「ありがとう」を英語で表現ビジネスメールで使える例文
「ありがとう」を英語で表現するビジネス例文をご紹介します。日本語の「ありがとう」と英語の「ありがとう」は、ニュアンスが異なります。フランクに使ったり時には略したり、あなたのビジネスを助ける英語の「ありがとう」表現を覚えて、円滑な人間関係を築きましょう。
英語で「ありがとう」はたくさんある
英語でも「ありがとう」を伝える表現はたくさんあります。日本語で「ありがとう」というのと英語で「ありがとう」というのは、文法的な意味合いは一緒でも、実際の口語的には使い方が違う気がします。それを感じたのは、高校生の頃に初めて海外旅行に行った時でした。英語の「ありがとう」は、日本語の「ありがとう」よりもっと気軽に使えるし、言葉も発しやすいです。
外国では、日本語と違い、同じ英語を使う人でも文化や環境がかなり違うことが多いので、トラブルに巻き込まれないように、他人とうまくコミュニケーションをとらなければなりません。そのせいか、日本語の「ありがとう」に比べると、英語の「ありがとう」は、日常的によく使われることが多いです。
特にメールは、ただでさえ誤解を招きやすいので、国や文化、歴史や宗教、生い立ちなど、かなり環境が違ってくる人どうしのやりとりでは、色々とトラブルになるかもしれないことを念頭に置き、「ありがとう」を使うようにしてください。
今回は、ビジネスシーンで使える英語の「ありがとう」の使い方をご紹介します。例文を交えて解説しますので、ぜひ活用してください。
「ありがとう」の英語を使うビジネスシーンは3つ
英語の「ありがとう」は、何種類もの表現があります。英語で「ありがとう」をビジネスシーンで使う場合にも幾つかのパターンがありますが、特にメールで使うことが多いのではないでしょうか。
仕事でメールを使用しているならご存知とは思いますが、ある事柄をいちいち自分で説明しているとかなりの時間がかるし、認識違いで間違った内容を相手に伝えてしまう事もあります。そのため、誰かのメールを転送することもありますし、自分の書いたメールが誰に転送されるか把握できないこともしょっちゅうです。いつでもメールが転送されることを前提に、誰かに誤解を与えないようにすることは大事です。
メールを英語で書く場合は、さらに注意が必要です。メールをしょっちゅうやりとりしていても一度も会ったことがない相手もいます。アメリカやアジアなどいろいろな拠点の人に対して1つのメールを情報共有も兼ねて送る場合、円滑にコミュニケーションをとるために英語で「ありがとう」をどのように伝えればいいのでしょうか。次の3つのケースがあります。
- 仲間内で使う場合
- 上司など目上の人に使う場合
- お客様やビジネスパートナーに使う場合
基本の「ありがとう」の英語は4つ
ビジネスメールで使える実践的な英語の「ありがとう」の例文をご紹介しましょう。基本的な英語で言う「ありがとう」は次の4種類です。たくさんのバリエーションを覚える暇がない方は、この4種類をおぼえておけば、最低限のコミュニケーションはとれます。
Thanks
「Thanks」はフランクな感じで使います。「Thank you」くらいちゃんという必要がない時です。飛行機の中で通路を譲ってもらったとか、「Thank you」を言ったばかりですぐに「Thank you」というのもちょっと違う気がした時などです。
メールでは、メールが送られてきて、細かいチェックなどは後でするけども、とりあえず、メールが送られてきたこと自体は知っている、などの時に使います。向こうが部下で謙遜して丁寧すぎるくらいに気を使ってくる時など、あえて、仲良しで同等だ、もっと気軽でもいいよ、とコミュニケーションをとりたい時にも使います。日常なら、さらにもっとくだけて「Thx」と表現してもいいでしょう。
Thank you
「Thank you」は、一番一般的な「ありがとう」です。まず、これを基本として使うことが大事です。発音は、中学校の授業などでは「サンキュー」や「センキュー」と習ったかもしれません。日本人が「Thank you」と言ってネイティブに近い発音に聞こえるのは「テンキュー」です。これを恥ずかしがらずに、できるだけ歯を見せた笑顔で伝えることが英語でコミュニケーションをとる基本です。
Thank you so much
「Thank you so much」は「どうもありがとう」という意味です。中学英語などでは「Thank you very much」と習いました。もちろんそれは間違いではありませんが、口語で使うとき、日本人の私たちは「very」の正しい発音に自信がなく、すんなり出て来ないときがあります。
「very」より「so」の方が発音をしやすく、早口でも言いやすいです。また細かい意味で言えば、「Thank you so much」の方が「Thank you very much」より、大きな感謝をしているニュアンスがあるので、「Thank you so much」を使った方がより感謝が伝わります。
I appreciate it
「I appreciate it」は、これまで紹介してきた例文の中でも特に格式張った意味合いがあります。「ありがとうございます」「感謝します」を、上司や自分より目上の人に使いましょう。「Thank you」や「Thank you so much」と「I appreciate it」のどちらを使うのかを迷った場合は、「I appreciate it」を使っておいた方が無難です。
メールを送る相手に合わせた英語の「ありがとう」例文
メールを送る相手に合わせた英語の「ありがとう」について、例文をご紹介しましょう。基本の英語で言う「ありがとう」にワンフレーズを加えるだけで、さらに表現が豊かになります。難しくはないので、恥ずかしがらずに使ってみて下さい。
気軽に使う例文
- Thanks a lot / どうもありがとう
- Thanks, everyone / みんなありがとう
- Cheers! / ありがとう
「Thank you」に何かをつける例文
- Thank you very much / どうもありがとう
- Thank you for your help / 助けてくれてありがとう
- Thank you for your mail / メールありがとう
- Thank you for coming today / 今日は来てくれてありがとう
- Thank you for all you’ve done / 今までありがとう
- Thank you for everything / 色々とありがとう
違ったニュアンスで使いたい例文
- I really appreciate your help / 助けてくれて本当に感謝しています
- I am very grateful / ありがたく思っています
- I can never thank you enough / お礼のしようもありません
- I owe you a lot / あなたのおかげです
- I owe you one! / 借りができたね!
- You’re too kind! / あなたは優し過ぎます!
- Many thanks to you! / いっぱい感謝してるよ!
- I’m so grateful for what you’ve done / あなたのご好意に本当に感謝しています
- I truly want to thank you from the bottom of my heart / 本当に心からありがとうと言いたいです
「ありがとう」は自分が使い慣れている英語を使った方が伝わる場合もある
これまで紹介してきた以外にも、英語の「ありがとう」には、いろいろな表現方法があります。メールではなく直接口頭で伝える場合は、たくさんのバリエーションを使い分けることにこだわるのではなく、自分が使い慣れていて正しい発音で言える相手に伝わりやすい英語で「ありがとう」を伝えるほうがいいでしょう。
私は以前、タイ人のエンジニア達と仲良く仕事をしていました。英語が拙い私にとっては、アメリカ人よりもタイ人の方が、同じアジア人どうしとして共感できるところがあったからです。
ある時、その友人の一人がシリコンバレーに異動することとなりみんな羨ましがっていた時に、その子が言いました。「私の上司は、ベトナム戦争の練習で、部下が海面に上がって来なかったら、そのまま陸へ戻ってしまうくらい厳しい人だった。でも、今回は私をシリコンバレーへ異動させてくれた」。
私は、確かにベトナム戦争のことを歴史上の知識としては知っていました。祖父も戦争へ行ったと聞いていますが、色々と根本的に違う、と痛感しました。
また、一時期、タイは何度もクーデターが起こっていましたが、彼らがタイの会社へ出社していることにも驚きました。時にはこちらの国内スタッフが体調を壊すことがありました。そうするとタイの私の親友は、人づてに聞いたから、とわざわざ連絡もしてくれました。
普段からメールだけのやりとりだと、お互い近くにいて、全てのことが分かっているような感覚になってしまうことがありますが、いつも「誤解を招く恐れもある」と慎重な姿勢でメールを送ることをおすすめします。
英語の「ありがとう」はバリエーションを使い分けよう
英語の「ありがとう」をたくさんご紹介しました。色々なバリエーションを使い分けることも大事ですが、英語圏では目の前の相手に「ありがとう」を伝える場合、ニコッと笑った口元から見える白い歯が、さらに「ありがとう」を印象付けます。現在むし歯の治療で歯医者に行っている方は、銀歯ではなく白く見える歯を入れたほうがいいです。
日本では「暗黙の了解」「空気を読む」ということが前提で色々なビジネスが進みますが、英語圏はそうではありません。その場面、言う相手によって「ありがとう」の表現を選びましょう。ビジネスを円滑に進める英語の「ありがとう」があなたの仕事をより強力にサポートしてくれます。