電話メモがきちんと書けるとビジネスは円滑に進む
ビジネスの現場において、その場にいない担当者にあてて電話がかかってきた場合には、その要件をきちんとメモしておく必要があります。このメモのことを、「電話メモ」または「伝言メモ」などと呼びます。
この電話メモがあることによって、不在だった担当者に確実に情報を伝えることができます。電話メモはビジネスを円滑に進めるためには、とても重要なものであると言えるのです。
電話メモは、新入社員ならば必ず覚えておかなければならないビジネスマナーのひとつです。適当に書いていたり、自分にだけ読めるように書いていたりしては意味がありません。新入社員として入社した際には、まず電話メモの正しい書き方を知っておきましょう。
電話メモに書かなければならないこと、書き方のポイント7
不在の人宛に電話を受けたら、忘れないうちに伝言メモを作成します。電話メモには、どのようなことを書かなければいけないのかを確認していきましょう。
1.電話メモを渡す人の名前を書く
まず、誰にあてて書いているのかをはっきりと記載しておきましょう。電話メモは電話に出られなかった担当者に向けて書くものです。誰当てにかかってきた電話なのか、担当者の名前を明らかにしておかないと意味がありません。
電話メモの書き方として、宛名を書いていなければそれだけで全く意味がなくなってしまいます。電話メモが何らかの手違いで直接担当者の元に渡らなくても、宛名が書いてあればそれを手にした誰かが届けてくれるでしょう。そういったことからも、宛名はきちんと書いておくべきです。
2.誰から受けた電話なのかを書く
次に、誰から受けた電話であるかを必ず書きましょう。どの会社の誰から受けた電話かといったことは、電話メモの書き方を考える上でとても重要です。
とくに新入社員のうちは、取引先の相手の名前がわからないことが多いですから、きちんと聞き取れるまで聞き返しましょう。この時適当に判断してしまうと、対応すべき取引先を間違ってしまうなど後で取り返しのつかないトラブルに発展してしまうことになりかねません。
電話の相手の名前は正確に電話メモに書いて、それを受け取った担当者が誰のことかわかるようにしておきましょう。新入社員に比べると先輩や上司の人たちは時間や作業に追われていますから、余計な手間を取らせないように、パッと見ただけですぐにわかるようにしておくのがベストです。
3.電話メモで伝える内容は簡潔にまとめる
電話の要件はどのようなものであったかをまとめることも大事です。電話メモの書き方のポイントは、簡潔でわかりやすいことにあります。だらだらと長く書くことは望ましくありません。
相手がどのような要件で連絡してきたのかを噛み砕いて、それを電話メモにまとめましょう。電話メモの内容は、電話の相手の話をそのまま書くのではなく、それを自分で整理したものを書くようにしてください。
新入社員にはわからない話ももちろんあるでしょうが、できる限り短く電話メモに収まる程度に内容を凝縮させましょう。伝言メモを渡された担当者は、折り返し電話をかけることもありますから、まずは要点をまとめることだけを意識すれば問題はありません。
4.電話メモには相手の折り返し電話の連絡先も書こう
電話の相手の連絡先を控えることも忘れないようにしておきましょう。必ず相手が折り返した時に連絡がつく電話番号などを聞いておき、担当者に確実に伝えられるようにしておいてください。電話メモにはその番号を書いて、不在にしている担当者が電話の相手に後で連絡ができるようにしましょう。
電話がかかってきた時に、担当者は電話の相手の連絡先を知らない可能性があります。そうすると、後から連絡がつかないなどといったトラブルが起こってしまうこともありますから、相手の連絡先は必ず電話メモに書いておくようにしてください。
5.電話メモを書いた自分の名前を書く
忘れてはならないのが、電話メモを書いたのが誰であるかを書くことです。電話メモには、責任の所在をはっきりさせておくことが求められます。新入社員であっても、それは同じことです。
電話メモには自分の名前を必ず書きましょう。大きな部署や、同じ名字の人が何人かいる可能性があるのであればフルネームで書くことが望ましいです。電話メモの書き方としては、自分の名前を書いておかないと完成したとは言えません。
自分の名前を書いておくことによって、電話メモを受け取った人が情報を聞きに来ることもあるでしょう。その時は電話を受けた時の状況を可能な限り詳しく伝えるようにしてください。
6.電話メモには電話を受けた日時も書く
電話メモには、日付と時刻を書いておくことも求められます。何時にその電話を受けたのかを書いておかないと、担当者は折り返しの電話をかけるタイミングがわからなくなってしまいます。
電話をかけてきた相手と、不在だった担当者との連絡が行き違いにならないようにするためにも、電話メモには必ず日付と時刻を書いておきましょう。これは電話メモの書き方の基本です。
7.電話メモには挨拶文を忘れない
電話メモには、必ず挨拶文を書いておくことも忘れないようにしましょう。新入社員のうちは特にビジネスマナーに気を遣うべきです。目上の人たちに向けての挨拶は欠かさず行ってください。電話メモでの挨拶文は、「お疲れ様です。」や、「よろしくお願い致します。」などを、文頭と文末につけておけば問題ありません。
電話メモを渡す時は一工夫をしよう
電話メモを渡す時には、一工夫すると相手に好印象を与えることができますし、何よりビジネスがよりいっそう円滑に進みます。
電話メモを渡す時には一言添える
電話メモを渡す時に、誰からの電話で、どういった内容だったかを簡潔に口頭で述べるというのは担当者にとってとても助かる気配りであると言えます。直接渡すことができるタイミングがあるのであれば、書き方を工夫することに加えて渡す時に工夫することも大切です。
電話メモの書き方がしっかりしていれば、どういった内容であるかは伝わるでしょうが、口頭で誰からのどういった電話かについて触れておくと、担当者はスムーズに理解することができます。
先輩や上司の人たちをサポートする新入社員としては、彼らには少しでも余計な時間や手間をとらせたくはありません。ですから、そういったところで気を配っておくべきでしょう。
電話メモをデスクの上に置く時にはなくならないように置き方に注意が必要
デスクに電話メモを置いておく場合は、剥がれないようにしっかりと貼りつけておきましょう。電話メモを書く用紙は、ふせんの裏に軽い糊がついているものがおすすめです。労いの意味を込めて、缶コーヒーなどを添えておくのも良いでしょう。
デスクには書類などがたくさん置かれていますから、なるべく目立つところに置いておくようにしてください。緊急の用事である可能性も考えられますから、電話メモが書類の中に紛れないようにできるだけデスクの中心などに置きましょう。
電話メモの書き方の例文
伝言メモの書き方の例文を見ていきましょう。新入社員のうちは、テンプレートのように決まった書き方を覚えておいて、その通りに書いておけば問題ありません。慣れてくればもっと早く、自分らしくやりやすい書き方を見つけることができるようになるでしょう。
5月12日 3時30分
××様へ
お疲れ様です。
3時30分に△△商事の□□様よりお電話がありました。
今日中に折り返しのお電話をいただきたいとのことです。
以下に連絡先を記載致します。
090-1234-5678
よろしくお願い致します。
○○課○○より
電話メモは電話を受けたらすぐに書きましょう。また、目上の人への敬称は「様」を使うのが無難です。
電話メモは伝達ミスや連絡漏れを防いでくれる優等生のアイテム
電話メモは担当者の不在時に役立つものです。電話の相手は、担当者がいないのであれば伝言をするように頼んでくることが多くあります。新入社員のうちは、この時に戸惑ってしまうこともあるでしょうが、まずは落ち着いて対処しましょう。
電話メモの書き方を知っておけば、担当者がのちに連絡をする時にそれを役立ててくれることになります。正しい情報を担当者に伝えることで、伝達ミスを防いだり、連絡漏れなどがなくなったりするため、電話メモはとても重要なものであると言えます。
新入社員は電話メモを正しく書けるようにしておこう
新入社員のうちに電話メモの正しい書き方を身につけておくことによって、周囲の見る目が変わってくると言っても過言ではありません。ビジネスの場においては、きちんと伝言ができる人とできない人とでは、大きく差が開いてしまうからです。
周囲に信頼される人になるためには、まず正しい電話メモの書き方を覚えましょう。電話メモは、連絡をするためのツールとしてとても重宝されているものです。決して疎かにすることがないようにしてください。
新入社員に求められていることは、目の前にある基本的なことを確実に行うということです。ですから、電話メモもそのうちの一つであると考えて、ミスがないように書くことを心がけてください。電話メモの書き方を少しでも早く覚えて、すぐに電話対応ができるようになりましょう。