年上の部下と良好な関係を築いていくには?体験談15選
年上の部下と仕事で上手く付き合っていくポイントとは?年上の部下とのコミュニケーションに苦手意識がある方は、年上部下を持つ社会人の体験談を参考にしてみてください。悩みのタネを解決するヒントが見つかる可能性があるでしょう。
年上の部下とはどう付き合っていくのがベスト?
近年、年功序列制度を廃止する企業が増えており、いまや年齢や勤続年数に関わらず、優秀な人材であれば誰もが出世のチャンスが狙える時代です。こういった背景から、自分よりも年上の部下を持つ方も多くなっています。
自分よりも年齢が上の部下となるとどうしても気を遣うものです。一緒に仕事をしていく上で「正直やりづらい…」と感じている方も少なくないでしょう。
今回は年上の部下との上手な付き合い方について、体験談をもとに詳しくまとめました。今まさに年上の部下と仕事をしていてその関係に悩んでいるという方は、ぜひ今後の付き合い方のヒントとして取り入れてみてください。
年上の部下と仕事をする上で大変なことは?
年上の部下と仕事をする上で年下の上司が苦労するのがその扱い方です。つい相手に遠慮して頼みたい仕事を全てお願いすることができないといったケースのほか、業務上指導しなければならないときやミスを指摘するときには、自分が上司であるということと、年下であるということの狭間で伝えることの難しさを感じる方はやはり少なくありません。
中には「自分が年下であることをよいことに、完全に舐めた態度を取ってくる」「融通がきかず他人の粗探しをしてくる年上部下に頭を抱えている」といった声も寄せられました。こればかりは部下の性格にも左右され、なかなか解決が難しいところです。
年上の部下と接するときに気を付けていることは?
年上の部下と接する際に心がけていることとして、ほとんどの方が挙げていたのが「必ず敬語を使う」ということ。何かを指示する際にも、上から目線になることのないよう、「命令」ではなく「お願い」といった形で依頼するなど、とにかく相手の年上としてのプライドを傷つけることのないよう心がけるのがポイントです。
もちろん、自分が年下であるからといってあまりにへりくだった態度をとるというのも考えものです。相手に対する尊敬の念を忘れないとともに、自分の上司としての意思もしっかり伝えることも、仕事を上手く回していくためには必要なことでしょう。
年上の部下との上手な付き合い方を教えて!体験談
年上部下への対処法について、15名の方に詳しくリサーチしました。年齢別にまとめていますので、自分の年上部下の年齢に近い人の内容からチェックしてみると良いでしょう。
年齢差9歳以下の年上部下への対処法
上から目線にならないように気をつけました
mika(22歳 事務)
私には部下がいます。部下といっても3つ年上です。そこまで差はないのですが、私が部下だったときにまだまだ分からなくて困っていた時上司に放置されたこと、分からなくて重大なミスをしたときに知らんふりをされたという過去があり、自分は絶対にそういうことは部下にはしないようにしようと気を付けていました。
部下といっても年上なので教え方には凄く困りました。理解する速さは人それぞれなので、いくら教えても理解できない人もいます。そのため、上手に分かりやすく教えるためにはどうしたらいいのかという点には本当に悩みましたし、上から目線にはならないようにと気を付けました。
年上ということもあってとても気を遣うのですが、やはりしっかりと教育する立場としてはしっかりと教える必要があるのかなと思います。私は仕事上では私の方が上ですが、仕事でもプライベートでもきちんと敬語を使用して話しています。
お願いするスタンスで接しています
えり(28歳)
私が26歳の時に営業の結果を評価されて、リーダーを任されました。結果で評価する会社だったので年齢は関係なく、私より入社が早い人や年齢が上の人でも役職についていない人はたくさんいました。そんな中で、一緒に仕事をすることになったのは私より6つ上の方でした。
気をつけていたことは、「命令をしないでお願いをする」ということです。力を借りる、協力してもらうというスタンスで接していました。ただ役割が違うだけで、同じ仲間という意識です。時には相談したり、アドバイスを求めたりしながらコミュニケーションをとったことはとても良かったと思っています。
私自身、もともと年齢はあまり気にしない性格だったので、特に困ったことはありませんでしたが、年上年下関係なく相手を立てる、立てながら動いてもらうことが大切だと思います。変に気負わず、信頼関係を築くことが大切だと思います。
プライドを傷つけないように配慮する
まる(45歳 事務職)
年上の部下と私の年齢差は8歳です。
年上の部下への対応で気をつけていたのは、名前を呼ぶときには必ず「さん」付けにし、メールでは「様」と表記していました。また、話す時もメールでも、くだけた口調ではなく、あくまで年上の方に対して話すような口調に気をつけました。
年上の部下と仕事をしていて大変に感じたことは、本当は仕事を任せたいことがあっても、すべてをお願いできなかったり、無意識のうちに「年上なのに、これもできないのか?」と言っているように思わせてしまったことがあったようで、不満を直接ぶつけられるときです。
年上の部下を持つ方は、その方のプライドをできるだけ傷つけないように円滑に仕事をするのが良いと思います。
馴れ馴れしい口調にならないように注意しています
なな(29歳 事務)
私の部下は私より7歳年上です。しかも入社も半年くらいしか変わりませんが、いきさつで彼女の仕事の管理をすることになりました。
自分が年下だし、すごく先輩というわけではないので、馴れ馴れしい口調にならないよう注意しています。褒める時も、評価するという感じではなく、「いつも丁寧に処理していただきありがとうございます。」など感謝の気持ちにして、上から目線に捉えられないよう気を付けています。
困ったことはお子さん関係の休みの取り方で、私には子どもがまだいないので、子どものいる私の上司に相談するようにしています。
これからは高齢者も働くなど、年上の部下を持つことも増えてきます。今後の社会に必要なスキルを身につける良い機会だと思い、接していくことが大事だと思います。
年齢差10~14歳の年上部下への対処法
相手のプライドを考えた行動が大事
あつ(44歳 エンジニア)
私はシステム開発エンジニアです。現在某案件にて開発リーダーとして仕事をしています。歳上の部下は5名ほどおり、年齢差は 5~10歳です。
気をつけている点は言葉遣いです。年齢層が高い現場ですので言葉遣いは誰に対しても敬語で話すようにしています。は歳上の方はそれなりにプライドがありますから、そこは傷つけないようにはしています。
また、歳上の方に関して気をつけなくてはならないのは、自分と同じ目線では考えないようにすることです。体調等も個人で違いますし、突然病気になってしまった方もこれまでいらっしゃいますから。
年上の部下と愚痴を言い合う
夢の島(42歳 技術職)
年上の部下は二人いて5歳と10歳差です。二人とも私との付き合いは長く立場が逆になったのは最近のことです。
仕事の上では、指示や命令を出す際でも敬語を使っています。 これは言い慣れていると言うこともありますが、仕事を円滑に進める為には絶対必要だと思います。
仕事の上で年上の部下ともめたことはありませんが、不満は聞いていました。ただし、それは仕事が終わった後の飲み屋に行ったときです。私は少なくとも1週間に1回は必ず飲みに誘います。これは愚痴を聞くためでもあり、私の不満や愚痴を聞いてもらうためです。こうしてコミュニケーションを取っておけば、お互いに相手を理解して接することができます。
年上だとやっぱり扱いにくいです…
三枝木たみこ(30歳 食品製造)
私とその部下は10歳も年が離れていて私は誰に対しても敬語を使っていたのでそんなに苦痛に感じることはなかったです。立場上は私の方が先輩ですが年的には彼が上なので尊敬の念は忘れないようにしていました。
仕事をしていて困ったなと感じたことは、その方が他の部下ともめた時に仲裁に入るのが少し嫌な気持ちになりました。私よりも年上なのだから年下のいうことなど相手にする方が子供なのに、彼はそういう対応が苦手のようで…。人が変われば何かとぶつかっていたので、ある意味彼の不得意とする部分なんだなと思いました。
年は上でも部下は部下です。部下は部下でも年は上ということを忘れなければ問題なく対応できると思います。
丁寧に仕事を伝えることで円滑に
みつこ(35歳 教職)
最近、10歳年上の新しい方が入社してきました。それまでにも年上の部下と一緒に仕事をしてきたので、特に戸惑いはありませんでした。
10歳も年上なので、部下とはいえ人生の先輩ですから、丁寧に対応をしました。具体的には、ため口を使わず敬語で話す、仕事内容は上から教えるのではなく説明するような感じで伝えるといったことです。
普段から目上の人と思いながら接するようにしていましたが、相手も新人さんなので同様にこちらに対して丁寧な対応をして下さり、気持ちよく仕事をすることができました。
特に大変だと思ったことはありません。ミスをしたときも本人が自分で反省している様子でしたので、指摘するだけに留めました。こればかりは、人柄によるのではと思います。
年上の部下というと、どう関わっていいかわからなくなる人もいるかもしれませんが、目上の人に仕事を伝えるという、つかず離れずのスタンスでいくと上手くいきやすいですよ。
どんな時でも敬語です
さぼくん(33歳 事務職)
私の事務所は私の他に二人事務員がいます。一人は13歳上、もう一人は5歳上です。基本的には自由に働いてもらっていますが、ミスをしてしまった時や、急ぎの仕事がある時は私が指示を出します。
あくまでも年上なので、私はどんな時でも敬語で相手のプライドを傷つけないよう気を付けながら話をするようにしています。
ですが何か注意をしなければいけない時は言葉の使い方も難しいし、私が年下だから明らかに舐めた態度をとられる時もあります。そういう時も淡々と話をするようにして、仕事の面では私が一番大変なところを受け持つようにし、二人に認めてもらうように頑張っています。
年上の部下と働くのは難しいこともありますが、人生の先輩としてアドバイスをもらったり、仕事の時は相手を尊重しながら、ポイントは抑えて接していくようにするといいと思います。
年齢差15~19歳の年上部下への対処法
信頼関係を大切にしています
トラオ(35歳 事務職)
私と部下の年齢の差は15歳です。年上の部下への対応で気をつけていることは、言葉使いや態度などです。これだけ年が離れていると、敬語などは特に気を遣います。
その方も大人な方なので、そこまで大きなトラブルに発展したことはありません。ちょっとしたミスなどがあっても、しっかり謝って反省し、次に活かしてくれます。
とはいえ、それも日頃のコミュニケーションからなる信頼関係があってこそだと思います。部下の性格によると思いますが、基本的には自分が上司という立場と年下という立場をわきまえつつうまく接すると問題ありません。
注意や指導する時の言葉遣い
めー(34歳 事務職)
新卒で入社していると転職して入った人も多くいるので、一番離れている部下は15歳も上になります。
社内では部下になりますが、転職してきているので、社会人経験的には先輩になります。そのことを常に忘れず対応するようにしています。年上なのである程度は敬語を使って喋ります。
そして、命令口調でも「お願いします」というように丁寧に、下から言うような感覚でいます。特に指導する時や、間違いを指摘して注意する時には非常に気を遣い、プライドを傷つけることのないように、お願い口調で言っています。しかし、そうすることで先輩なのに上から目線で言われることも…。
上司は自分なので主導権は握りたいところですし、へりくだりすぎるのは良くないと思うと加減が難しいです。目上の人は尊敬する気持ちは大切ですが、最初が肝心です。どちらが上かの位置付けをきちんとしておくことで、今後の対応が楽になります。
適当に流す
あぺん(41歳 事務職)
その部下は私との年齢差が15歳あります。一見穏やかな方ですが、頑固な一面が垣間見えます。とにかく部下ですが必ず敬語でしたし、周りと比べても差別がないよう対応していました。
仕事上で困ったことは、その方はとにかく思い込みが激しく、一度こう思ったらなかなか融通がききません。他人の粗探しも得意なようで他の人への不満も絶えませんし、丁寧に主張が強く疲れることが多かったです。
手抜きするとすぐに態度が違うと主張するので、抑えるところはやんわり抑えて不必要な部分は適当に流すのが効果的に感じました。
年齢差20歳以上の年上部下への対処法
年上の部下のメンツを潰さないのが鉄則!
ともひろ(46歳 エンジニア)
私が持った年上の部下は、他社を定年退職された方だったので、私より20歳ほど年上でした。
20歳年上の部下に対する対応で私が気をつけていたのは、第一に相手を人間として尊重することです。これは年上であっても年下であっても同じだと思うのですが、年上であればなおさら、相手が今まで積んできた人生経験などを尊重して、頭ごなしに決めつけたり指示したりせず、まずは相手の話をよく聞いて、作業の指示もまずは相談という形で行なっていました。
第二に、年上であっても部下なので、一定の尊重はもちろんした上で、「上司としてはこういう希望がある」ことをはっきりと伝えるようにしていました。この2点は正反対のことになるので、バランスをとりながらやることが難しく感じました。
年上の部下を持って大変だったのは、例えば明らかに部下の能力不足、知識不足の場合です。年下であればその旨指摘をすれば比較的簡単に受け入れてもらえるのですが、直接的に指摘はせず、しかし本人には理解してもらえるように時間をかけて話をする必要があり大変でした。
年上の部下を持ったら、丁寧に対応することで上手に戦力になってもらえるといいと思います。
年上の部下はおだてて指導を
シロひげ(41歳 現場職)
41歳の男性、現場職(建設業)です。64歳になる部下がいます。23歳上です。この年代の職人となると、プライドが高くなって頑固な人間が多いのです。
上手く仕事を回すためにも、まずは言葉遣いに気をつけます。必ず敬語で相手に尊敬の意思表示を示します。この年代の方は命令されるのが苦手です。
仕事上、どうしても部下に命令しなければいけません。ただ命令するだけでは嫌悪感が生まれ、作業が効率良く進みませんので、「貴方にしかできませんのでお願いできますか?」などと、おだてて動かすことが大事です。もちろん、本当はそんなことを思ってもいませんが、仕事を回すことを最優先に考え、その一言で解決出来るのなら喜んで言います。
時には年上の部下にイラついたりすることも多々あります。そこを何とかこらえて、上手く仕事を回すことを考えます。必ず自分の為にもなるはずです。上司は見てくれています。
お互いに敬語で接します
ひな(29歳 会計)
年上の部下というのは、何か新しいことの教え方一つにしてもとても気を遣うと思います。
その方とは自分との年齢差が20ほどありまして、母親くらいの部下と接していたときは、すべて敬語で話しかけていました。
仕事では自分が上司でも、人生では部下の方が先輩なので、お互いに尊敬の念を込めて接することが一番うまくいくコツだと思います。注意をするときが一番しづらいですが、それは部下も分かってくれていると思うので、丁寧に接することで関係はうまくいっていたと思います。お互いに敬意をもって接していくべきです。
年上部下との付き合いは言葉遣いを大切に!
自分と年上の部下との間に、どれだけの年齢差があるかによってもベストな対応というのは変わってきます。その部下の性格にもよりますので上手く付き合っていくコツに正解はありませんが、やはり最低でも年下として言葉遣いには気を配りたいところです。
年上部下に手を焼いている方は、周囲の社員にアドバイスを求めるのもひとつの方法です。特に、以前にその部下と仕事をしていた方や、その部下と同年代の方から情報を仕入れることで、接し方のヒントが見つけられる可能性があるでしょう。