悪質なブラック企業を退職し抜け出す方法
社員をパワハラや劣悪な環境でコキ使うブラック企業、悪質な手口で働いている人が会社を辞められない状況を作っているのです。ここではそんなブラック企業を退職するためのノウハウをご紹介します。
ブラック企業を退職することはできる
せっかく入った会社がブラック企業だったら、あなたは一体どのような行動を取るでしょうか?!最近ではブラック企業の存在が明るみに出たことから、自分が働いている職場が「ブラック企業だった!」と自覚する人も増えてきました。
そのため自分の置かれている環境に気が付き、自ら退職を求める人が出てきました。しかし、ブラック企業はそんな退職を求める人をそう簡単に辞めさせまいと、あらゆる手段を持って退職をさせないようにしているのです。
ブラック企業がよく使う社員を退職させない手口は3つ
「辞めたくても辞められない」、なぜこのような状況が起こってしまうのでしょうか。まずはブラック企業が働いている人たちを辞めさせない手口をご紹介します。
1.「誓約書にサインをしている」という理由で退職させない
➡ブラック企業に勤める多くの人が退職を求めるアクションを起こしますが、会社側から「入社の際に、誓約書にサインをしているので辞めることはできない」と要求を認められません。
中には「退職の半年前に退職届を出さなければならない」という契約内容があり、ズルズルと辞められずに“元の木阿弥”になってしまうのです。
2.「退職すると迷惑がかかる」と損害賠償請求をすると脅してくる
➡ブラック企業は退職を求める社員に対して、「お前が退職すれば今のプロジェクトが台無しになる」や「会社に損害が出て迷惑を被る」などの理由をつけて損害賠償請求をすると脅します。そこまで言われてしまうと「自分が我慢すれば…」と思い退職を断念してしまうのです。
3.退職するなら「給料を払わない!」と言ってくる
➡過酷な労働勤務を強いられた後に、「最終月の給料は支払わない」と言われてしまうと辞めるに辞められなくなってしまう気持ちも分かります。その上、失業給付をもらうための「離職票を出さない」と脅してくるパターンもあるそうです。
ブラック企業の手口に惑わされないで退職を遂行する3つの方法
退職を要求する社員を辞めさせないようにするブラック企業。しかしこのようなブラック企業の言い分は、果たして本当に退職を諦めなければならないような効力を持っているのでしょうか。ここではブラック企業の退職希望者へのブロックを突破する方法をご紹介します。
1.民法627条に従って2週間前に退職通知をする
ブラック企業が必ずと言っていいほど盾にしてくるのが誓約書の存在です。確かに雇われている私たちは自分がサインした誓約書や契約書の存在を出されてしまうと、自分にも責任があるのだと勘違いしてしまうのです。
しかし民法627条では、誓約書などにどのような内容が書いてあっても2週間前に退職の通知をすることで会社を辞めることが法律的に成立するのです。
例え会社側が退職届を突き返してきたり受理しない場合には、内容証明を郵便で送ります。その際には必ず手元にコピーを取っておきましょう。念のために配達証明で送ることをおすすめします。
2.給料が払われない時は労働基準監督署へ助けを求めよう
ブラック企業に対する被害を取り挙げた問題には、必ずと言っていいほど「労働基準監督署」の存在が挙げられます。そもそも労働基準監督署とは、その企業で「労働法違反」をしている内容に対して改善策を提供してくれる機関です。
そのため勤めているブラック企業の悪質な実態を訴えるだけでは、労働基準監督署へのSOSにはなりません。「労働法違反」が明らかにハッキリしている給与問題を取り挙げて訴えましょう。
ブラック企業に退職を希望した時にお給料の拒否をされるのは、明らかに労働法違反行為にあたります。ただ「お給料を支払われません」では、労働基準監督署を説得することは難しいかもしれません。
そこで、お給料を支払われないという事が通達されたメールや文書、上司とのやりとりや勤務表・タイムカードまで、証拠になるようなものはすべて用意しておくことが大切です。労働基準監督署が「これは労働法違反だ!」と動ける給与問題に焦点を絞って、違法行為が確認できる証拠を揃えましょう。
もちろん退職をすることで「損害賠償をしろ」とブラック企業に脅されても、泣き寝入りせずに必ず法的機関に相談しましょう。会社側が顧問弁護士の存在をチラつかせてきても、実際には会社側が求める損害賠償を法的に証明することは不可能なのです。
どんな不利に思えるような状況をブラック企業に突きつけられても、こちらが被害者だということを忘れてはいけません。
3.離職票がでない場合はハローワークに駆け込もう!
ブラック企業に離職票を出さないと言われてしまったら、ハローワークに相談しましょう。まずはハローワークが会社側に離職票を出すように働きかけます。本来離職票は、離職日の翌日から10日以内にハローワークへ届出をしなくてはいけません。
ハローワークの働きかけによっても離職票が出されない場合は、退職者が被保険者でなくなったことをハローワークが確認し離職票を交付することも可能です。
ブラック企業は絶対に退職できる!
ブラック企業にどんな手口で退職を拒否されても、必ず突破口を見つけて今の環境から抜け出さなくてはいけません。一人で悩まないで法的機関に助けを求めましょう。その際には、退職の際に武器となるブラック企業の「労働法違反」の証拠をしっかりと揃えておくことが重要です。
世間にはブラック企業でパワハラやモラハラ、重労働によって退職を望んでいる人が数多く存在します。一人でも多くの人がこのような環境から抜け出るためには、個々が一人で悩まずに助けを求める声を上げることです。「絶対にブラック企業から退職する!」と強く信じて、今の状況から抜け出す一歩を踏み出しましょう。