ヘルパーの仕事内容はきつい?介護経験者が語る体験談15
ヘルパーの仕事内容や勤務形態を詳しく知ろう!ホームヘルパーの資格取得は民間のスクールでも取ることができますが、実際に働くとなると非常にハードなのがヘルパーという仕事。身体介助と生活援助がありますが、そのうち排泄介助などは特に精神的にも肉体的にも大変な業務です。
ヘルパーの仕事内容や勤務形態を知ろう
民間のスクールでも資格の取得が可能なことから、資格を取得してヘルパーを志すという方は少なくありません。
今回はヘルパーの仕事内容や勤務形態、やりがいや大変なことなどを、経験者の体験談をもとに詳しくまとめました。「将来、介護業界で働きたい!」という方はチェックしてみてください。
ヘルパーの仕事はさまざまある
ヘルパーの就職先は実に様々で、働き方も多様化しています。老人保健施設や特別養護老人ホーム、デイサービスセンター、訪問介護事業所のほか、最近では高齢者専用のサービスつき賃貸住宅などで働くヘルパーも増えています。
ヘルパーの主な仕事内容
身体の不自由な障害者の方や高齢者など、日常生活において介護を必要とする人にさまざまなサポートを行うのがヘルパーの仕事です。
ヘルパーの仕事内容は主に「身体介護」「生活援助」の2つに分類されます。
身体介護
- 食事介助
- 服薬介助
- 排泄介助(おむつ交換や便器の使用サポート)
- 入浴介助
- 更衣開所
- 就寝・起床介助
- 体位変換
- 移動介助
生活援助
- 洗濯
- 調理
- 衣類の整理整頓
- 部屋の掃除
- 利用者へのアドバイス・相談
勤務先によって業務内容は異なりますが、重度の要介護認定を受けている利用者の多い施設では身体介護の仕事がメインとなります。
ヘルパーの勤務形態・休日
ヘルパーの勤務形態は勤務先によって異なりますが、日勤と夜勤の二勤体制で働くヘルパーも少なくありません。例として、日勤の場合は8:00~17:00、夜勤の場合は仮眠を入れて18:00~7:00までといった勤務時間となります。
休日については月に8~9日程度という回答が多く寄せられました。土日休みという方は少数派で、基本的に曜日は不規則なケースが多い傾向にあります。
ヘルパーの仕事のやりがいや魅力
ヘルパーとしての大きなやりがいにつながるのが、利用者様や利用者様のご家族からの感謝の言葉です。自分の働きが多くの利用者様の生活の一部となり、なくてはならないものであるということを実感できる瞬間と言えます。
「家族の介助が必要となった際にとても役立った」という声もあるように、ヘルパーとして働いた経験は間違いなく大きな糧となります。
また、人とのかかわりや出会いを大切にしたいという方にとってはピッタリの職業でしょう。
ヘルパーの仕事で大変なこと
ヘルパーとして仕事を始めた際に、排泄介助などの身体介助に対し抵抗を覚える方はやはり少なくありません。特に、夜勤のある勤務先であれば、精神的にも肉体的にも非常にハードな働き方となることは覚悟しておくべきでしょう。
また、利用者様はもちろんのこと、利用者様のご家族との信頼関係を築いていくことに苦労するというヘルパーも多い傾向にあります。人と接する機会の多い介護業界において、人当たりの良さやコミュニケーションスキルは必須と言えます。
ヘルパーの仕事内容を経験者にリサーチ!
実際のヘルパーの仕事に就かれている方、経験者の方からその仕事内容や介護の実態について詳しくお話を伺いました。
20代ヘルパー経験者の声
はじめての介護体験
ささき(22歳)
私は月に20日程度、8:15~17:30の契約でお仕事をしていました。ですが基本的に帰宅は毎日20時過ぎです。
仕事内容としては排泄や入浴の介助、そして送迎などが主なメインとなっていました。私は慣れるまで排泄介助に抵抗があり、吐き気を催したりと、とても大変でした。また認知症の方も多くいる施設だったので、急に吐いてしまったりする人に対して慣れるまで、嘔吐恐怖症の私にとって本当につらかったです。
それでも、利用者さんが楽しんでいてくれている姿や、喜んで泣いている姿を拝見するととてもやりがいを感じました。年配の方々なのでためになる話もたくさん聞けますし、自分にとってたくさんメリットのある会社だったと思います。
介護の仕事は大変です
はるか(29歳)
勤務時間は8:00から17:00です。休憩時間は計90分と書いてありましたが実際は午前と午後の15分間ずつでした。60分の休憩時間は利用者さん達とお昼ご飯を食べる時間との事だったので、ゆっくりと休憩は出来ませんでした。
私は利用者さんをお風呂に入れたり、トイレが1人では困難な人に付き添いをしたり、食事補助したりしていました。あとはレクリエーションを考えて、利用者さん達が楽しめるように工夫をしたりしていました。利用者さん達が帰った後は役割分担をして掃除したり日誌を書いたりして退社します。
大変だった事はレクリエーションを考えることやお風呂に入れることです。
ヘルパーをしていて良かったと思えた事は利用者さん達からの感謝の言葉をもらったり笑顔を見たりしたときです。今は辞めてしまいましたが、またやりたいと思っています。
30代ヘルパー経験者の声
特養でのヘルパーの仕事内容
インコ(30歳)
特別養護老人ホームでの勤務時間は、基本的には8時から17~18時となっていますが、週に1、2回は夜勤があるので、その場合は仮眠アリで17~18時から翌朝7時が勤務時間です。
休日は週休二日制ですが、年中無休のシフト制なので曜日は不規則だったので体力的にはしんどかったです。
仕事内容はデイサービスや入居者の身体・食事・排泄・入浴介護等の身の回りのお世話が基本です。
顔と名前を覚えることに苦労するし、夜勤では仮眠はとれないし、日勤だけではないので体力的に若くてもきつかったです。腰痛に悩まされる日々もきついです。
しかし、特養なので要介護度が高い入居者が多く、自宅でみられなくなった入居者の家族にお礼を言われることが多く、その時は良かったと思えます。
ヘルパーをしてみて
MM(33歳)
私はヘルパーとしての訪問介護とデイサービスでの介護職員として正社員で働いています。勤務時間は基本8時~17時で働いています。
仕事内容としてはデイサービスの途中、訪問介護としても利用者のお宅へ行き入浴介助をしたり食事の準備をしたり掃除をしたりとしています。休みは週休2日制ですが介護という仕事をしているとやはり腰を痛めることがよくあり休みの日などマッサージへ行くこともよくあります。利用者を抱えたりするのが元々細身の私には一番大変だと思います。
でも、ヘルパーの仕事をしていて利用者さんたちが思った以上に感謝をしてくれますし、感謝のお言葉もありこの仕事をしていて良かったなと日々思えます。私にはこの仕事が一番合っているなとも思います。
ヘルパーの仕事
nonnon(35歳)
ヘルパーの勤務時間は8時から17時まで仕事です。休日は週8日でした。ヘルパーとしての仕事は、トイレ誘導をしたりお風呂を入れたり、食事の準備、介助、おむつ交換、レクレーション、送り迎えなどをしていました。
ヘルパーの仕事で特に大変だと思ったことは、職員が少なく、利用者の方のおふろをいれる人数が多くて、時間内に入れるのがとてもしんどかったです。また、トイレや部屋からコールが同時に鳴ると、対応に困り大変でした。
ヘルパーの仕事をしていてよかったことは、家族の体調が悪いときにベッドから移乗したり、熱を測ったり、血圧を測ったり、トイレにつれていったり、服の着替えを手伝ったりと、一通りの介助の方法が身に着いたことです。
ヘルパーはとてもやりがいのある仕事です
かなこ(36歳)
私は基本土日休みの朝8時か9時から、1日8時間の勤務で働いていました。そのため休日は月に9日ぐらいありました。
ヘルパーの仕事は主に家事の援助と身体介護に分けられます。私はフルタイムだったので関係なかったですが、パートの時間給の場合、身体介護の方が時給が高くなります。
家事援助は掃除や買い物、料理等の生活に必要な事のお手伝いという感じの内容です。身体介護はオムツ交換や入浴の介助、食事の介助から通院の介助等様々な仕事内容となります。
施設勤務ではなく、お宅に伺い1対1の介助をしていたため、より丁寧な介護が求められますし、利用者の方から許否されると担当を外されたりなど大変なことも多いです。
けれど、その分一生懸命お手伝いをしていると、とても良い信頼関係が生まれ「あなただけに来てもらいたい」と言われる事もあります。そう言ってもらえる時は本当に一生懸命向き合って介護をしてきて良かったと心から嬉しくなります。
40代ヘルパー経験者の声
ヘルパーの仕事体験談
凛ちゃん(46歳)
ヘルパーとして基本的には9:00~17:00で勤務していますが、多少変動する時もあり休日は月に8日程度です。
仕事内容は入浴介助や清拭や外出・通院介助などの「身体援助」と掃除や調理などの「生活援助」をしております。
仕事で大変なことは、やはり麻痺で車イス生活をしている利用者様の入浴介助の際の移動です。また、利用者様とコミュニケーションをとり、いかに安心して信頼頂けるかが今後の援助のやりやすさにつながるので、そういった点でコミュニケーションをとるのには非常に苦労する時があります。
ヘルパーとして良かったことは、やはり私達ヘルパーが来るのを心待ちにしてくださり、仕事が終わって退室する時に「本当にありがとう」と言われたり、利用者様が笑顔を見せて下さって訪問したのを喜んで下さったときです。ヘルパーをやっていて良かったなと実感します。
老人ホームでの仕事
yoshi(44歳)
勤務時間は夕方16:00から明け10:00まで、休日は8から9日です。
ヘルパーの仕事内容は、就寝介助、起床介助、移動介助、排泄介助、服薬管理、その他コール対応などです。
仕事で大変なことは、頭がクリアな方が多いので言葉遣いや態度は気を付けていないとすぐに家族の方に伝わり、クレームが入ってしまうことです。
また、人と人とがあんなに近くでする仕事は他にはないのではないかと思います。他人にはあまり見られたくないところを見せないといけない訳ですから。
それでも日々忙しく走り回る中、いつもは余り喋らない方がふと「いつもありがとう」という言葉を頂いた時にはやっぱり嬉しく思いますね。また家族の方に「いつも優しく接してくれてありがとうね、大変でしょ」といった言葉を頂いたときには、この仕事に就いて良かったなと思います。
ヘルパーで人生観が変わりました。
ポエム(47歳)
私は特養ホームで働いていましたので、交代制勤務で夜勤もしていました。休日は月に8日ほどです。
ヘルパーとしての仕事内容は、朝は起床から始まり、座れる方は車椅子で食堂に移動させ、食事補助と介助、ベッド上の方にはその場で見守りや介助を行います。
1日の中でその他の仕事は、おむつ交換、入浴介助、シーツ交換、作業以外で重要なのは患者さんとコミュニケーションを取りながら、自身で出来ることは積極的にしていただくことです。その時も見守りが重要になってきます。
少し気を緩めて目を離していると、転倒の危険があり、お年を召している方は骨ももろくなっているため、骨折につながりかねません。そうなると、完治までに腕力、足腰が弱ってしまい、寝たきりになるときもあります。
ただ、やはり人生の大先輩のお話は非常に勉強になりますし、本人のやる気次第では努力をして、食事もベッド上だった方が、車椅子にしっかり座れるようになり、皆さんと一緒に食堂で食べられるようになった方もいました。そういう姿を見ると、自分もとても嬉しくなります。
50代ヘルパー経験者の声
ヘルパーは介護のプロ中のプロです
井沢修二(52差)
朝はゆっくり、出勤ラッシュにならない時間帯にお宅に訪問しお風呂介助や食事介助などを、高齢で身体が不自由な方や障害者の方に対して支援を行います。この仕事は人間の命を守る仕事です。休みなどはないに等しいです。
ヘルパーの仕事ですが、専門分野により異なります。 高齢者の場合は、主にオムツ交換や入浴介助、食事介助です。障害者の場合は、オムツ交換や入浴介助、食事介助の他に、移動支援があります。介助者と一緒に移動して目的地に行きます。
ヘルパーは名前の通りお助けマンです。その障害に関する知識も必要ですし、利用者様が「ヘルパーさんがいつも一緒にいるから安心」と思えるようにしなければいけません。楽な仕事ではありませんが、利用者様やご家族からの「ありがとう」という言葉はモチベーションアップにつながります。
ヘルパーの仕事はきついがやりがいがある
近年の少子高齢化に伴い、介護業界は常に人手不足の状態です。しかし需要が高まる一方、そのきつい業務内容から介護員の離職率は決して低くはありません。
それでも体験談で多くの人がヘルパーの仕事はやりがいがあって楽しいと言っています。ヘルパーとして働くことを検討するのであれば、就職を希望する職場のスタッフの働き方などをしっかりとチェックしておく必要があるでしょう。