謝り方は丁寧に!上司や先輩に誠意を伝えるためのポイント10

謝り方を間違えてしまうと、せっかく謝罪をしていてもきちんと自分の誠意が伝わらないということが起こってしまいます。そういったすれ違いを避けるためにも、正しい謝り方を身につけておきましょう。

謝り方は丁寧に!上司や先輩に誠意を伝えるためのポイント10

正しい謝り方を身につけよう

ビジネスにおいて、上司や先輩に対して謝罪をしなければならない場面は必ずあるでしょう。そういった時にメールで済ませて誠意が足りないと思われるのは、ビジネスパーソンとしていけません。

できるだけ面と向かって謝罪するようにするのが理想的だと言えます。そこで押さえておきたいのが正しい謝り方というものです。謝罪は、ただ「すみません」と言っておけばいいというものではありません。そこで、きちんと相手に誠意が伝わる謝り方を身につけましょう。

誠意ある丁寧な謝り方をするポイント

さっそく、相手に誠意がしっかり伝わるような謝り方をするにはどうすればいいか、正しい謝り方のポイントを見ていきましょう。しっかり反省の気持ちを示し、誠意を見せることが大切です。

1.自分が何について謝っているのかをはっきりさせる

自分が何について謝っているのかをはっきりさせる

謝り方のポイントとしては、ます何に対して謝っているのかをはっきりさせましょう。そこが曖昧だと「この人は適当に謝っているんだな」と思われてしまい、こちらの誠意が全く伝わらなくなってしまいます。そうならないためにも、自分がどうして謝っているのかをきちんと把握しておくことはとても重要です。

仕事でミスをしてしまったのであれば、どういった原因でどのような結果になってしまったのか、といったところまで全て理解しておいて、その上で自分が謝罪するべき点を見つけましょう。

確かに「すみません」と平身低頭することも大切ですが、それだけでは謝り方として今一つ足りないでしょう。もし上司や先輩に「謝る理由をわかっているのか」と問われてしまった時のことを考えれば、謝罪の原因は頭に入れておいた方がいいのは間違いありません。

例えば「A商品の発注の件ですが、本来は20個発注すべきものを手違いで30個発注してしまいました」というように、何に対しての謝罪なのかを明確にする必要があります。そのため、謝る前に自分がやってしまったミスがどんなものかをきちんと整理しておきましょう。

2.ミスの原因をはっきりさせたら、まずは謝罪する

まずは謝罪する

正しい謝り方として、第一声は必ず謝罪の一言から始めるべきであるということが言えます。長々と話した後に、付け加えるように「すみませんでした」と言われても相手は謝られているように感じないでしょう。

「A商品の発注の件ですが、本来は20個発注すべきものを手違いで30個発注してしまいました。大変申し訳ありませんでした。」というように、ミスの内容、謝罪の順で、早い段階で謝罪の言葉を述べるべきです。

謝罪の言葉を先に述べて、早い段階でこちらに非があることを認めなければ、その後の話を前向きに進めることはできないでしょう。すぐに謝ればこちらの印象を少しでもよくすることができますし、話を聞いてもらう場を整えることもできるのです。

「すみません」の敬語のビジネスでの変換

3.迷惑をかけてしまったことについて謝罪する

自分のミスで職場の上司などに迷惑をかけてしまったのなら、そのことを強調した謝り方をしなければなりません。客観的な事実だけを並べて謝罪の言葉を述べても、相手は腑に落ちない気持ちを抱えてしまうからです。

謝り方で大事なのは、相手の怒りやもやもやとした気持ちを少しでも拭い去るよう意識することです。淡々と話して、形ばかりの謝罪をしても、それば誠意が足りていないと言うほかありません。

例えば、スケジュールの確認不足で上司や先輩に迷惑をかけた場合は、「明日10時に予定していた会議ですが、私の日程調整の不手際により予定通りの開催が難しくなりました。スケジュール調整していただいたのに、このような事態になり申し訳ありません。」というような謝り方をするといいでしょう。

いつ、なぜ、どのように迷惑をかけたのか、それに対して自分はこんな風に申し訳なく思っているのかをきちんと話せるようにするべきです。具体的に話せば、迷惑を被った相手はこちらがきちんと反省していることをわかってくれるでしょう。ビジネスにおいて迷惑をかけてしまった場合、こちらから伝えるべきなのは誠意ですから、おざなりな謝り方をするのだけはやめるべきです。

4.相手が何に対して謝罪してほしいと思っているのかを考える

謝罪してほしい事柄を考える

時に自分が謝りたいことと、相手が謝ってほしいことが違う場合もあります。ただひたすらに謝っていても、それについて謝ってほしいわけではないと相手に思われてしまっては意味がありません。きちんと相手が謝罪してほしいと思っていることが何かを考えなければならないのです。的を射た謝り方をするためには、相手が何を迷惑だと感じたかや、こちらの何をミスだととらえたかなどといったことを把握する必要があります。

もちろん、相手に直接自分の落ち度を尋ねることは避けるべきでしょう。何に対して謝罪するべきかについては、あくまでも自分で考えなければいけません。自分の言動を思い返してみて、その中でどういったところが相手にとって迷惑だったのか、不利益だったのかといったことを考えてみてください。

見当違いなことについて謝り続けていると、「何もわからないのに謝りに来るなんて全く意味がないじゃないか」とますます相手を怒らせてしまいかねません。謝罪するために出向いたのに事態を悪化させるようなことにならないよう、慎重な対応が求められます。

5.言い訳をしないように気をつける

謝罪しながら言い訳する男

謝罪をする時に言い訳をしないということも、正しい謝り方の大きなポイントです。「でも~」というような言い訳の言葉を使ってしまうと、どれだけ謝っていても相手に与える印象は格段に悪くなってしまいます。本当に反省しているのであれば言い訳をする必要はありません。

どんなミスをしたのかを伝える際に客観的に話しているつもりでも、それが言い訳に聞こえてしまわないように十分気をつけましょう。言い訳がましく聞こえると「やはり心の中では、自分が悪いと思っていないのではないか」と疑われてしまいます。

本心は伝わりにくいものですから、自分は悪いと思っていてもそれを表現するのはなかなか難しいところではあるでしょう。なので、特に言い訳に聞こえないように気を遣う必要があるのです。

正しい謝り方をするために押さえておきたいポイントは、謝罪をする段階になってから、言い訳をするのをやめることです。事実の説明に夢中になるあまり言い訳がましくなり、全く謝る姿勢が見られないというのが最も避けたいパターンになります。

6.謝る時には自分が100%悪かったと考える

人のせいだと思いながら謝ると表に表れる

謝罪をする時には、自分が完全に悪かったのだと考えるようにしましょう。「本当は悪くないのに」と考えてしまうと、その気持ちが言動に表れてしまいます。そうするとどれだけ謝罪の言葉を重ねても、相手の怒りはおさまらないでしょう。まずは、自分が悪いことをしたのだということを自身が受け入れることが、相手に誠意が伝わる謝り方の基本です。

意固地になって自分は絶対に悪くなかったと考えても、上司や先輩との関係が悪くなってしまうなど、いいことはありません。ミスをしたことを素直に受け入れる方が自分にとってためになります。自分が100%悪いということを認めないと、心からの謝罪はできないということを意識しておきましょう。

予想していた以上に相手がしつこく責任を追及してきたといった場合などにも、「どうしてそこまで言われなくてはならないんだろうと」極力思わないようにしましょう。謝罪をしなければならないということは、自分に落ち度があったということなのです。その点を自覚し、反省しなければなりません。

自分の非を認めずにおざなりな謝罪をしてしまえば、相手はますます腹を立ててしまうでしょう。事態は更に悪い方へと向かってしまうかもしれませんから、自分の非を認めることが正しい謝り方のベースであると考えてください。

7.感情に任せてまくしたてずに話すようにする

上司や先輩に対しての謝り方で気をつけたいのが、その時の感情に任せて言葉を選ばずにまくしたてるように話してしまうことです。謝罪をする時に最も気を配る必要があるのは、言葉遣いであると言ってもいいでしょう。言葉遣いが乱暴だったり不快なものであったりすれば、当然相手に誠意は伝わりません。

丁寧な言葉遣いを心がけ、いつもよりも慎重に話す必要があるでしょう。また、逆上したり泣き出したりするのはもちろんのこと、焦ったり緊張したりするのもよくありません。できるだけ冷静に話すことができるように努めましょう。

上司や先輩などの相手に対して、申し訳ないという気持ちを伝えることが大切なので、誤っている最中に他のことは考えないようにするべきです。謝るということだけに集中しましょう。

8.慎重に言葉を選び、刺激しないように気をつける

上から目線で謝罪する社員

「感情に任せてまくしたてるようなことはせずに落ち着いて話す」ということに繋がるのですが、直接会って謝罪する時には、メールなどでの謝罪とは違い、言葉を選ぶのにあまり時間をかけられません。ですが、だからといってどのような言葉を使っても許されるというわけではもちろんありませんから、言葉選びには慎重になるべきです。

特に相手が腹を立てている場合には、なおさら気をつける必要があります。不用意に刺激するような言い方をしたり言葉を使ってしまったりすると、全く関係ないことまで巻き込んで怒られてしまうことも考えられます。

相手を刺激しないためにも、どのような言葉が今この場面にふさわしいのかを即座に判断しながら話すようにしてください。相手を刺激する言葉というのは、決して乱暴な言葉遣いのことだけではありません。謙虚さがなく相手を見下したような言い回しや、不服そうな話の運び方のことも含まれています。そのような言葉遣いも意識して避けるのが、正しい謝り方であると言えるでしょう。

謝罪メールを上司に送る時の例文と書き方

9.頭を深く下げて、まっすぐ相手の目を見て謝る

誠意が伝わる正しい謝り方のポイントは、謝る時の動作にもあります。言葉遣いだけではなく、体の動きも、相手に与える印象を左右します。頭を下げる時の角度は、なるべく深い方がいいでしょう。軽く首だけ動かすような下げ方をすると、印象は一気に悪くなってしまいます。「それが謝罪をする時の態度か」と思われてしまっても無理はありません。

また、まっすぐ相手の目を見つめて話すのも誠実さをアピールするのに効果的です。目が泳いでいると、やましいことや後ろめたいこと、隠し事があるのかと疑われてしまいますし、明後日の方向を見ていると、謝罪の気持ちがこもっていないと思われてしまいます。誠実に謝罪していることをわかってもらうためには、相手の目を見て話すことが一番いいでしょう。

体をふらふらと揺らさないようにすることも謝る際に気をつけておきたい点です。背筋を伸ばしてまっすぐ立ちましょう。この時、体の軸がぶれないようにすることが大切です。謝っている最中に前後左右に体が揺れてしまうと、本気で謝罪していることが伝わらなくなってしまいます。

10.今後に向けての対策を述べる

今後に向けての対策を述べる

ミスをしてしまったことを謝罪する時、今後どうどうしていくのかについても述べておきましょう。上司や先輩に対して迷惑をかけてしまっているのですから、もう二度とこういったことがないようにしなければなりません。次に向けての対策を述べるのは、それを強く意識しているというのを伝えることにもなります。

「今後はダブルチェックをし、確認作業を徹底して行うようにします。」など、今後はミスを防ぐため、このような対策を講じますというような内容を話すと、相手はこちらが「きちんとそのミスについて深く考えたのだな」と捉えてくれるでしょう。すると、ただ「すみません」と謝るよりも、よりいっそう誠意が伝わるようになります。

相手に「今後どうすればいいかわかるか?」などと問われる前に、自分から対策について切り出せるようにしておきたいところです。積極的に対策を考えた姿勢をアピールすることが、好印象を与える謝り方であると言えます。

謝罪は同じ言葉を繰り返しがちになってしまいがちですが、心からの誠意を伝えるためにも自分らしい言葉を使いたいところです。自分の言い方で、ミスしないための対策としてどんなことを考えているかをしっかり伝えましょう。

仕事でミスしない対策を社会人10人に聞いてみた

自分の非を認めて誠意ある謝り方をすることが大事

正しい謝り方が身についていると、「この人はいつも感じがいい」と相手に好印象を持ってもらえるようになります。そのためには自分の非を認めて、誠意ある謝り方をすることが大事です。

ミスをしたことよりも、肝心なのはその後にどのような態度を取るかということなのです。謝り方が雑だったり、投げやりなものだったりすると、自分の誠意が相手に伝わらないだけでなく、どんどん周囲からの評判は下がってしまい、今後の仕事にも支障をきたすかもしれないので注意しましょう。