飲み会マナーに自信をつける新入社員が身につけるべき6つのこと
飲み会のマナーに自信がないという人は、新入社員をはじめとして多いものです。飲み会もマナーが自然にできるようになってこそ楽しくなりますので、最初は苦手意識を持つよりも飲み会マナーを覚えることを優先するようにすると良いでしょう。
飲み会は新入社員のマナーが問われる試練の場
新入社員として会社に入社することになると、社内の様々な単位での親睦会や歓迎会と銘打った飲み会が開かれ、嫌が応にも参加することを余儀なくされるものです。普段お酒を飲まないという人にとってはこの飲み会こそ、社会の最初の壁ということも少なくありません。
飲み会というのは様々な面でマナーがしっかりできているかを問われる大事な場です。避け続けることはできませんので、良い印象を与えるためにも基本的なマナーは最初のうちにしっかり身に着けておくべきです。苦手意識を持ったまま先に進むと、後々後悔することになりかねません。
会社の飲み会は何のために開かれる?
飲み会が開かれる目的は様々ですが、会社で飲み会が行われる根本的な理由は「コミュニケーションを取りたい」ということに他なりません。
決して「お酒が飲みたいから」「新人いじり」「仕事のダメ出し」などを目的に飲み会をするわけではないのです。飲み会でのマナーで最悪なのは「コミュニケーションを拒否すること」だということは忘れてはいけません。
様々なマナーや暗黙の決まり事は、すべてこうしたコミュニケーションを円滑にするためにあるものですので、面倒なルールだと思わずにしっかりと型を身に付けましょう。
新入社員は飲み会の前のマナーも覚えよう
会社の飲み会は仕事ではありませんが、仕事の延長線上にあるものと思っておいた方がいいです。新入社員は、まず、飲み会が始まる前のマナーを覚えておいてください。
集合時間は必ず守る
社会人は時間厳守が常識ですが、それは業務外の飲み会でも同様です。どうしても仕事や場所の都合上仕方がない場合は別ですが、その場合でも必ず誰か(できれば直属の上長や先輩)に連絡を入れておくべきです。集合時間が守れないことで全体に迷惑をかけることが無いよう注意します。
お店には先輩や上司の後から入る
自分が幹事など、お店と調整をしたりする立場でない限りは、お店には先に入らず、上司や先輩社員の後から入るようにします。新入社員が先陣を切ることがないように気を付けましょう。当然、店内で靴などを脱ぐ際も上司や先輩に先に行ってもらうのがマナーです。
飲み会が開かれる趣旨を理解しておく
飲み会というだけで思考停止する人もいますが、飲み会には目的がある場合も多いものです。社長との親睦目的の飲み会もありますし、同じ部署内での親睦を目的にした飲み会もあります。また、新入社員と人事部だけで近況報告を兼ねた飲み会をする場合もあります。目的や参加者を理解した上で自分の飲み会での振る舞いをしっかり考え、必要なら準備もしておきましょう。
新入社員が知っておきたい飲み会での基本マナー6つ
飲み会では色々と気にするべきマナーがありますが、複雑なものはそれほど多くありませんので、慣れてしまえば自然とできます。新入社員は飲み会の基本マナーを知識として事前に頭に入れ、何度も実地で訓練しましょう。大事なことは、「目上の人を立てること」「その時間が良い時間になるよう協力すること」です。
1.飲み会の席は上座下座を意識する
友達同士の飲み会との一番の違いは、席次を気にするという事です。席次というのは座る順番で、上座下座を意識して座ることが社会人では必須となります。基本的には部屋の入口から遠く、部屋全体を見渡せる正面にあたる場所に近いほど上座だと思っておきましょう。
参加者の中で一番役職が高い人から上座に座りますので、参加者の役職は必ず把握しておく必要があります。新入社員は基本的に入口に近い下座を選んで座り、上座を勧められた場合は素直に従ってください。
2.お酌は両手で注ぐ
お酌をする時には、日本酒やビールなら両手でビンを持ち、ラベルを上にして、どの銘柄かがわかるようにした状態で注ぐようにします。ビールはグラスやジョッキに空気を含むほど泡が多くなりますので、適度な泡の量で注げるように練習しておくと良いでしょう。お銚子で日本酒を注ぐ場合は片手で注ぐのがマナーではありますが、添えていた方が丁寧に見えます。
お酌を受ける場合は、グラスを両手で持って軽く上げて注いでもらいます。最初の一杯については自分が飲める飲めないに拘らず、グラスをしっかり満たされるまで注いでもらうようにします。
3.乾杯はお酒がダメな人でもグラスには口をつける
飲み会の始めは、最初に乾杯をしますが、乾杯の合図があるまではグラスの飲み物には手をつけてはいけません。乾杯の号令と共にグラスを合わせる際は、目上の人のグラスがやや上になるように、少し下からグラスを合わせるようにします。上から合わせると高圧的に感じられてしまいますので注意しましょう。
主賓となる人と席が遠くになっている場合は、できるだけ席を立って乾杯に行くなり、グラスは振れないまでも目線を合わせて乾杯の仕草だけでもするのがマナーです。乾杯をしたら、お酒がダメな人でも一度はグラスに口をつけて、それから楽な飲み物を楽しむようにしましょう。
4.ドリンクは飲みきる前に注文する
飲み会の時のドリンクの注文は、飲み切ってからではなく飲み切る前に行います。上司や先輩の飲み物が切れそうな時は、自分から「お飲み物のお替りはいかがでしょうか?」と勧めるようにしてください。上司や先輩を「飲み切るまで誰も自分のことを気にかけてくれなかった」という立場にしてしまうことは失礼にあたります。
自分が飲み物を欲しい時も、自分で勝手に注文せずに、周囲の飲み物が切れそうな人に勧めたり、周囲から声をかけてもらうまで待つのがマナーです。飲み物は注文してから届くまでに時間がかかりますが、注文さえしてしまえば飲み切ってもらっても構いません。
5.喫煙は喫煙可能な場所でする
最近はタバコを吸う人も少なくなってきており、禁煙のお店も増えています。新入社員の立場では、基本的に飲み会の最中にタバコのために席を立つことはよくありません。例外的に、上司や先輩が喫煙のために席を立つ際に「ご一緒します」と言ってついていく場合はあります。タバコを吸わない上司や先輩がいる前では煙草は吸わないように注意し、喫煙の際は席を立って喫煙可能なところに移動して吸いましょう。
6.新入社員は飲み会では働くものと心得る
新入社員の歓迎会であろうと、新入社員は基本的に飲み会の席では働くことがマナーであると心得ておきましょう。飲み会の席でマイペースにお酒を飲み、食べ物を食べているばかりではいけません。
食事をとりわけたり、お皿を下げてまとめておいたり、飲み物のお替りなどを積極的に対応したり、上司や先輩の指示に従って動くなどすることが大切です。
飲み会はコミュニケーションの場ですが、上司や先輩は含蓄のある話などを通して教育もしてくれますが、その時間を良い時間にするために自分の役割を果たすことが大切だからです。
新入社員は飲み会の後のマナーも大切にする
飲み会が終わって席を立ってからもマナーがありますので、新入社員は注意するようにしてください。
飲み代は基本的に払うつもりで財布を出す
新入社員は上司や先輩からおごってもらえることも多いですが、だからと言って「どうせおごりでしょ」と言わんばかりの態度を取らないように注意してください。基本的に自分で支払うつもりで、その気持ちを見せることがマナーです。
お店の迷惑にならない限りは、上司や先輩の後についていってお店を出ます。先に出るのは「逃げ出したかった」と思われる可能性がありますので良くありません。「楽しい時間だった」という印象を相手に持たせるのがマナーです。
飲み会の当日と翌日に先輩や上司に感謝を伝える
飲み会が終わった時はもちろんのこと、翌日にもメールで構いませんので必ず参加した上司や先輩に感謝を伝えるようにしましょう。特に飲み代をおごってもらった新入社員は尚更です。遅くならないよう、できるだけ翌日の午前中、できれば業務開始前には感謝を伝えるようにしたいものです。
新入社員は飲み会を楽しむことも忘れてはいけない
新入社員の時には難しい面もありますが、飲み会の目的はコミュニケーションであり、その時間を楽しむということを忘れてはいけません。ただ窮屈にマナーを気にしながら隅で飲食をしているだけでは、飲み会の時間を好きになることは難しいでしょう。会話にも積極的に参加したり、日頃聞けないようなことを聞いたり、また先輩たちと相談しながら一緒に動いて飲み会の場を作ることに参加して、飲み会の時間を楽しく過ごせるように頑張ってみてください。
飲み会が苦手だからスマホをいじってばかりいたり、マナー違反で失敗したくないからと殻に閉じこもって目立たないようにしている人は、どれほどマナーを守っていたとしてもコミュニケーションが取れず、飲み会に誘った人も甲斐を感じられず、評価も下がってしまいやすいのです。
新入社員はマナーを身に着けて飲み会を楽しもう
会社で様々に行われる飲み会は、最初はマナーを意識しすぎて窮屈に感じるかもしれませんが、基本的なマナーが自然に守れるようになったら楽しいコミュニケーションの場となります。仕事中には聞くことができないような話もでき、関係が良くなって業務も円滑にできるようになることも少なくありません。
飲み会は苦手とばかり意識せず、まずはマナーを身に着けられるよう努力しましょう。飲み会が最初は苦手だったにも関わらず、数年後には楽しみとなっている新入社員も実際多いものなのです。