聞き上手が求められる時代になってきていますが、どうして聞き上手が求められているのか、そのメリットや聞き上手になる、聞き上手を育てるためのコツなどはわかっているようできちんと知らないという人も多いです。聞き上手について詳しく知って、より高いレベルの聞き上手を目指しましょう。
聞き上手とはどういう人?
「聞き上手」と言うと、「話を聞くのが上手な人」という意味ですが、ビジネスの場で求められる聞き上手とは少し違う表現で言うと「傾聴が上手な人」という意味です。
傾聴というのは、「心から聞く」「積極的に聞く」というような意味で、「聞き上手」な人というのは受け身的に相手の話を聞くのではなく、興味や共感を持って聞き、そして時には積極的に質問などもしながら相手の話に耳を傾けることができるような人を言います。
聞き上手な人と話すことによって、話し手も話したいことを十分に話すことができますし、自分が思っていたよりも深い内容まで話せることもあります。そして、しっかりと自分の話を聞いてもらえたことで自己肯定感も高まり、また尊重してくれた相手に対しても好感を持てるようになるなど様々なメリットがあります。
聞き上手はコミュニケーションの中で多くの情報を引き出し、時には顧客や同僚の抱える問題の根本を見つけることもでき、多くを話すことをしなくとも課題解決に大きく貢献できるため、昨今の就職市場において非常に評価される傾向があります。
聞き上手になるには?知らずしらず話したくなる気持ちにさせる7つのコツ
話し上手な人よりも聞き上手な人の方が重宝される時代なので、聞き上手になるメリットはとても大きいものと言えます。どのようにしたら聞き上手になれるか、そのコツについて紹介します。
1.相手に敬意を持って話に耳を傾ける
聞き上手に最も顕著に見られる特徴が、「相手を尊重する」ということです。相手の話を軽んじず、しっかり聞くことによって相手の人間性を肯定することにも繋がります。尊重すると言うと難しく感じるものですが、要は「大事にする」ということです。役職などに関係なく、大事な人だと思いながら敬意をもってその話を聞くことが大切です。
2.相手が言っていることに共感しながら聞く
聞き上手になるためのポイントのひとつが「共感しながら聞く」ことです。時には、自分が全く共感できないような話もありますが、自分の立場から共感するだけでなく、相手の立場になって考えることで自然に共感ができる場合もあります。共感することで、相手も心を開いて話しやすくなります。
3.話を聞く態度に気を付ける
話を聞いている時の態度もとても重要です。その人が話に集中しているのか、また興味があるのかは、露骨にその態度に出てしまうからです。しっかりと相手を見ることや、表情を話の内容に合わせること、姿勢を良く保つこと、また話にしっかり反応することなど、聞く態度には注意しましょう。目線が泳いでしまったり、興味のない素振りを見せてしまってはいけません。たとえ話の最中に電話がかかってきたとしても、電話は保留にするくらいでないと、相手に興味を持っていることが伝わらず聞き上手とはいえません。
4.時々相槌を打って会話にリズムを作る
聞き上手の特徴は「相槌が上手」だと言うことです。相槌は会話にリズムを作ったり、また自分が考えたり話を整理するための時間を作るためにも大事な技術です。聞き上手な人は、相槌のひとつひとつにも実感がこもっており、また相槌のバリエーションも豊富です。
5.話を聞きながらタイミングよく質問をする
聞き上手な人は、話を聞きながら気になったことをタイミングよく質問します。質問をすることによって、その話をより深めたり、より広げたりすることができます。質の良い質問をタイミングよくできるからこそ、同じ時間の中でも聞くことができる話が違ってきます。また、質問をすることによって話している内容に興味があることが伝わります。
6.相手が話したことを自分の言葉でまとめる
聞き上手であることを端的に示す特徴に、相手の話を「自分の言葉で整理する」ことがあります。これは相手に対して自分の理解が正確かどうか確認をすることでもあり、また相手にしっかり話を聞いていることを示すことでもあります。まるで違っていたり、意図が伝わっていないようなら印象は悪くなりますが、ちゃんと話が聞けていれば大きく違うことはありません。時には相手が話しながら内容を整理していくためにも役立ちますので、積極的にまとめる練習をしておくと良いでしょう。
7.ただ相手の話を聞いているのではなく感想・感謝を話す
話しを聞くためのテクニックとは少し違いますが、聞き上手な人というのは、話を聞いた後で感想を述べたり、感謝を述べたりする人が多いです。話をちゃんと聞いていないと感想なども的を得たものになりませんが、しっかりした感想や感謝の言葉を述べられると、話した側も話して良かったと思うようになりますし、またこの人と話したいと思うようになります。また会いたいと思われるためにも、感想や感謝を伝えることは大切です。
聞き上手になると仕事がスムーズに運ぶ!聞き上手になるメリット
聞き上手には多くのメリットがありますが、その中の代表的なものを紹介します。聞き上手な人がいるといかに場が和むのかが分かります。
聞き上手な人がいると話の質が高まる
聞き上手のメリットは、聞き上手が一人いるだけでその場の話の質が高まるということです。聞き上手は相槌などを上手く打って話の盛り上がりを作ってくれますし、また的を得た質問で話をより広げたり、深めたりしてくれます。要所要所で話を整理してくれたり、また適切な感想を言えるため、話す側としても話しながら意見をまとめたり、話上手になっていくなどの良い影響も期待できます。
聞き上手な人がいると場の雰囲気が良くなる
話をしている時に態度が悪い人や否定的な発言をする人がいると話しにくくなってしまって、場の空気が悪くなってしまうことがあります。聞き上手は話を途中で折ってしまったり、また相手の意見や弁論を否定することなく話を聞いていくことができるため、雰囲気を良い状態に保つことができます。
聞き上手な人がいると肯定的な感情が生まれる
しっかりと話を聞いてもらえると、それだけでもポジティブな感情になるものです。聞き上手は、よく話を聞くことによって話し手にポジティブな感情を与えますし、それによって信頼や好感を得ることができます。肯定的な感情が生まれれば、回数を重ねるごとに信頼関係が強固になっていきますので、特にルート営業やカウンセラーなどの同じ相手に何度も接するような職種で重宝されます。
聞き上手な人が話す言葉には強い力が生まれる
よく話す人ほど発言力があると思われがちですが、実は聞き上手な人が話す言葉には強い影響力が生まれます。話をよく聞き、周囲に良い印象を与えることができているからこそその意見は尊重もされますし、しっかり話を聞いた分、整理された意見を出すこともできます。聞くことで言葉に力が生まれるので、提案なども通りやすくなります。
ただの聞き上手で終わらないために聞いたことをどんどん活用していこう
聞き上手であることによって多くのメリットがありますが、ただの聞き上手で終わってしまっては意味がありません。仕事の中で聞くことができる多くの話は「情報」ですから、その情報をうまく整理して利用することができなければなりません。
情報は、まずしっかりとその内容を理解し、整理して使っていく必要があります。どんなに良い話を聞いたとしても、それをいつまでも覚えておけるわけではありませんから、積極的にメモをするなどして記録に残しておくよう心がけましょう。
また、聞き上手な人は他の人が知りえないような情報を知るチャンスに恵まれることもあります。情報の価値を知らないと、その情報を活かすことができませんから、ただの聞き上手で終わりたくない人は自分が情報を活用できるようにスキルを磨いたり、情報をもとにチャンスを広げてくれるような人が周囲にいないか探しておきましょう。当然、信頼できる人でなければなりません。
聞き上手を120%活用するためにも、自分だけでとどまらず、聞いた話などを活かして次のビジネスチャンスにつなげていくことをいつも意識してください。
ワンランク上の聞き上手を目指してビジネスチャンスをつかもう
聞き上手な人は、心から相手に寄り添って積極的に話を聞くことができる人です。ビジネスだけでなく、プライベートな場面でも重宝されるのは間違いない人だと言うことができるでしょう。聞き上手な人がいるだけで、職場のムードも大きく変わります。個人としても成績が期待できるだけでなく、周囲にも良い影響があることから重宝されることは間違いありません。
聞き上手になるためのコツを意識して、日々練習しながらワンランク上の聞き上手を目指してみてはいかがでしょうか。きっと、仕事の成果や周囲の反応が違ってくるはずです。