飲み会の幹事・会計が回ってきた時にはお金のトラブルに注意
社会人になると、会社の飲み会をゼロにするのは難しいものです。そして、新入社員でも誰でも、一度は幹事が回ってくることがあります。飲み会の幹事・会計の仕事は様々にありますが、その中でも一番気を遣うのがお金に関することで、学生時代とは会計に関するシビアさがまるで違います。
会社の飲み会の幹事・会計がスマートにできれば、仕事もできる人として評価されることも多く、上司や先輩、同僚たちからも重宝されるようになります。失敗せず、スマートに飲み会の幹事や会計を行うためのコツを新入社員のうちから身に着けておきましょう。
学生時代と違う社会人の飲み会会計
学生の時と社会人になってからは、同じ飲み会でも違いがありますので、会社の飲み会で幹事にあたる人はそれを踏まえて会計をする必要があります。
飲み会は希望者ばかりではない
会社で飲み会を開くことになった場合に、学生時代と違って、社会人の場合は「仕事の一環」という側面がどうしてもあります。そのため、中には「嫌々来たのにお金を払わされる」と思っている人が一定以上存在していることを考えておくべきです。「仕事だから仕方ない」ではなく、ネガティブに思っている人がますます不快な思いをしないように、会計面でも公正で不審なところがないように注意が必要です。
飲み会の会費は支払額に大きく違いがある
学生の飲み会でも多少は違う場合もありますが、会社内の飲み会ではその会費が一律ということは少なく、役職や雇用形態、男性女性などで違いを設けて支払いをお願いすることが少なくありません。そのため、様々な社員の方の状況、また企画の趣旨などをきちんと把握したうえで会計を考える必要があります。会社の飲み会の会費は、友達どうしの飲み会とは違うことを覚えておきましょう。
周囲の方が幹事としての経験が豊富
学生時代は飲み会の幹事をしたことも無ければ、そもそも飲み会そのものに慣れていないという人も多いため、幹事をする人はクーポンやカードを使って上手くやれば自分に有利なように会計を動かすこともできなくはありません。しかし、社会人になると周囲の人もお店の情報や会計の仕方などは心得ているもので、不正な会計操作や特定の個人にだけ益があるような仕組みはすぐにバレてしまい、信用を落とすことになります。
一緒に飲んだ人に翌日以降確実に会う
友人どうしの飲み会では、一緒に飲んだ人としばらく会わないことも多いですが、会社の飲み会ではほとんどの場合、翌日にも会うことになります。そのため、互いに印象が悪くならないように注意が必要です。
会社の飲み会の会計のポイント
飲み会で会計をする上で、押さえておきたいポイントを紹介します。いずれ幹事になったときに慌てないように、新入社員のうちに覚えておきましょう。
1.レシートは必ずもらう
経費の有無に関係なく、正確な会計を行ったことの証拠を残すためにも、レシートは必ずもらうようにしておきましょう。時にはお店の方が計算を間違っている場合もありますので、内容の確認も怠らないようにしてください。
2.キャンセルに注意する
会社の飲み会の会計上、最も大きな違いが出てしまうケースのひとつが突然のキャンセルが発生する場合です。法事や病気など、どうしようもないケースはありますが、事前にお店側に確認をしておいて、最終的にいつまでなら人数の変更が可能なのか把握して、参加者へのキャンセルルールを作りましょう。お店側の準備の都合はありますが、1~2人程度なら直前だとしてもキャンセルに伴う費用は無しとしてくれる場合もあります。
3.消費税に注意する
会社の飲み会の会計では、消費税は意外に忘れてしまいがちです。お店の料金表示も税込みなのか税抜きなのかにはしっかり注意しておく必要があります。消費税は8%なので、10,000円の会計なら800円になります。大きな規模の飲み会なら、総額が10万円を超え、消費税だけで8,000円を超えまい、1人分の飲み代以上となることもありますのでバカにできません。見込み違いで泣く泣く自腹を切らないよう注意しましょう。
4.会費は多めに設定する
会社の飲み会の会費は、少し余ると思われる程度に設定しておくのが無難です。会費を多めに設定しておくべき理由は、キャンセルや見込み違いなどによって予算をオーバーすることを防ぐためです。お通しや場所代などが事前の計算に入っておらず失敗することは多いので、会費を多めに設定しておいて余剰分は次回以降の補助に回すなり返金するなりしましょう。
5.会費の徴収はできるだけ事前or翌日以降
会社の飲み会の会費の徴収について、皆が集まる当日の時間に行うのが良いと考える人もいますが、せっかくの席の雰囲気を壊しかねませんし、人数が多かったり、泥酔や体調不良の人が出てしまった場合には難しくなり、翌日以降に払った払ってないでトラブルになることもあります。できるだけ確実に会費を集めるためにも、会費は飲み会の前に集めるか、もしくは翌日以降に集金を行いましょう。
6.会費の徴収は専用の封筒を作っておく
会社の飲み会の会費を徴収する際に、一人一人回ってもらったお金を自分の財布に入れていると、自分のお金と区別がつきにくく、抜け漏れも生じやすくなります。集めた会費を入れる専用の封筒を作り、参加者のリストを書いておく(作って貼る)ようにして、1人ずつチェックしながら回ると抜け漏れも生じにくくなります。
7.会費のクレジットカード払いは要注意
スマートに会計を済ませることができ、ポイントもたまるなど幹事の必須アイテムとして重宝されているクレジットカードですが、会社の飲み会の会費を幹事個人のクレジットカードで払って特定の個人だけにポイントが還元されることを好ましく思わない人もいます。公平という点では現金払いが一番です。会社の飲み会の会費の支払いについてカード払いがOKなのかは、会社や参加者の雰囲気に寄りますので、先輩や上長に確認しておくのが良いでしょう。
会社の飲み会での会計マナー
飲み会の会計では気を付けたいマナーもあります。新入社員が心得ておくと「知ってるな」と周りの評価が高まります。
伝票は目上の人に取らせない
飲み会の会計で伝票を受け取るのは目下の人の仕事です。上司が払ってくれるケースでも、伝票はまず目下の人が受け取り上司に渡すようにしましょう。この場合、中身は見ないようにするのが肝心です。
お店を出る時は目上の人から
お店を出る際には目上の方から先に出てもらうようにします。目上の方が支払いを持ってくれる場合でも、お店の状況が許すなら中で待ち、目上の方が出てから続けて出てお礼をしましょう。
余剰分の会費の処遇は確認する
徴収した飲み会の会費が余ってしまうことがありますが、その場合どうしたら良いかは上司に確認した方が無難です。少額であれば「手間賃としてもらっておけ」というケースもありますし、次回以降の飲み代の資金として貯めているケースもあります。自己判断で決めてしまうことで、周囲に不快感を与えないよう注意しましょう。
会計報告は早め・丁寧を心がける
会社の飲み会の会計報告を行うことはとても大切なことです。基本的には収入と支出がわかれば問題はありませんが、クーポン利用などの特殊な事情で残金が多く出る場合もありますので、残金の扱いについてもきちんと報告しましょう。「○○部長と相談の上、残金については次回以降に繰り越します」など、上長確認があればその旨も残しておくと無難です。集金が事後になる場合は必ず期限を伝えて集金しましょう。
飲み会の残金は二次会では使わない
会社の飲み会の後に二次会が行われることがありますが、全員が二次会にも参加するケースを除き、飲み会の残金を二次会に回すのは好ましくありません。参加していないのに費用負担をしていることになり、不公平に感じられてしまうからです。
会社の飲み会の会計は公平性が大事と心がける
会社の飲み会の会計をする場合には、公平性を何よりも大事にするように注意しましょう。応分の会費を支払ってもらうことは問題ありませんが、たとえば食事量の少ない女性の方や、都合で遅れて途中参加になってきた人にも周囲と完全に同じ会計をお願いするのは好ましくありません。
残金が出たり、クレジットカードのポイントが自分に入るなど会計的な余裕があるなら、その余裕の範囲内で会費を減額したりするなど、周囲にも納得しやすい形で公平な会計を心がけましょう。
ちょっとの額だとしても、お金に関することは一度悪い印象がつくとなかなか印象が変わりにくく、毎日顔を合わせるだけにやりにくくなってしまいます。飲んだ時だけでなく、飲み会が終わってからもすっきりと気持ちよく付き合えるように、公平であることを会計ではいつも意識しましょう。
会社の飲み会の会計は腕の見せ所
会社の飲み会の幹事や会計といった立場は、様々なところに気を遣うために敬遠されがちではありますが、多くの方とコミュニケーションも取りやすい立場であり、かつ上手にこなすことができれば評価も高まる「腕の見せ所」でもあります。
基本的なマナーを守り、ポイントを押さえてスマートに会計をすることができれば、仕事の上での信頼度も上がることでしょう。新入社員は、普段から、周囲の人が行っている様子をよく見ておくことも勉強になります。最初は大変かもしれませんが、ぜひ頑張ってください。