シフト作成のコツ!勤務情報が一目でわかる作り方と注意点
シフト作成は職場の業務を進める上で必要不可欠ですが、シフトそのものは売上になりませんので極力省力化したいところです。誰が見ても勤務情報が分かりやすいシフト作成を効率的に進めるための方法や注意点について紹介します。
仕事に必要不可欠なシフト表だけど時間をかけるべきではない
店舗ビジネスやサービス業、夜勤もある医療関係者など長時間の仕事では、どうしてもシフト表の作成が必須となってきます。業務に必要となる人手をしっかり配備し、円滑に仕事を進める上では必要不可欠となるシフト表ですが、シフト表自体が売上をもたらすわけではありませんので、あまりにも時間をかけて作成するのも考え物です。シフト表を効率よく、そして失敗なく作るためにはどうしたらよいかチェックしてみましょう。
覚えよう!誰もが見やすいシフト表作成の手順・方法
シフト表を作るための手順や方法を確認しましょう。考えなくとも自然にできるところまで覚えてしまえば、シフト表を作るスピードが格段に上がっているはずです。
1.希望のシフトを募集する
正社員、派遣、パート、アルバイトなど様々な立場の人がいる職場では、まずは一定期間ごとに希望のシフトを募集するところから始まります。それぞれ、一日あたりに担当できる業務時間にも違いがありますし、また予定などもありますので、すべての希望が通るわけではないとしても希望は募集しておくのがベターです。ただし、しっかりシフトを出してもらう期限を決めておかないとどんどん作成が遅れますので注意しましょう。
2.集めた希望日をもとにしてとりあえずのシフト表を作成する
希望が集まったら、希望のシフトをもとにシフト表にその希望を埋めていきます。すでにテンプレートがあればそのまま使えばよいでしょう。できるだけ色分けしておくようにすると、見た目ですぐに誰がいつなのかわかるようになるので便利です。最近はシフト管理用のアプリを活用したり、パソコンでシフト表を作るケースが増えてきています。グラフィカルに状況を把握しながら調整ができますし、後からでも変更がしやすいので便利です。
3.シフトに偏りがないかなど確認・調整を行う
シフト表の叩き台を作ったら、期間を決めて上司はもちろん、スタッフにも確認してもらうようにします。その中で問題があるところがあれば意見を聞いて、速やかに調整を行いましょう。期限になるか、問題がないことが確認できた時点で確定とします。
4.シフト表が完成したら印刷・掲示・配布をする
確定したシフトを印刷して配布したり掲示したり、メールなどの形で配布します。その後にわたって、細かい変更などがあった場合には全員に修正の連絡をする必要はありませんが、常に最新の状況がどこを見れば確認できるかは決めておきましょう。アプリなどではオンライン状に最新データがあるので誰でも常に最新の情報にアクセスできますが、紙の場合には店舗にもシフト表を掲示しておき、修正があれば絶えず書き込むようにしてください。
シフト作成の注意点
一目で勤務情報がわかる誰もが見やすいシフトを作るために考えたいことがあります。シフト作成にあたっての注意について確認しましょう。
配置する人数は適正か
シフトを作る際に注意しておきたいのが配置する人数です。標準的な人数はあると思いますが、誰が入るかによって必要な人数が違うケースもありますし、また曜日や時間帯によって必要な人数が違うケースもあります。シフトの責任者だとしても、最終的にそのシフトで良いかを判断するのは職場の運営責任者ですから、その人に必ず配置を確認してもらうようにしてください。特に、人数の調整だけでなく労働時間の管理は利益に響く問題ですので、必ず確認を取るようにしてください。
シフトを作る時は個人の特徴・性格を把握した上で決めること
シフトを決める際に注意しておきたいのが、個人の特徴や性格を把握した上で決めるということです。人によって業務の得意・不得意がありますし、また性格の合う・合わないがあります。仕事とはいえ、性格が合わない人と一緒だとどうしても雰囲気が悪くなったり能率が悪くなることもあります。シフトを決める人は個人個人の特徴や状態にも常に目を光らせる必要があるのです。
ギリギリではなくできるだけ余裕をもってシフトを作成する
シフトを決める時に、2週間や1か月という単位で決めていくことが多いですが、シフトが決まるのがあまりにもギリギリになってしまうと、先々のプライベートの予定も立たず、従業員にも迷惑がかかってしまいます。また、シフトがギリギリに決まってしまうとその後の変更も増えやすいので注意しましょう。余裕をもって作成するためには、早めに作成を開始することと、シフトの提出納期を徹底的に守らせることです。
シフト表は見やすさが命である
見やすいシフト表を作っておき、見やすい場所に貼っておくことが、シフトの間違いを無くすためには重要になります。たとえ写真を撮影して配布するにしても、ブレてしまって字が読めないようなら困ってしまいます。字が汚い、字が小さいなど見にくくなる要因を極力取り除けるように注意しましょう。
シフトを調整しやすくするためにも普段から良い関係を築いておきましょう
どんなに完全なシフトを作成しても、予期せぬ病気やケガ、身内の不幸などがあれば欠勤が発生するのは避けられませんので、シフトの調整が皆無にはなりません。シフトの調整が必要になった時のためにも、普段から良好な関係を周囲と作っておくことが大切です。時にはシフトが従業員の希望に合わない場合もありますが、その時に無理を言って入ってもらうこともあります。「この人の頼みなら仕方ない」と相手が思ってくれるように、普段から人格的に周囲に接しておくようにしましょう。決して「職場のために入って当然」ではありません。
シフト作成には私情をはさまないことを肝に銘ずることが大切
シフトを作る人は、シフトを作る上でかなりの権限があるとも言えるのですが、注意してほしいのは決してシフトを作る際には私情をはさまないことです。
私情を挟むとは、「今月はもっと稼ぎたいので多く入れよう」「相性のいいあの人と一緒がいい」「きつい時間帯は避けたい」など、自分の都合で有利なシフトを作ってしまうことです。こういったシフトの組み方は、他の従業員から見ればすぐにわかり、批判の対象となります。
ですから、あくまで自分もですし、仲の良い同僚がいたとしても、また疎遠な同僚でも、シフト作りは公平に行うことが基本です。シフトに私情が入ってくると、職場の雰囲気が急に悪くなることもありますので気を付けてください。自分ではそんなつもりが無くとも、無意識にそのようになっていることもありますので、他人からはどう見えるかという観点で確認はした方が無難です。
シフト作成の目的は業務を円滑に進めるためにある
どうしてシフトを作成する必要があるのかと言えば、一番は「業務を円滑に進めるため」です。従業員の中から、その日に職場に入って仕事ができる人を入れていくのですが、とりあえず入れてしまえば大丈夫ということではありません。
シフトを作る目的は業務に必要な労働力を確保することと同時に、「サービスレベルの安定」「人材育成」「責任系統の明確化」などがあります。予定が空いているからと言って、仲良しだからと言って、新人だけで職場に入れば、仕事を覚えることもこなすこともできず、また何かのトラブル発生時にはどうしたらいいのかわからなくなります。
誰がどのくらい働いたのかという「労働管理」の観点も必要となります。日次の労働時間だけでなく、週次、月次でどのくらいの仕事をしたのか、しっかりと計算していかなければなりません。
様々なことを考えながら、パズルを組み立てるようにしていくので、その作業はどうしても時間がかかってしまいがちなのです。
勤務状況が分かりやすいシフト表ってどんなもの?
シフト作成のためには、シフト表が必要となりますが、どのような種類のシフト表があれば十分なのでしょうか。
日次で管理するタイムシフト表
日次のタイムシフト表は、何時から何時まで誰が職場に入るのかということを表す表です。これは1日ごとに作ることになります。正社員、パート・アルバイトなど、労働形態の違いなどもわかりやすくしておいた方が良いでしょう。人件費の計算のためにも大切です。
週間で管理するシフト表
その週に誰が何曜日に勤務することになっているのか、いつからいつまでの勤務になっているのかを把握できるような表です。勤務日の確認がしやすいことが大切で、シフトを替わってほしい時などはこの表を見ることが多くなります。2週分ずつ決めていくケースも多いです。
月間で管理するシフト表
シフトに入る時間がほぼ決まっていて、週間のシフト表よりも月間でシフトを作ってしまった方が効率的な場合は月間のシフト表を作る場合があります。月間でシフト表を作るメリットは、労働日数などの計算が容易であることや、有給休暇の予定なども把握して事前にフォローをしやすいことにあります。年間でのシフト表についてはあまり聞きませんが、事前に外せない予定などは連絡できるようになっているところもあります。
シフト作成は決まった手順と納期を守ること
シフト作成は、遅くなってしまうと様々にトラブルの原因になります。そのため、正確に必要な条件を満たしたシフトを早く作ることが求められますが、そのためには決まった手順と納期を守ることです。連絡が半日遅れれば、それが必ず後で響いてきますし、シフトの希望の提出が守られないと全体にも影響が出ます。そのため、守るべきものを「きっちり」守って行うことが大切です。それさえできれば定型業務ですので恐れることはありません。