会社の飲み会の予約の仕方!任された時に気を付けるべき3つのポイント
飲み会の予約を仕事の一環として新入社員に任せる会社は少なくありません。予約手配でミスがあった場合、お店にも会社の先輩や上司にも迷惑をかけることになる、プレッシャーのかかる重い仕事と言えるでしょう。飲み会の予約でトラブルを防ぐために気を付けるべきポイントとコツについて解説します。
飲み会を任されたらすぐに予約に取りかかろう
新入社員が入社早々に飲み会の予約を任された場合、まずどのように動き出せばよいのでしょうか。はじめからつまずいてしまわないために気を付けるべき3つのポイントを解説します。
1.任されたら快く引き受ける
入社して間もない新入社員が、同じ部署の先輩社員の顔と名前がまだ一致していないような状況のなかで、飲み会の予約を任されるようなことはめずらしくありません。上司や先輩社員から飲み会の予約の担当者として指名されて、とまどってしまう人も多いことでしょう。
プレッシャーから気が重くなってしまう人もいるかもしれませんが、ここはぜひ「はじめて任された大仕事」のつもりで前向きに取り組んでみることをおすすめします。自信がないからといって迷っている様子を見せたり引き受けるのをしぶったりすると印象がよくありません。「わかりました。がんばります!」と新入社員らしく元気に答えて、快く引き受けましょう。
2.幹事の経験がある先輩社員に飲み会を予約する時の注意点をうかがう
会社の飲み会はいわば業務の延長線上にあり、その会社や部署の暗黙のルールがあることが多々あります。親切な会社であれば、新入社員に事前に暗黙のルールを知らせてくれたり、マニュアルがあったりすることもありますが、そこまでの至れり尽くせりは期待しないほうがいいです。
新入社員が飲み会の予約をするにあたって最も大切なことは、「誰にも助けを求めずに一人ですべてこなさなければならないわけではない」ということです。スタート地点から認識に誤りがあり、誰にも確認をとらなかったため取り返しのつかないミスを犯してしまうような事態は避けなければなりません。
新入社員であった数年前に飲み会を予約した経験をしているであろう年齢の近い先輩社員に、次の内容について確認をとるようにしましょう。
飲み会について声をかける社員の範囲
中小企業であれば、予約をする前に社長には飲み会について声をかけるのかどうかといった確認が必要でしょう。全員に出欠確認を取り始めるまえにまず部長に声をかけて、確実に出席可能な日時を聞いてから日程調整に入るといった暗黙のルールがあることもあります。
本格的な飲み会の出欠確認、予約の日程調整に入る前に、声をかけるべき社員の範囲や順番について、先輩社員に確認をとるようにしましょう。
出席者に関する注意点
会社の飲み会は、出席者についても暗黙のルールが存在することが多いです。たとえば、「●●部長と△△課長を隣の席にしてはならない」といった、席次に関する注意事項もあるでしょう。
また、「出席者の中に膝が悪い人がいるため座敷はNGで、テーブル席を予約する」といったルールもよくあります。このような暗黙のルールは、新入社員がひとりで気付くことはできません。
先輩社員に「飲み会のセッティングをするうえで、注意すべきことはありますか?」といった質問を自分から投げかけるようにしましょう。
飲み会のスタート時間
会社によって、飲み会のスタート時間の基準は異なります。定時を迎えてすぐにみんなでお店に向かう場合もあれば、仕事の目途がつきやすい19時スタートを習慣にしている会社もあるでしょう。先輩社員に「スタートは何時ぐらいを目安にすればよいでしょうか?」と尋ねてみると安心です。
3.飲み会の予約でわからないことや不安なことについては必ず相談する
「報告・連絡・相談」、いわゆる「ほうれんそう」は新入社員の基本です。「たかが飲み会の予約で質問をしたら、仕事ができない人だと思われてしまう」と考えている人もいるかもしれませんが、実際はそのようなことは決してありません。
むしろ、相談なしにわからないまま進めてしまう新入社員を会社は問題視します。誰にも相談せずに進めたがために、取り返しのつかない失敗をしてしまうようなことがないよう、わからないことや不安なことがあれば、その都度先輩社員に質問するようにしましょう。
会社の飲み会の予約の流れ
社内の飲み会の予約について、注意点を先輩社員に確認したら、具体的にどのような作業が必要になるのでしょうか。飲み会の予約やセッティングの流れを解説します。
日程調整と出欠確認をする
部長や課長といった、飲み会への出席が不可欠な人の予定を先に聞いて、その候補日程のなかで全体の日程調整に入ります。
日程調整の方法は、簡潔でわかりやすいことが絶対条件です。上司や先輩上司が手間取ったり、意味を理解するのに時間を要するような日程調整のやり方は避けましょう。
最近は、無料の日程調整ツールなどもあるので、利用してみるのもよいでしょう。上司世代からは、「今はこんな便利なツールがあるのか。新入社員は若い分、スマートなやり方を知っているなあ」と感心してもらえるかもしれません。
出席予定者のアレルギー有無を確認する
日程調整と合わせて、出席予定者のアレルギー有無の確認をとるのも忘れないようにしましょう。アレルギーの有無については、たいていのレストランでは予約時に確認をとってくれるので、しっかりと伝達しましょう。
事前に確認をとり、レストランとも連携をとることで、出席者がアレルギーを持っている食材は使わないか、アレルギーを有する人のテーブルを分けるといった対応をとることができます。
会場探しと予約をする
日程が決定すれば、すぐに会場探しに入りましょう。歓迎会や忘年会のシーズンはどのレストランも予約でいっぱいになるため、できるだけ早く動くことがポイントです。
職場の飲み会となると、同年代だけではなく幅広い世代が参加することが多いです。好き嫌いの分かれない料理を出すレストランを選ぶことが重要です。たとえば、好き嫌いの分かれるエスニック料理レストランや、辛い火鍋を出すレストランなどは避けるべきです。
会場の下見がてら予約したお店の人と打ち合わせをする
レストランの予約が決定すれば、一度は下見に行くことをおすすめします。案外わかりにくい場所にあったり、押さえているテーブルが人数のわりに狭かったり、実際に下見をしてはじめて気が付くポイントは必ずあります。
下見に行けば、スタッフとも直接打ち合わせができるので、伝達ミスを防ぐことができるうえ、こちらの希望も伝えやすいです。当日のメニューや、時間の制限、飲み放題をつけるか否かといった詳細についても、このときに詰めておきましょう。
電話で日時と人数を予約するだけとは違い、レストラン側にとっても安心感があるうえ、「しっかり満足してもらおう」というやる気を出してもらえるため、一石二鳥です。
飲み会の詳細を出席者に伝える
飲み会の開催詳細(日時・場所・会費など)の伝達方法は、メールや紙での回覧など、会社によって異なるでしょう。その会社のやり方に従った伝達をするのが無難です。
開催場所としてレストランの名前を記入するだけではなく、住所と電話番号、マップと会社からの交通手段についても追記しておくのは基本です。
飲み会の乾杯の音頭と締めの挨拶を依頼する
会社の飲み会に乾杯の音頭と締めの挨拶はつきものです。誰に依頼をすべきかについては、必ず先輩社員に確認をとりましょう。先輩社員に確認をとったうえで、該当する人に事前に直接依頼をします。
何も依頼をしていないのに、当日の飲み会の場で急に「それでは●●部長、乾杯の音頭をお願いします!」といったことを言うような展開は非常識きわまりなく、確実に評価が下がるのでダメです。
飲み会の予約を任せた幹事の新入社員に期待していること
会社の飲み会の予約をわざわざ新入社員に任せるということは、会社は何かを新入社員に期待していると考えられます。何を期待されているのかわかったうえで取り組めば、よりスムーズに飲み会の予約という役割を果たすことができるはずです。新入社員は飲み会の予約を通じて何を学び取ることを会社から期待されているのかについて、確認しておきましょう。
飲み会の予約を通じて上司や先輩社員とコミュニケーションをとること
わからないことを先輩社員に質問したりしながら、コミュニケーションの取り方や会社のルールを学んでいくことが新入社員には期待されています。
入社して日が浅いうちはあまり積極的に先輩社員に話しかけられなかったという人も、コミュニケーションをとるチャンスです。ひとりで抱え込まず、先輩社員や周囲の人に相談しながら、飲み会の予約という任務を遂行していきましょう。
飲み会の予約を通じて調整能力を身に着けること
ビジネスシーンにおいては、アポイントメントをとったり、商談をするにふさわしい場所を探したりといった業務が日常的に出てきます。飲み会の予約においても同様に、日程調整や会場探しなど、あらゆる調整能力が必要とされます。
飲み会の予約という社内のイベントに関する任務を遂行することによって、ビジネスシーンで必要不可欠な調整能力・折衝能力を身に着けることを期待されていると言えるでしょう。
会社の飲み会の予約は職場になじむ近道と考えよう
新入社員にとって、飲み会の予約を依頼されると重荷に感じることが通常です。どのように進めればよいのかわからずパニックになったり、緊張したりするかもしれませんが、すべてをひとりでこなす必要はありませんし会社もそのようなことは期待していません。
先輩社員に積極的に相談することで、社内のルールや社会人として身に着けるべき能力がわかってくるはずです。「荷が重い」と嘆かずに、職場になじむ近道と考えて、飲み会の予約という任務に前向きに取り組んでみてはいかがでしょうか。