仕事を頼んだ時に気持ちよく受けてもらえるお願いの仕方
仕事の頼み方について考えてみると、意外ときちんと気を配ったことがないという人も多いでしょう。いつもは何となく頼んでしまっている、という人も、上手な頼み方を知ることで、ぜひ頼み上手になることを目指してみてください。
仕事の頼み方を考えて、相手を不快な気持ちにさせないようにしよう
仕事をしている上で、どうしても誰かに何かを頼まなければならないということもあるでしょう。そういった時には、頼み方に気を配らなければなりません。やっておいてほしい、とだけ言っておいても、相手は嫌な気持ちになるだけです。どのように頼めば相手を不快な気持ちにさせずに済むのかについて、きちんと考えた上で、細心の注意を払って言葉を選んでください。頼み上手になることによって、お互いに良い気持ちで仕事を進めていけるようにしましょう。
誰かに仕事を頼む時は「頼み方」が重要
仕事の頼み方のポイントとして押さえておきたいのは、第一に相手のことを考えるということです。自分の都合を押し付けても、相手は決して動いてはくれません。もちろん自分がどれだけ焦っていたり、時間がなかったりしても、頼みたい相手にはそれは関係のない事だということも理解しておくべきです。ですから、そういった状況において断られてしまわないようにするためには、頼み方が重要なのです。
例文を使って仕事の頼み方を考えてみよう
その場によって、仕事の頼み方を変えていく必要があります。どういった場合に、どのような頼み方をすれば良いのかを例文を使って考えていきましょう。それぞれのポイントを押さえておくことで、相手にスムーズに仕事を引き受けてもらえるようにしましょう。
納期が迫っている仕事の頼み方
納期が迫っている仕事の頼み方を考えていきましょう。
『今お時間よろしいでしょうか?お願いしたい仕事があるのですが、今お忙しいですか?』
相手がここで忙しい、と断ったら、引き下がりましょう。
もし大丈夫だ、という返事をもらえたら、仕事を頼みます。
『この仕事をお願いしたいのですが、納期が〇日までとなってしまっています。自分の管理不足で申し訳ないのですが、何とかお願いできますか?』
承諾してもらえた場合には、詳しい仕事の流れやその人にしてほしいことを説明しましょう。
この頼み方でのポイントは、納期をきちんと告げることと、自分の管理不足であることを自分からあらかじめ認めて謝罪しておくことです。
納期を告げずに依頼してしまった結果、「今日が納期です」と当日に告げても、「そんなことは知らなかった」ということになって、トラブルになるのは目に見えています。そうならないためにも、絶対に納期は告げておきましょう。
また、納期が迫っていると言うことで、急ぎの仕事だけれどスケジュールを詰めて仕事に取り組む余裕はあるかどうか、という確認をすることができます。その人にどれくらいの余裕があるかは、本人にしかわかりませんから、急ぎであることは必ず伝えるべきです。
そして、自分がきちんとスケジュールを管理できていなかったために、このような事態を招いてしまったということも謝罪しておきましょう。頼まれた方は、自分ができなかったからといって押し付けてくるような頼み方をされては嫌な気持ちになってしまいます。ですから、自分が悪かったということに対して謝罪をして、誠意を見せましょう。
量が多い仕事を手伝ってもらう時の頼み方
量が多い仕事を手伝ってもらう時の頼み方を考えていきましょう。
『今、お時間よろしいでしょうか?お願いしたい仕事があるのですが、手は空いていらっしゃいますか?』
ここで相手が大丈夫だと言ってくれたら、話を進めていきましょう。
『実は、任された仕事の量が多く、自分ひとりではとても終わらせることができそうになくて、困っているんです。少しだけで良いので、手伝っていただけないでしょうか?』
量が多い仕事を手伝ってもらう時の頼み方のポイントは、あまり多くの仕事を一気に頼みすぎないということです。あれもこれもと押し付けすぎてしまうと、相手はやる気を失ってしまいますし、この人は自分で仕事をする気がないのではないだろうか、と思ってしまいます。
ですから、ほんの少し手伝ってほしいと頼むのが良いでしょう。その後、どれだけ分担していくかは更に話し合いを重ねていく上で決めればいいことです。まずは、少しだけ手伝ってもらうことを考えてください。
仕事の頼み方ポイントまとめ
仕事の頼み方ポイントをまとめます。頼み方のコツはあくまでも相手の状況を考えて頼むこと、困っているので手伝ってもらえるとうれしいという低姿勢で臨むことです。
相手のその時の仕事状況を考えた頼み方をする
仕事を頼みたい相手が、その時どういった状況に置かれているかを見極めることは大切でしょう。その人が明らかに忙しそうにしていたり、納期が迫っている仕事をしていたりする場合には、こちらから別の仕事を頼んでも、引き受けてもらえる可能性はとても低いと言えます。
ですが、あまり忙しくなさそうであったり、仕事に余裕を持っていそうであったりする場合は、声をかけてみると引き受けてもらえる可能性はグッと高くなります。相手が今どういう状況なのか、ということは、頼む前にきちんと把握しておく必要があるのです。
もしも相手がどういう状況なのかわからない、という場合には、直接聞いてしまうのもひとつの手段です。今お忙しいですか、とか、お時間はありますか、とか、相手の気分を害さないような尋ね方をすれば、問題はないでしょう。いきなりこの仕事をやってくださいと押し付けることだけはやめておくべきです。
「今よろしいでしょうか」など、一言添えてから仕事を頼むようにする
これは基本中の基本ですが、仕事を頼む時に、「今よろしいでしょうか」「すみませんが、お時間よろしいですか」といった言葉は必ずかけるようにしましょう。いきなり仕事を頼むのは、「頼む」のではなく「押しつけ」にあたります。きちんと相手の気持ちに配慮しましょう。
一言添えることで、丁寧な印象を与えることもできますし、相手は真剣に取り合ってくれるようになります。少なくとも悪い印象を持つ人は絶対にいませんから、必ず一言添えるようにしてください。自分が言われた時に、その方が良いだろうと思うように声をかけてみましょう。
これは人に何かを頼む時の最低限の礼儀ですから、ビジネスシーンでもきちんとできるようにしておきたいところです。相手を不快にさせないために、また、頼みごとの成功率を上げるためにも、一言添えることは忘れないようにしてください。
どんな理由があって仕事を頼んでいるのかを伝える
仕事の頼み方として、どうしてその仕事を頼んでいるのかということを相手にはっきりと伝えなければならないということが求められます。別に頼まなくてもあなたが自分でできるのでは?と思われてしまっては、頼みごとは決して成功しないでしょう。
例えば、自分だけでは納期までに終わらせられないから手伝ってほしいとか、自分の力だけでは手に負えないところがあるから手伝ってほしいとか、そういった具体的な理由をきちんと相手に説明して、納得してもらうことが求められます。いいから四の五の言わずにやってください、と押し付けられても、相手は絶対に首を縦に振ってはくれないでしょう。
仮に自分に落ち度があったために、その人に頼まなければならなくなったのだとしても、それもきちんと話しておくべきでしょう。そういったことは、後になって発覚した場合の方が心証が悪くなってしまいますし、信頼関係にヒビが入ることも考えられます。
仕事の頼み方としては、まず丁寧に、なぜこの仕事を頼まなければならなくなってしまったのかということをきちんと説明することが求められるということを意識しておきましょう。
どういう仕事を頼むのか、流れややり方をしっかりと説明しておく
仕事の頼み方で重要なのが、どういった仕事なのかを相手にきっちり説明しておくということです。着地点が見えない仕事をすることはできませんし、自分が全体の中でどの位置にいるのかがわからないままで、与えられた仕事をするというのはとても無理な話です。
ですから、仕事を頼む時は必ず大まかな流れをしっかりと説明しておきましょう。どういった仕事で、このように進んでいるもののうち、この部分をお願いします、といったように、相手が理解できるまで説明しておく必要があります。ここで相手がよくわからないままだと、ストレスを与えてしまうことになりますし、最悪の場合勘違いから大きなミスに繋がってしまうことも考えられます。
仕事を頼んだ相手に余計な負担をかけることは、なるべく避けたいところです。それはそもそも、こちらの頼み方が悪かったのだということになってしまいますから、相手が質問してきたら、確実に全て答えるようにしましょう。
流れや終わりの見えない仕事をすることは誰にとっても苦痛を伴うものです。仕事を頼む時は、絶対にそれらをきちんと説明するようにしてください。
なぜその人に仕事を頼んでいるのかを伝える
その人に頼んでいる理由を説明するのも、上手い頼み方のポイントのひとつです。頼まれた側としては、どうして自分が頼まれたのかがわからないと、誰でも良いじゃないか、と思ってしまい、忙しいからと断ることもあるでしょう。
そうならないためにも、きちんとなぜその人に仕事を頼んでいるのかを説明しておくべきです。こういう能力を買っているから、ということを言うのも良いですし、こういうポジションから見た視点が役に立つだろうから、といったことを言うのも良いでしょう。
他の誰でもなく、その人でなければならないという理由が必ずあるのですから、それをきちんと言葉にしてください。そうすることで、頼みごとを引き受けてくれる可能性はグッと高くなります。加えて、そういったことを言ってもらうことで、相手も気分が良くなりますから、お互いに良い気持ちで仕事を進めていくことができるようになるという利点もあります。
仕事は引き受けてもらって当然という態度はとらない
仕事を頼む時には、決して引き受けてもらって当然だという態度はとらないようにしましょう。相手には都合もありますし、同じようにたくさんの仕事を抱えています。ですから、いきなり横から仕事を振っても、必ずしも引き受けてくれるとは限りません。
それなのに、頼めば当然引き受けてくれるだろう、という態度を取るのは相手に失礼です。相手のことを慮り、尊重するようにしましょう。相手は厚意で仕事を手伝ってくれるわけですから、それを軽んじるようなことがないようにしてください。
あまり無理矢理に仕事を押し付けることはしないようにする
仕事の頼み方の基本として、相手が嫌がっている素振りを見せたらすぐに引く、ということを押さえておきましょう。無理矢理押し付けてしまうと、その後の人間関係に悪影響を及ぼしてしまう可能性も考えられますし、何より質の良い仕事ができるかどうかわからなくなってしまうという欠点があります。
お互いが最高のコンディションで臨まなかった仕事では、力を十分に発揮できないということは容易に想像できることです。仕事を無理矢理頼んでも、良いことはひとつもないので、相手の反応には気を配っておきましょう。
仕事を頼んだら最後にお礼をきちんとする
仕事を引き受けてくれた人には、最後にきちんとお礼の気持ちを伝えることを忘れないようにしてください。また、その仕事を自分ひとりの手柄のように話すようにするのはやめましょう。これは○○さんにお力添えいただいたおかげでできたものです、と言うようにすることで、手伝ってくれた人も気分が良くなるというものです。
こういったことをしていると、あの人に頼まれて仕事をしても、損をすることがないと周囲の人たちに思ってもらえるようになります。ですから、お礼は必ず態度と言葉で表していくべきなのです。ありがとうございました、という言葉とともに、できる仕事を限り引き受けてくれた人の評判も広めておくべきでしょう。
見返りがあるとなると、引き受けても良いか、と思ってくれる確率も高くなります。ですから、頼み方を考える時には、お礼をどのようにするのかを考えることも忘れないようにしましょう。もちろん、誠意を持って「ありがとうございました」という言葉をかけることは当然のことですから、決して疎かにしてはなりません。
仕事の頼み方を見直すと人間関係が良好になる
自分がこれまでどのように仕事を頼んできたかを見直してみる機会を作ってみてください。改めて考えてみると、相手にとってわかりにくい頼み方をさせていたりしていた、などということがあった、ということもあったでしょう。自分本位な頼み方は、誰にとっても良いことはありません。ですから、きちんと配慮をして、職場の同僚や後輩、上司との関係を良好に保てるようにしましょう。仕事を頼みたいと考えた時に、助けてくれる人が近くにいてくれるというありがたさをかみしめながら、日々仕事をしていきたいところです。