オープニングスタッフとして新しい職場で働くメリットとデメリット
オープニングスタッフとして働くメリットとデメリットとは?アルバイトや正社員など雇用形態は様々ですが、オープニングスタッフとして働く場合にはオープニングスタッフだからこそ感じる苦労や大変さ、魅力・やりがいというものがあるもの。飲食店等で開店直後から働き出した方の声をまとめました。
オープニングスタッフとして働く前に知っておきたいこと
新規で開店する店舗で、開店前の準備からオープン後まで働く店員をオープニングスタッフと言います。これからアルバイトや正社員として働く場合、多くの方が気になるのがオープニングスタッフと通常入社との違いでしょう。
ここでは、オープニングスタッフとして働く場合のメリット・デメリット、オープニングスタッフを経験した方の体験談をご紹介します。
オープニングスタッフの求人にはどんなものがあるの?
オープニングスタッフの求人は、アルバイトや正社員の求人サイトで条件を絞り込むとチェックできます。オープニングスタッフの求人募集でよくあるのは以下のような店舗です。
- ファミリーレストラン
- 喫茶店・カフェ
- スーパー
- 居酒屋
- コンビニエンスストア
- カラオケ店
- パン屋
- ドラッグストア
今回の調査では、やはり飲食店でのオープニングスタッフ経験者の回答が多い結果となりましたが、上記の他にも様々な求人があります。自分の好きなショップやブランドのオープニングスタッフを探してみるのもおすすめです。
オープニングスタッフとして働く3つのメリット
新規で開店するお店でオープニングスタッフとして働く場合、以下のようなメリットが期待できます。
1 好待遇である
オープニングスタッフの求人は、時給が高かったり休日希望の融通が利くなど、比較的好待遇で募集を行っているところが少なくありません。これは、店舗オープンまでにしっかりと人員を確保しておきたいという企業側の意図が起因しています。
2 人間関係を一から築ける
オープニングスタッフの場合、全員が同じ店舗で一から働く同期となります。それだけに人間関係のトラブルも少なく、仲間内での結束感が強く仲良くなりやすいというのは大きなメリットのひとつです。実際に、その職場を辞めたあとにも交流が続いているという方も多い傾向にあります。
3 店舗を自分たちの手で作り上げるというやりがいがある
オープン当初からお店作りに関わることで愛着がわき、さらに「こんなお店にしたい」という目標を持ちやすくなります。こういった目標を掲げることはお店全体のサービス向上につながりますし、仕事にやりがいを感じることでモチベーションもあがり、長く働くことができるでしょう。
オープニングスタッフとして働く3つのデメリット
新規に開店するお店でオープン当初から働くとすれば、メリットだけではなくデメリットにも考慮する必要があります。
1 営業が落ち着くまではトラブルが多い
チェーン店として展開するのであれば、ある程度のマニュアルなどは用意されていることでしょう。とはいえ、それでも開店して間もない頃というのは予想外のハプニングも多く、マニュアル通りにいかないこともしばしばあるものです。
2 とにかく忙しい
オープニングスタッフを経験された方が口をそろえて言うのが、「とにかくお客様が多くて忙しい」ということ。開店して1ヶ月間の売上が向上する“オープン景気”という言葉があるほどです。
特に「日本初上陸」「地方初上陸」といった店舗であれば、オープン後も客足が絶えないことは覚悟しておくべきでしょう。
3 新しく開店したばかりの店なので新人が多く頼れる存在がいない
経験者を優遇して採用する企業であればともかく、オープニングスタッフとして働くのであれば、自分も含め周りはほぼ新人スタッフであるというのが大半でしょう。スタートが一緒なので打ち解けやすいという面はあるものの、その中に頼れる先輩スタッフがいないというのは大きなネックといえます。
オープニングスタッフ経験者が語る体験談15選!
正社員やアルバイトでオープニングスタッフを経験された方から、当時のお話を伺いました。これからオープニングスタッフの求人への応募を検討されている方はぜひ働き方のヒントとして役立ててください。
アルバイトのオープニングスタッフを経験した方
ドラッグストアオープン時に仕事をしました
はっち(41歳 パート主婦)
ドラッグストアのオープニングスタッフとしてアルバイトをしました。
たまたま店舗が自宅からすぐ近くだったことと、飲食店よりも販売の仕事の方がパートとしては楽かもしれないという先入観があり応募しました。
仕事内容は主にレジと品出しになりますが、オープン前の1ヶ月は研修と開店前の準備でした。大変だったことはオープン前とオープンセール時の品出しです。
ティッシュや飲料などどんどん運び込まれ、お店に並べることの繰り返しでその都度ダンボールを運んだり開けたり想像以上の重労働でした。意外と体力を使う職場だということがわかりました。
オープニングスタッフとして働いて良かったことは、みんな一からのスタートなので、先輩後輩関係がなく和気あいあいと良い人間関係が築けたことです。ストレスのない仕事でその後も長く続けることができました。
コンビニのオープニングスタッフ
典子(49歳 販売職)
私はコンビニのオープニングスタッフとして働いていました。仕事内容は主に販売、接客ですが、品出しや商品管理などいろいろありました。雇用形態はバイトです。
私の近所にたまたまコンビニがオープンすることなり、スタッフ募集の張り紙を見て、やってみようと思ったのが応募のきっかけです。
オープニングスタッフとしての仕事は、オープン前からの品出しや、スタッフ同士の集まり、講習など沢山ありました。
私が一番大変だったことは、オープン時から、物凄く忙しくて、多くの接客と、イベントにてんてこまいしたことが一番苦労しました。
しかし、スタッフ同士がみんな仲良く団結していて、仕事は楽しいですし、仕事外でも食事に行ったり、人とのつながりが増したので働いてよかったと感じました。
私がオープニングスタッフとして働いた話
なえ(22歳 事務)
私はお寿司屋さんのキッチンでバイトとしてオープニングスタッフで働いていました。オープニングスタッフだったこともあって、みんなと一緒であれば1から勉強することもできますし入りやすいのではないかと思い働くことにしました。
最初の頃は開店セールをやっていたのでとにかく忙しかったですしまだ一緒に働いている人たち全員が完璧にはできないのでかなり効率が悪かったです。ですがやはり同期とは仲良くなれましたし基本的に1人1人がやめていっても学校や住んでいる場所が違くても会って遊べる中になれたことに関しては働いてよかったなと思えました。またオープンしてから4か月くらいは忙しかったので忙しくても頑張る忍耐もついたと思います。
大変でしたがスタッフと仲良くなれました
ゆうゆう(38歳 飲食店)
パートとしてファミレスのオープニングスタッフとして働きました。主な仕事はホールでオーダーをとったり、料理を運んだり後片付けをしたりすることでした。以前同じファミレスの他の店舗で働いていたので仕事内容はある程度わかっていたのでこの店を選びました。
オープニングスタッフは初めてこのファミレスで働く人が多く、研修期間が短かったこともあり仕事内容がある程度わかっている私に質問されることが多く、スタッフに仕事を教えながら自分の仕事もしていたので大変でした。
学生が多く、仕事を覚えるのが早かったのでオープンして一週間くらいで仕事が落ち着いてきました。これがきっかけでスタッフと仲良くなり仕事がスムーズにできるようになりました。
みんなフレッシュな気持ちでした
shi9(19歳 学生)
コンビニエンスストアでアルバイトとしてオープニングスタッフをしました。大学生で、近くで働きたかったのでそこにしましたが、スタッフも同じ学生が多かったです。
最初のうちはみんな同じスタートなので、その都度お互いに分からないことなどを確認しあったり、トラブルもスムーズに対応が出来なかったりしたことが苦労しました。
オーナーは基本的に夜中の勤務が多く自分も夜中のシフトを組んでいたので割と分からないことはオーナーに聞きやすくはありました。
同じスタートということで「みんなで盛り上げていこう」という気持ちが強く、活気のある職場になっていたのは良かったです。特に上下関係もきつくならなかったので楽しく働けました。
オープニングスタッフは働きやすい
らん(40歳 事務職)
和食店のオープニングスタッフとしてホール業務をアルバイトとして担当した経験があります。既に飲食店でのホール業務の経験は長く接客が好きだったのですが、当時勤務していたお店の店主がお店を畳んでしまい、次のアルバイトも飲食店を探していたところたまたまオープニングスタッフの和食店のアルバイト募集を見つけ応募しました。
それまでオープニングスタッフの経験はなく、スタートが全員一緒だと思い、多少の経験があることから働きやすいと思いました。その店舗は新店舗でしたが、既に複数店舗展開していたためオープン当初は大変忙しく毎日クタクタでした。テレビや雑誌の取材などもあり、大変気を遣いました。
が、その反面、即戦力として働くことができ、未経験者が多い中で自分のペースで働くことができた点はメリットでした。
オープニングスタッフ時の思い出
まっちん(26歳 主婦)
飲食店のオープニングスタッフのバイトをしたことがあります。キッチンとホールがあり、私のメインはホールで注文を取ったり食事を運ぶ仕事が主でしたが、たまにキッチンに入り仕込みなども手伝うこともありました。こちらはバイトで週に二、三回入っていました。
このバイトを選んだ理由は家から近くて時給が他のところと比べると高かったからです。オープニングスタッフとして働いて辛かったことは、皆が皆慣れていないスタッフばかりだったのでクレーム対応やレジの特殊なやり方など臨機応変に対応出来なかったことです。お客様を待たせてしまうこともしばしばあり、毎日が反省会だったように思います。カバーし合える先輩は必ず必要だと感じました。
オープニングスタッフとして働いてよかったと思う点は、すごく仲良くなれて五年以上経った今でも付き合いがあることです。
ファミレスのオープニングスタッフ
はるの(29歳 専業主婦)
私がオープニングスタッフとして働いたのは、全国チェーンのファミリーレストランでした。ホールでの接客やレジを担当していました。雇用形態はアルバイトです。ちょうどアルバイト先を探していた時に、通っていた大学の近くで新店舗がオープンするという情報を知ったのが応募のきっかけでした。
オープニングスタッフとして働き始めて大変だったことは、頼れる人が少なかったことです。社員さんがいつでも近くにいればいいのですが、忙しい時間帯はそういうわけにもいきません。バイトが全員同レベルだったので、ちょっとわからないことが発生した時にすぐに気軽に聞ける先輩がいませんでした。
その代わり、バイト全員に上下関係がないという所は長所でもありました。バイト間の人間関係でトラブルが起こったことはありませんし、みんなで和気あいあいと一致団結して仕事をすることができました。プライベートで遊びに行くこともあり楽しかったです。
大人気パンケーキ店のオープニング
さっぴぃ(29歳 主婦)
今から2年前、パンケーキが大流行し、私もその可愛らしい見た目やフワフワのパンケーキに魅了されました。「自分で作れるようになりたい!」と思い、某人気パンケーキ店がちょうどオープニングスタッフを募集していたので、アルバイトとして応募し採用されました。
主な仕事はキッチン業務とホール業務全般です。キッチン業務としては、朝は生地やクリーム、ソースなどの仕込みから始まり、営業中はパンケーキを焼いて盛り付けまで担当します。ホール業務は、お客様の案内やオーダー取り、商品の提供、レジ、ドリンク作りが主な仕事です。
オープニングスタッフとして苦労したことは、なかなかスタッフが集まらず、お店を3人でまわしていたので、キッチンにいる時は半日は熱い鉄板のそばから離れられなかったり、全て一人でこなさないといけませんでした。平日でもお客様が途切れることがなく、常に時間に追われて体力的にも精神的にもきつかったです。
しかし、そのキツさを他のオープニングスタッフも同じように経験したので、何でも話し合える最高の仲間となりました。辞めてからも、お互いの近況報告やご飯に度々行っています。
大型スーパーレジのオープニングスタッフ
ジャイアント(32歳 無職)
とある大型スーパーの食品レジのオープニングスタッフとして勤務していました。主に食品レジ担当でしたが、たまにお酒売り場でのレジやおもちゃ売り場でのレジも担当することがありました。当時は専門学校に通っていたため、学校終わりからの時間帯でアルバイトとして働いていました。家からも近く、大手のスーパーという事もありお給料面でも安心感があったため応募しました。
何よりもオープニングスタッフというのに惹かれました。年齢、性別関係なく皆同じところからのスタートなので、自然と連帯感が生まれ親しくもなれます。
ただ、スーパーがオープンするまでは家から少し遠いとこまでレジの研修に行かないと行けなかったので、それがちょっと大変でした。また、大手の会社でもあったためマナーやマニュアルもしっかりあり覚えるまでにも苦労しましたね。それでもしっかりとした接客マナーを学べたのは今でもありがたいと思っています。
かわいい子がいればなんのその
パッチ(38歳 内職)
カラオケ店のオープニングスタッフとして働いていました。ホール受付や室内の清掃、店内の掃除、客へ提供する食べ物の料理などの仕事内容のアルバイトでした。
たまたま求人誌を見て応募したのですが、専門学校と自宅の間にある駅でアルバイトを探していました。定期を使えるので交通費が節約できるのが魅力なのでその区間を絞って探していました。
オープンといえば忙しそうですが、オーナーがどんぶり勘定なのでそこまで厳しくもなく。かといって楽でもなかったですが、時給にあった労働だと記憶しています。
しいて言えば階段での上り下りが大変といえば大変でした。でもそんな辛さが苦にならないのはなんといっても、美人やスタイルのいい子が多かったことだと思います。
正社員のオープニングスタッフを経験した方
パンを作って喜んでもらう
モモコ(32歳 事務職)
私の家からすぐ近くにショッピングセンターができて、その中にパン屋さんもオープンし、応募しました。そこで働こうと思ったきっかけは、家から近く通勤に便利だったからです。仕事の内容は、パンを作りレジを使っての飲食店での製造・販売業務です。雇用形態は正規社員で働いていました。
オープニングスタッフとして働いて苦労したのは、オープンしたばかりだったので忙しくて休む暇もなかったことです。また、オープニングスタッフとして本部から、助っ人と言って仕事を教えたり手伝ったりしてくれる人が来てくれたのですが、とても厳しくてくじけてしまった事も有りました。
オープニングスタッフとして働いていて良かったと感じたのは、色々なパンを家でも作って家族にも喜んでもらえたことです。そして、全員が同期なので、自分がしっかりとしなければならないといった責任感も生まれ頼もしくなったと思います。
居酒屋のオープニングスタッフ
アキノ(26歳 飲食業)
居酒屋で洗い場を担当し、正社員として勤めていました。最初は父が清掃員として働くことになり、わたしと妹も一緒に働くよう誘われました。
妹は接客、わたしは洗い場を引き受ける事にしました。居酒屋ということで、忙しかったのを覚えています。ほかにも飲食店で働いた経験はありましたが、比べ物にならないほど洗い物がありました。
それなりに名前が知られた店だったので、連日お客さんが来てくれました。大変な仕事だったのですが、お客さんに感謝してもらえるのは嬉しかったです。
わたし達が仕事を辞めたあとも、何人かのお客さんは心配して「どこに行ったの?」と訊いてくれていたと一緒に働いていたスタッフから教えてもらいました。
学生食堂の運営から管理まで携わった経験
pii(28歳 営業職)
私がオープニングスタッフとして働いていたのは、学生食堂の栄養士でした。栄養士といっても社員が少ない現場だったので、調理はもちろん売上管理や取引先との打ち合わせ等もしていました。
その学生食堂には、新卒で正規社員として入社しました。就活中、なかなか就職先が決まらない時に、その食堂を運営する企業を学校側から紹介してもらい、面接をして採用されたのがきっかけでした。
苦労したことは、立ち上げた当初は売上も出ず、経費もかかるしで粗利がほとんどなく上の人にたくさん怒られたことです。新卒で右も左も分からないまま現場に立っていたので、現場を効率よく回すのもとても苦労しました。
逆に、働いてよかった点は、食堂を運営し始めて1か月ぐらいが経ったときに初めて粗利が出たことです。経費として消えてしまいましたが、利益を出せたのは嬉しかったです。また、1から新しいお店を作っていく感覚で仕事をこなしていたので、食堂のレイアウトや装飾等、学生受けの良いように自由に出来たのも、良かったと思います。
居酒屋のオープニングスタッフ
ななこ(44歳 自営業)
オープニングスタッフとしての仕事は、居酒屋のホールスタッフでした。オーダーを取ったり、お料理やドリンクを客席まで運ぶお仕事です。私は正社員として雇用されましたので、店内の清掃、オープン準備、閉店後の売り上げの精算などの雑用も全て仕事でした。正社員なので、全ての仕事の内容を知っておかないといけなかったのです。
このお店で働こうと思ったきっかけは、やはりオープニングスタッフだったということです。スタッフみんなが同じスタートで働けるということがとても魅力的でした。
しかし、みんなが同じ最初のスタッフだったので、仕事的に詳しく知る人がいなかったことにとても苦労しました。「こんな時はどうするの?」と思った時も皆が同じなので、手探りで仕事をしていたような気がします。
当時オープニングスタッフとして働いた同期のスタッフは、バイト、パート、正社員関係なく忙しく大変な時期を過ごした同志のような関係で、その居酒屋を辞めた今でもみんな仲良くしています。
オープニングスタッフの仕事は大きな人生経験になる
立ち上げたばかりのお店で働くオープニングスタッフは、大変な仕事であるというのは間違いありません。しかし、それだけに臨機応変な対応力や解決力が養われ、今後のキャリアアップ・スキルアップを目指す上でも貴重な経験となるというのもまた事実です。これこそがオープニングスタッフとして働くデメリットでもあり、メリットでもあるのです。
社会に出ても通用するスキルを身に着けたいのであれば、ぜひ勇気を出してオープニングスタッフにチャレンジしてみてください。