三日坊主の習慣を克服したい人はしっかり対策しよう
新しい物事がなかなか続けられなかったり、またやらなくてはならない事だとわかっていても、ついつい面倒になって投げ出してしまったりする、いわゆる「三日坊主」の人というのは多いものです。直したいと願っていてもすぐに直らない困った三日坊主ですが、対策方法をしっかり知り、意識をもって取り組めば克服することが可能です。三日坊主の克服方法を中心とした情報をご紹介していきます。
三日坊主は「三日だけ」とは限らない
三日坊主と言うその文言から、「三日だけ」あるいは「三日以内に」物事をやめてしまうことが三日坊主だと思われることもあるのですが、実際には日数は関係なく「飽きっぽく継続力がない」ということを三日坊主と表現していることが多いものです。
子供のうちは何かにつけて持久力や継続力が無いために三日坊主になりやすいのですが、大人になってからもその癖が抜けないようでは様々な面で問題が生じてしまいます。社会人にもなれば毎日の仕事の大半は同じことの繰り返しであり、しかもその繰り返しの品質が問われることも少なくありません。三日坊主で気のない仕事をしているうちに、実は評価が急降下していることもあるのです。
三日坊主の習慣を克服する方法8つ
三日坊主の習慣が身についてしまっている人は、一刻も早く改めましょう。三日坊主の習慣を克服するために効果的な方法を8つ紹介します。
1.三日坊主を克服したい目的と目標をしっかり書き出す
三日坊主になりやすい傾向がある人には、あまり物事の目的や目標に関心がなく場当たり的に目前のタスクを処理しようとする傾向があります。しかし、それでは意義もやり甲斐も感じることが難しくなってしまいがちです。
目的と目標を考えるだけでなく、しっかり書き出して見えるようにすることで、意識づけをより強くして物事に取り組むことができます。目的は最終的なゴールであり、目標は目的に向かっていくための小さなゴール・中間地点です。ダイエットのゴールが「夏にカッコよく水着を着る」ことであれば「毎日30分走る」「筋トレを週に1度は行う」「1か月に2kg痩せる」などが目標となります。
目標設定では、「毎日5km走る」のような目標ではなく「最低でも1km走る」という最低限の目標を定めておいたほうが心理的に続けやすくなります。最低限の目標ですので、あまりハードルが高くならないように気を付けましょう。
2.目標がクリアできたらごほうびを一つ与える
三日坊主の人がすぐに飽きてしまうのは、その行動をすることによってメリットを感じることができないからです。そのため、わかりやすいメリットがある他の用事が入りこんできたら、すぐに気持ちがそちらに流れてしまいます。
これを防ぐためには、ひとつひとつの活動にごほうびを与えるようにするのが有効です。「毎日1時間勉強をしたら1時間ゲームをしてよい」「休日にはお掃除をしたらお昼寝をしてよい」「1か月皆勤だったら好きな服を買っていい」など、自分の続けにくいものを頑張ったらごほうびを与えるようにしてあげましょう。ただし、苦労に見合ったごほうびを与えないと、他人はもちろん自分も動きませんので、奮発するところは奮発しましょう。
3.途中で三日坊主に戻っても自分を責めないで褒める
三日坊主の人に多く見られるのが、できなかったことで自分を責めてしまう人です。「できなかった」と自分を責めることに時間を費やしてしまい、気分が滅入ってやる気も起こりません。できなかったとしてもすぐにまた再開することが大事です。ゲームのように「残機(ライフ)」をあらかじめ決めておいて、適度に失敗を許せる仕組みにしておくと良いでしょう。
より良いのが責めることより褒めることです。毎日、目標に向かって頑張った自分のことをほめてあげてください。そして、できなかった日が出てきてしまったら、「何日も続いた!私エライ!次は新記録作るぞ」と、できなかったその日ではなくできた期間に目を向けるようにしましょう。
4.一緒に三日坊主を克服する仲間を作る
三日坊主の人は自分だけで物事を続けるのが苦手です。そういう場合は、仲間を作ることが有効です。仲間と一緒に頑張っていれば、モチベーションが下がっているときはお互いに励まし合うこともできますし、また調子がいい時は互いに切磋琢磨して頑張れますし目標達成の喜びもわかち合えます。
仲間がいることによって、気持ちのコントロールもしやすくなりますし、そして目標にしていた活動以外にも仲間に会うこと自体にモチベーションが発生します。より良い効果を期待するなら、仲間は目標が同じ人であるだけでなく、会うことそのものが楽しみになるような人を選びましょう。
5.習慣と意識を逆にする
三日坊主の人と、物事が持続する人の間では、習慣と意識に大きな違いがあります。
たとえばダイエットなら、三日坊主の人は「今からあと10kg落とさないといけない」と思い、そのために「毎日5km走らないといけない」と考えます。しかし、物事が持続する人の場合は「自分は10kgほど太ってしまった」と考え、「昔は毎日5kmくらいは走っていた」と考えます。
何が違うのかというと、三日坊主の人は「現状を受け入れ」、「変化させるために頑張る必要がある」と考えます。一方、持続力のある人は「現状は本来の状態ではない」と考え「自分はできる前提で努力目標を考える」ということです。
三日坊主の人は、こうした考え方を見習って、「現状は自分の本当の姿ではない」ために「自分が当然やれていたことをやろう」と思ってみてください。習慣と意識を普段と逆にしてみると、ひとつひとつの活動が大きなことには思えなくなってきます。
6.三日坊主になっている行動のハードルを下げる
三日坊主が習慣になっている人は、行動に伴うハードルを上げすぎてしまって続かないことも多いです。行動のハードルを下げてみることで、負担感なく物事を続けることができる場合もあります。「毎日、本を100ページ読む」という目標は難しいですが、「毎日、本を開いてみる」くらいであればそこまで負担感はないはずです。
短距離走のように短時間で一気に物事を済ませようとせず、少しずつでいいので長続きしようと考えてみましょう。行動のハードルを下げることができない場合は、ハードルを分解してみて、ひとつひとつを考えるようにしましょう。「筋トレを30分」と考えるより、5分置きのメニューを考えて30分になるように頑張ったほうが行いやすくなります。
7.三日坊主を克服するための時間をつくっておく
三日坊主の人は、スケジュールの中に継続的に行いたいことのために時間をつくっておくことも大切です。このときのルールは、「他のことは一切しない」「その時間内の進行具合は問わない」ということです。学生の頃に、「自分を机に縛り付ける」ということをしたことがある人も多いと思いますが、それと同じです。
最初は気乗りしない日も多く、思ったように活動ができないことも多いですが、習慣化してくるとその時間に対してストレスが少なくなってきて、気持ちも体もしっかり動きます。
8.毎日、三日坊主を克服することができたことをイメージする
毎日、成功をイメージすることも三日坊主の克服にとても有効な方法です。モチベーションを保つ効果が非常に高いからです。わかりやすい例で言えば、「恋人にいい所を見せたくて勉強する」などです。
「妄想」とネガティブに考えず、成功したときに得られる具体的な喜びや局面を考えることによって、目的達成への気持ちを継続させることができます。三日坊主になるような取り組みと比較すると、妄想(イメージ)することはずっと楽です。妄想と活動をバランスよく行っているうちに、いつの間にか三日坊主の習慣が克服できていたりします。
三日坊主はどのくらいで克服できるのか
三日坊主の克服のために、「何日くらい続けることができればよいのか」と情報を探す人や情報を提供する人がいますが、統計的に決まった数値があるわけではありません。また、個人差も大きく、対象にする活動でも変わってくるでしょう。
三日坊主はどのくらいで克服できるかはわかりませんが、自分の中でその活動に対して面倒に思う心や苦手意識がなくなれば、それが克服したことになります。体ではなく心ですから、最短でも一日で大きく変わることもできるものだと思っておきましょう。日数などを過度に意識して、やる気を失うことがないように気を付けてください。
三日坊主の克服は「モチベーション」と「習慣化」がカギ
三日坊主の克服は「モチベーション」と「習慣化」がカギになります。自然にできる人もいますが、そうでない人だとしても、方法論が確立されている分野ですので、まずは素直に取り組んでみると良いでしょう。正しい方法で行うことは、同じ活動に対してもストレスが少なくなり、長続きしやすくなります。頑張りすぎず、正しい方法で三日坊主を克服しましょう。