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メールを一斉送信する方法は時と場合で使い分けよう

メールを一斉送信する時には、どのような方法をとれば正しく、そして効率良く送ることができるのかを考えるべきでしょう。一斉送信は一歩間違えば情報漏えいに繋がりかねません。きちんとやり方を覚えて、使えるようにしておくべきです。

メールの一斉送信の効率的な方法を知ろう

ビジネスシーンにおいて、メールを一斉送信する機会はとても多いものです。そこで知っておきたいのが、どうすれば一斉送信を効率的に、そしてより安全に行うことができるのかということです。一斉送信の方法はたくさんありますから、それらをひとつでも多く知っておくことによって、メールでのやり取りをスムーズに行えるようにしましょう。また、メールは正しく扱われなければいけません。そういった安全面も考慮しながら、一斉送信の方法を使い分けすることが必要になります。

メールを一斉送信する方法

メールを一斉送信するためには、現在使っているメールソフトで宛先を一括送信できるように登録し、設定するか、または一斉送信に適したメールソフトを利用するのが良いでしょう。

一番簡単なのは「BCC」を利用して一斉送信をすること

簡単に一斉送信を行うことができるのが、「BCC」という機能を利用する方法です。これはどのメールソフトでも行うことができるので、特別なソフトの後付けやダウンロードなどは必要ありません。

「BCC」とは、「Blind Carbon Copy(ブラインドカーボンコピー)」の略称で、宛先を隠すという意味を持っています。「BCC」を使って一斉送信をすると、「BCC」に入れられた受信者には他の受信者のアドレスが見えません。

「BCC」に入れられた人たちには、他の受信者の存在そのものがわからなくなるため、複数の企業に一斉送信をする時に利用すると良いでしょう。ただし、「BCC」で送信していることをあえて伝えたい時には、本文中に『一斉送信のためBCCで送信しています』といった一文を書き加えておくと丁寧です。

では、その場合の例文を見ていきましょう。

このメールは懇親会のお礼を伝えるもので、複数の企業に送られています。そのため、「CC」のように特定の受信者に他の企業のアドレスが見えるように設定するべきではありません。ですが、「BCC」で送信したメールであることは本文中に書いておくと良いでしょう。そうすると、受信者には他の企業にも送られていることがすぐにわかります。

また、「BCC」に入れた人には、「TO」に入れた人のアドレスだけは見えるようになっていますから、この人には送っています、ということを知らせたい場合には、メインの人を「TO」に設定すると良いでしょう。

ビジネスメールではBCCをうまく使おう

「BCC」を利用して一斉送信をする場合には注意したいことがある

「BCC」は大変便利な機能ですが、気をつけておかなければならない点もあります。まず、「CC」と間違えないようにしなければならないということです。

「CC」とは、「Carbon Copy(カーボンコピー)」の略称で、これは「BCC」とは全く違うものです。「CC」も「BCC」のように一斉送信をすることができますが、「CC」に入れられた受信者には他の受信者のアドレスが見えるようになっています。ですから、お互いに面識のない人同士を「CC」に入れてしまうと、個人情報の漏えいに繋がってしまいかねません。

「BCC」と「CC」を間違えて送信してしまうというヒューマンエラーは、企業を悩ませる種のひとつとして根強いものとなっています。「BCC」を使って一斉送信をする時は、「CC」に設定されていないかどうかをきちんと確認するようにしましょう。

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「BCC」を使って一斉送信するとブロックされてしまう危険もある

何度も「BCC」で一斉送信をしていると、受信先のサーバーで自動的にブロックされてしまう可能性があります。元々こちら側がそれほど大量に一斉送信をすることが想定されていないため、「BCC」を使って一斉送信を多用していると、受信先のサーバーは警戒してブロックをしてしまうのです。

相手がブロックしていることに気がつかなければ、一斉送信で送ったメールが届くことはありません。ですから、連絡が行き届かないということも考えられます。それだけではなく、個別に送ったメールまでブロックされてしまう可能性もあるのです。「BCC」を使ってメールを送ったからといって、必ずしも安心して良いとは言えません。

二番目に簡単なのは「CC」を利用して一斉送信をすること

「CC」を利用して一斉送信をすると、プロジェクトやチーム内でのやり取りを知らせ合うことができます。誰が誰に向けてメールを送っているのかが一目でわかるため、全員の状況を把握しやすくなっているのが「CC」を使うメリットであると言えるでしょう。

「CC」は、グループを作って、その中でのやり取りをするのに適しています。ですから、あまり対外的なコミュニケーションのとり方としての一斉送信には向いていないと考えてください。

上司に常に仕事の進捗を知らせておきたい時などには、「CC」を使うのが便利です。自分から発信していることが明らかになりますし、いちいち「TO」で個別に設定して送信する手間を省くことができます。

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一斉送信の場合の宛先や宛名は役職が高い順から書いていく

メールを一斉送信する場合、宛先の順番には十分配慮しなければなりません。宛先は、役職が高い順に追加していきましょう。社長、部長、課長、といったように、それぞれの企業における役職の順序に従って追加してください。役職の低い人が一番先に来るのは不自然です。

宛名は企業名、部署名、役職名、氏名の順に記載しましょう。この時に注意したいのが、企業名を略さないことです。「株式会社」は「(株)」とせず、きちんと明記してください。そして、複数の企業に一斉送信をする場合には、宛名は重要度の高い企業から先に入力しましょう。

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一斉送信でも返信メールが必要な場合は一言添えておこう

一斉送信をする場合にも、返信が必要であれば、件名か本文中にその旨を書いておきましょう。一斉送信で送られてきたメールは、開封される優先順位が低いものです。特に「BCC」や「CC」を使われている場合には、開封を後回しにされてしまう可能性が高くなってしまいます。

また、「BCC」や「CC」で送られてきたメールは「確認しておいてください」といった程度の重要性しかないと受け取られてしまいます。「TO」で受け取った人には返信の義務がありますが、基本的には「BCC」や「CC」で受け取った人には返信の義務はありません。ですから、返信が必要な場合は、きちんと書いておくようにしてください。

では、その場合の例文を見ていきましょう。

これは「CC」を使って一斉送信をした場合のメールです。(CC:田中様、斉藤様)と書くことによって、CCで送信している人がいることを強調しています。また、返信をしてもらいたいため、その下に<CCの方もご返信お願いいたします>といった一文を挿入しています。こういった書き方をすることで、CCで受信した人にも返信の義務があることを伝えることができます。

大量にメールを一斉送信するならメール配信クラウドサービスを使うこともできる

「BCC」や「CC」だけではなく、メール配信クラウドサービスを使うとメールの一斉送信はより安心で確実なものになります。「BCC」や「CC」はメール配信ソフトを利用しているもので、メールは自社のサーバーを経由して相手のサーバーに届く仕組みになっています。

一方、メール配信クラウドサービスは、クラウドサービスが提供する一斉送信に特化したサーバーを経由してメールを届けてくれる仕組みになっています。そのため、大量にメールを一斉送信したいと考えているのであれば、メール配信クラウドサービスを利用した方がより確実なのです。

メール配信クラウドサービスが提供するサーバーを利用すると、受信者に迷惑メール扱いされてブロックされてしまうというような事態に陥ることもありません。それだけでも大きなメリットであると言えるでしょう。

また、セキュリティー対策としても、メール配信クラウドサービスは優れた面を持っています。メールの一斉送信によってウイルスに感染する可能性もないとは言い切れません。その点、メール配信クラウドサービスではセキュリティー対策に力を入れています。情報漏えいに気を遣うのであれば、メール配信クラウドサービスの導入の検討が必要でしょう。

ですが、メール配信クラウドサービスのデメリットは利用するために利用料金がかかるということです。利用している限りは一定の利用料金を支払わなければなりませんから、メール配信ソフトよりもお金がかかってしまいます。ですが、その分質の良いサービスが受けられますから、コストパフォーマンスが高いと考えるしかありません。

メール配信ソフトを選ぶか、メール配信クラウドサービスを選ぶかは、料金や受けられるサービスの内容によって決めるべきでしょう。メール配信ソフトは手ごろですし、それほど高額な利用料金がかからないというメリットがあることも確かです。どちらも一長一短ですから、よく考えて導入することをおすすめします。

大量にメールの一斉送信ができるメール配信クラウドサービスは色々

メール配信クラウドサービスは数多くあるため、どれが良いか迷ってしまうという人も少なくないでしょう。そこで、便利なサービスをいくつかご紹介していきます。無料で利用できるものもありますし、途中から有料サービスに切り替えることで更に充実したサービスを受けることができるようになるものもあります。自分が必要だと感じるものを選んでみてください。

<ORANGE MAIL(オレンジメール)>
登録数100名までを無料で一斉送信できるメール配信クラウドサービスです。また、それを超えても30日間無料で利用することができるという試用期間があります。クリック解析、テスト配信機能など、無料でもさまざまな機能がついているため、かなり満足度は高いサービスであると言えるでしょう。

<Mailchimp(メールチンプ)>

最大2000人のアドレスを登録することができるメール配信クラウドサービスで、月間1万2000通までのメールマガジンを無料配信できます。操作画面やサポートが全て英語なのがネックですが、直感的に操作できるため、そこまで不便だと感じることはないでしょう。

もちろん解析機能も充実していますし、メール文面の編集は簡単にできるように工夫されています。デザインがあらかじめ用意されているため、そこに当てはめるだけで完成することができるなど、メールをすぐに作成したい時に役立つ機能がついています。

<WiLL Mail(ウィルメール)>

HTMLメールを短時間で作成することができるだけではなく、自動的にスマホ用に変換するメールを作成することができるというかなり優れた性能を持ったメール配信クラウドサービスです。それだけではなく、詳細な分析結果を見やすい状態で手元に残しておけるということも大きなメリットのひとつでしょう。また、ステップメールの配信によって営業活動を自動化することで、成果を上げることに繋げられます。

初期費用は2万円~(税別)、月額は4000円~(税別)と少し料金がかかってしまいますが、それ以上のメリットを得られると考えて間違いありません。

メールの一斉送信はその場に適した方法をできるようにしよう

一斉送信の方法を知っていても、おざなりに使っていては意味がありません。その状況に適した方法でメールを送ることができるようにならなければならないのです。他の受信者に対してどういった処理をするべきなのか、自分で判断して使い分けることが重要だと言えます。ツールやシステムがいくら発展しても、最後に判断して使うことを決めるのは自分自身であるということを忘れないでください。ビジネスにおいてメールは軽々しく扱って良いものではありません。自分が情報を取り扱っているという意識を強く持ちましょう。