仕事で失敗したら後にどう対処するかが大切
大事な仕事になればなるほど、ミスや失敗は許されません。しかし人間なので、仕事の失敗は誰でもあります。上司に怒られ不安になり、失敗を隠してしまう方もいるようですが、後になり発覚するとさらなる怒りを買い、最悪の場合は会社をクビにされてしまうでしょう。誰もが経験する、仕事を失敗したときの5つの最適な行動を紹介します。
1.仕事の失敗は速やかに上司に報告する
仕事の失敗は誰でもあります。問題は失敗してからの行動です。仕事に失敗した時、どのような行動に出るでしょうか。一番やってはいけないのは失敗を隠すことです。隠すことにより仕事に身が入らない、不安な気持ちが続くなど体力的にも精神的にも不安定な状態となります。
このような状態になると、更なる失敗が増えるでしょう。もし仕事の失敗がバレた場合は、どうなるでしょうか。失敗により多額の損失を出した場合、間違いなくクビになるでしょう。クビになるだけなら良いですが、賠償請求されたときは自腹で損失額を補填しなければならないこともあります。
仕事で失敗した場合は速やかに上司に報告して判断を仰ぎましょう。そうすることによって失敗を最小限に抑えることができます。
2.仕事で失敗しても落ち込まずに前向きに反省する
仕事に失敗すると落ち込んでしまいます。また同じ失敗をするのが怖くなり次の仕事にもびくびくしながら取り組むことになるでしょう。このような心理状態のまま仕事をしていると会社に行くのが嫌になり、次第に仕事を辞めたいと思うようになります。
仕事の失敗は先輩や上司もしてきました。失敗を糧にして次の仕事を成功させることが自身のスキルアップに繋がるのです。失敗したからといって落ち込まず、失敗を成長するチャンスと捉えることで前向きな気持ちを取り戻すことができます。
落ち込んでいると周囲の同僚にも気を使わせてしまい、迷惑を掛けてしまいます。まずはしっかりと反省し、次の仕事に前向きに取り組みましょう。
3.気持ちを切り替え次の日に持ち越さない
大きな仕事の失敗をした後に気持ちを切り替えるのは容易ではありません。しかし失敗は自分を成長させるチャンスでもあります。その日は後悔しても次の日にはまた最初からスタートすれば良いのです。
気持ちを切り替える方法は幾つかあります。
- 趣味に打ち込む
- 気が済むまで寝る
- 誰かにグチを聞いてもらう
など自分のライフスタイルに合った切り替え方法を選択します。失敗を次の日に引きずらないように気持ちをコントロールすることが社会人に求められる必須スキルとも言えます。
4.仕事で失敗した経験を活かして会社に貢献する
仕事の失敗は自分が思うほど、周囲は気にしていません。仕事を失敗して自己嫌悪に陥り暗い気持ちになるほうが会社の同僚に迷惑を掛けています。「すいません」「ごめんなさい」が口癖にならないように注意しましょう。
このような気持ちを持っているといつしか、仕事を辞めたいと思うようになります。何をしても自分が悪い、それが「自分が会社にいるから迷惑がかかる」に変わり、「仕事を辞めよう」という結論に至ります。
仕事の失敗はすればするほどスキルアップします。もしかすると上司や先輩も多くの失敗を積み重ねたからこそ、会社に貢献できているのかもしれません。そう考えると自分の失敗なんて日常茶飯事だということが理解できます。
仕事をして利益を上げたほうが会社の為になることも、当然分かるでしょう。仕事を失敗したからといって、会社を辞める必要は全くありません。企業も失敗した経験を活かして会社に貢献することを望んでいます。強い心を持ち反省することで仕事の失敗を挽回しましょう。
5.仕事で失敗したときこそ評価を上げるチャンス
失敗をしたときはその後の行動が重要です。仕事の失敗をすると、どうしても塞ぎがちになり消極的になります。しかし失敗したからこそ、積極的に攻めの姿勢に転じましょう。失敗した仕事の損害を最小限に抑えるために動き回ります。
仕事の失敗は会社がカバーできることが多いので、会社の役員や上司などは失敗した後の行動に注目しています。見事挽回を果たすことができたなら、社内での評価はうなぎ上りに上昇します。これが要因となり会社でも重要なポストに抜擢されることもあるでしょう。
言い訳をせず誠意をもった対応が失敗を挽回できます。この行動が出来るか出来ないかが評価の分かれ道と言えます。
仕事で失敗した時の対処法、どうやって気持ちを切り替えてる?体験談10
10名の社会人に、仕事で失敗したときの対処法をリサーチしました。
顧客ノートに失敗を書く
かわもも(34歳 事務職)
不動産会社の事務職として働いています。あるお客様の要望通りの間取りや立地、賃料の予算などを聞き、言われた通りに物件を探したのですが、紹介できる物件はひとつもなく、そのままお客様に伝えると、「もっとヒアリングをして新しい提案をしてほしい」とお叱りを受けました。
失敗したことは仕方ないので、きちんと謝罪をして、その後は休憩中に1人でカフェでコーヒーを飲み気持ちを切り替えました。同じ失敗を繰り返さないように、自分の顧客ノートというものに、失敗したこと成功したことなどをその都度書いています。
新しいお客様との商談が始まると、そのノートを読み返し、過去の自分の失敗をもう一度確認し、同じ失敗を繰り返さないようにしています。
失敗を客観的に分析する自分なりの工夫が鍵
くらら(34歳 営業職)
私は製薬関係の営業職に従事していますが、それ故に毎月売り上げ目標を課せられています。過去に失敗した例としては、売り上げ目標を達成するために無理に顧客に購入を依頼し、相手を激怒させてしまい、取引が一時中止となった経験があります。
その際は大変落ち込みましたが、くよくよ考えていても既に起きてしまったことは変えられず、上司からも「これからやるべき事に集中すべき」とアドバイスを頂きました。
普段このような失敗をしてしまった時は、お気に入りのカフェで美味しいご飯やコーヒーを飲んで落ち着き、気持ちを切り替えるようにしています。また、毎日日記を書いており、失敗した時の原因やその時自分が感じた気持ち、対応について記載し1週間、1ヶ月後に客観的に分析するように心がけ、失敗の再発防止となるように工夫しています。
仕事で失敗したとき
deen(31歳)
ホテルでフロント・ベルの仕事をしています。時々、感情的に激怒するお客様と接しているとき、とても動揺します。何かお客様の気分を害するようなことを自分がしてしまった際、頭が真っ白になりますが、とにかく気が収まってもらえるまで謝罪をします。
そんなときは、自分一人で抱え込まずに、同僚にこんなことがあったんだよと報告してみると、しっかりと共感してくれるので、自分の中の怒りも徐々に収まります。
自分に非がない場合でも、サービス業をしている限りはお客様に対して反抗できない立場なので仕方ありません。自分の立場を理解して、気分を害してしまった事実確認をし、しっかりと謝罪すること。その後は配慮のある言い方でお怒りを鎮めるような対応をしていくよう心がけています。
仕事で失敗したときの対処法
みつこ(27歳 栄養士)
納品される品物が間違っていることに気づかず、そのまま受け取ってしまったことがありました。最初は間違えていることに気づかず、あとになってその品物を使う時に間違っていることに気づきました。
すぐに上司に報告したところ、業者に連絡して交換してもらえるようにお願いするように言われましたが、食品だったこともあり交換してもらうことはできず、損害を出してしまい、かなり落ち込んだことがありました。
私が実践している気持ちの切り替え方は、失敗したことはもうしてしまったことでどうにもならないから、いつまでも落ち込んでいるのではなく「これも勉強になった」と思うようにしています。
同じミスを繰り返さないように、まずはどうして失敗してしまったのか原因を考え、それを防ぐために自分は何をしたらいいのか、自分の中でマニュアル化して、メモに残しておくようにしています。
一瞬の気の緩みが大きな失敗を招きました
コンコン(37歳 営業)
私は自動車工場などに機械油を販売しています。入社2年目に仕事で大きな失敗をしてしまいました。
いつも通り納品された製品が顧客の工場で問題無く稼働しているか確認したところ、油のタンクの残りが少なかったので、給油を始めました。タンクが一杯にならないよう、確認をしていましたが、ふと担当者から声を掛けられ、話に夢中になってしまい、タンクから油をあふれ出させてしまいました。
その瞬間、現場の責任者の方から怒鳴られ、「もうクビかも」と思いました。幸い、責任者の方からは「二度と同じ失敗するなよ」と言われおとがめは一切なし。会社にも通報されませんでした。その方にはいまだに頭が上がりません。
そこからは一瞬たりとも現場では気を抜かないように作業するようにしました。
失敗した気持ちを引きずらない
ゆーゆ(23歳 事務職)
私は思ったことをすぐに口にしてしまう性格で、そのことで一度上司と揉めたことがあります。私の言っていることは間違っていなかったのですが、上司に「間違っていなくても言わなくて良いことはある」と怒られてしまいました。
私はその後、頭を冷やしてみましたが確かに言う必要のないことを上司にわざわざ言ったと反省しました。後日、上司にはしっかり謝り解決に至りました。
どんなに自分が間違っていなくても、伝える必要がないこともあるということを学びました。それ以降、上司に限らず人と話すときはまず伝える必要があるかどうかを考えるようになりました。
ワンクッション置くとこれは余計なことだなと悟ることができるので私はそうしています。その上司とはその後も仲良く仕事をしています。
お金の取り扱い
なちゆ(30歳 医療事務)
医療事務をしている30歳です。これは私が医療事務として働き始めて間もない時の失敗のお話です。
前職も接客業をしていた事から、お金の受け渡しにはそこそこ自信がありました。患者さんが次々とやってきては出て行きの繰り返しで、バタバタとした状況に慣れていなかった時、患者さんからお預かりしたお金を確認したつもりが、1000円も多く受け取ってしまいました。その事に後から気づき、お金を後日返金しました。
その日からお預かり金の確認を受け取った時とレジに入力する際との2度チェックを行うようにしました。お金のやりとり中はなるべく丁寧に患者さんと一緒に確認作業を行うをモットーに取り組んでいます。
やってしまった事は取り返せないので、次同じ失敗をしない為に自分の中でルールの徹底を行うようにしています。
仕事の失敗について
さかな(31歳 会社員)
私は仕事をしている最中にたくさんの失敗をしてきました。一番大きな失敗は、お客さんを長い時間待たせてしまったことです。待たせるつもりはなかったのですが、待ち合わせの前に行っていた仕事が片付かなかったため時間がかかってしまいました。
一度相手に時間通りに到着しないため遅れてしまうと一報する方が良かったのですが、、それができなかったため相手に不快な思いをさせてしまいました。
相手は許してくれましたが、自分に問題があると思いしっかり上司に報告しました。失敗の気持ちを切り換えるためにも、失敗を報告するという方法をとりました。失敗を繰り返さないために、今は仕事の容量をしっかり計算して次の仕事に間に合うか常々頭にいれて仕事を行っています。
教育は難しい
れご(30歳 教育関係)
現在、専門学校で働いています。実践教育の一環で、実際のお客様相手にお金をいただき商品を販売しています。
あるとき、ご予約いただいた商品をお送りする時期を伝え漏れており、クレームの連絡を頂きました。すぐ届くと思っていた商品が届かないこともそうですが、商品を販売していた生徒の対応にも不満があるとのこと。
お送りする日にちをきちんとお伝えできなかったことも、接客が不十分だったことも全て私の教育が至らなかったためだと考えています。しかし、多く在籍する生徒全てを完璧に教育することも難しいと思う気持ちもあります。
仕事で失敗したときは、気持ちを切り替えるために家に帰ってからは一切仕事をしません。極力なにも考えず、おいしいご飯を食べて温かいお湯に浸かりふかふかの布団で眠るだけです。それだけで辛いことがあった日は、その時間がとても幸せに感じるからです。
また、同じ失敗を繰り返さないために、伝え方を工夫しました。大切なことは一度説明したら終わりにせず、確認のためもう一度伝えたり質問するようにしています。
どんなに忙しくても冷静に。
TKFF(27歳 事務職)
取引先からの電話を取った際、急ぎの仕事をいくつか抱えていて手元に集中していたため、相手方の名前を聞き損ねてしまいました。
上司に取り次ぐ際に電話口の相手の名前を伝えなければいけないため、恐る恐る聞き直すと、なんと重要な取引先でした。案の定相手方からも上司からもだらしないと怒られてしまいました。
かなり落ち込み、自分の駄目さ加減に腹も立ちましたが、いつも通りこれも今後の成長のための良い教訓だと思うようにしてその後の仕事に引きずらないようにしました。
同じミスを繰り返さないために、家に帰ってからミスした状況を何度も思い返して、もうあんな思いはしたくないとしっかり心に刻みつけてから、次に出勤した時にもう一度ミスした状況を振り返って分析しています。
仕事で失敗してしまったら適切な対処をしよう
仕事の失敗は多くの場合は取り返すことができます。その為には適切な方法で処理しなければなりません。
- 速やかに上司に報告する
- 前向きに反省する
- 失敗を今の仕事に引きずらない
- 失敗した経験を仕事に活かす
- 言い訳をせず誠意を持って対応する
これらのことを忘れなければ大事には至らないでしょう。仕事の失敗は会社の損失だけではなく自分の心にまで影響してきます。これは責任感があり真面目な人ほど顕著です。しかし会社の損失を最小限にすることで自分の気持ちも楽になるでしょう。
仕事の失敗をした場合は、会社にとっても自分にとっても最小限の負担となるよう適切な行動を心がけましょう。