ジュエリーコーディネーターに必要な資格や能力とは?

ジュエリーコーディネーターの仕事は宝石の販売、ウエディングや冠婚葬祭におけるコーディネート、ジュエリー自体のデザインや作成と多岐に渡っています。ジュエリーコーディネーターとして活躍するために有利に働く資格や給料体系、休日といった気になるポイントをお教えいたします。

ジュエリーコーディネーターに必要な資格や能力とは?

ジュエリーコーディネーターという仕事を知っていますか

レッドカーペットといったイベントやテレビ番組で綺麗な女優が、 時価数億円といった豪華な宝石を身にまとって登場することがあります。また、最近の結婚式では、これらの女優さんやモデルさんに負けないほどの素敵な宝石をつけた花嫁を目にすることがあります。

美しく輝く宝石は、すべての女性の憧れといってもいいでしょう。そんな宝石の知識を持ち、着けるシーンに合わせてコーディネートをするジュエリーコーディネーターという職業があります。今回は、ジュエリーコーディネーターについての仕事内容やなる方法をお伝えします。

ジュエリーコーディネーターとは?

ハートの形をしたダイヤの指輪

ジュエリーコーディネーターと聞いてどんなイメージがあるでしょうか。「ファッション雑誌やファッションショーにおいて、モデルのファッションに合わせて宝石を選ぶ人」「結婚式のウエディングドレスやパーティードレスに合わせて宝石を選んでくれる人」といったよく出る答えはどちらも正解ですが、ジュエリーコーディネーターの仕事内容はこれだけではありません。

ジュエリーコーディネーターの仕事は宝石店でジュエリー販売の販売員を行う人、宝石店を経営する人も含まれます。ジュエリーメーカーに勤める人も広い意味でジュエリーコーディネーターの中に含まれます。

一般的には、消費者に合ったジュエリーを年齢や嗜好等から総合的に吟味し、提供するための職業を指します。また、ジュエリーと言う高額商品を提供するということから、ジュエリーの流通・製造過程・素材等の細かい知識・歴史などの深い知識をもち、コミュニケーション能力やマナーも必要になります。

ジュエリーコーディネーターの資格

ショーケースに並んだ宝石

ジュエリーコーディネーターになるにはまず、ジュエリー関係の職場に就職することからスタートします。しかし、ジュエリーコーディネーターとして活躍したいと思うのであれば、所持しているとジュエリー産業に採用されやすくなったりキャリアアップに繋がったりする「ジュエリーコーディネーター資格」を取得することを考えましょう。

ジュエリーコーディネーター資格は一般社団法人日本ジュエリー協会(JJA)が主催する検定による認定資格で、1級・2級・3級に分かれています。3級に関しては毎年3月と8月に、1級・2級は8月のみ受験地で受験できます。有効期限があり、3年ごとに更新しなくてはいけません。試験勉強はJJA公式の3級・2級それぞれのテキストが発売されています(注1)。

1番下の資格であるジュエリーコーディネーター3級から順に資格基準や試験方法についてご紹介していきます。

ジュエリーコーディネーター3級資格の基準と試験方法

ジュエリーコーディネーター3級は歴史や市場、材料といったジュエリーそのもののに対する基礎知識と、販売員やコーディネートに関する知識を持っており、消費者等に対して分かりやすく説明・接客し販売が出来るということが資格基準となっています。試験方法はマークシート式の筆記試験のみとなり、2時間のうちに解きます。合格率は70%程です。

ジュエリーコーディネーター2級資格の基準と試験方法

ジュエリーコーディネーター2級を有していると、ジュエリーの歴史や素材、製造に関して3級よりも高度な専門知識を有し、宝石学の基礎を理解しており、消費者等に対して商品の提案や在庫の効率化、人材育成・指導、店舗経営の補佐が出来ると認定されたことになります。

3級資格登録者であることが受験資格となり、試験はマークシート式の筆記試験を3時間で解くことにとなります。合格率は20%前後です。

ジュエリーコーディネーター1級資格の基準と試験方法

歴史や製造といったジュエリーに関する高度な専門知識はもちろん、接客と販売の技術を有し、豊富な経験と洞察力を使って新人の指導や店舗経営が出来ることが、ジュエリーコーディネーター1級の資格基準です。

試験は一次に記述形式・論文形式の筆記試験二次はロールプレイング・実技・面接です。なお、2級資格登録者であることが受験資格となります。

ジュエリーコーディネーターの給料はどれくらい?

ネックレスを手に持つジュエリーコーディネーター

ジュエリーコーディネーターと聞くと華やかな世界を想像しがちですが、実際の収入は仕事内容や経験年数によってかなり開きがあります。仕事内容や状況別の年収についてご紹介します。

ジュエリーメーカーなどの会社に所属する場合

ジュエリーメーカーなど会社に所属し勤務する人の年収は、平均300万円から500万円です。もちろん経験年数や役職・資格等によって違いますので一概には言えません。勤続年数が浅い場合は200万円から300万円位になっており、一般的な会社員よりもやや低めの給与となります。

デザイナーとして会社に所属する場合

ジュエリーデザイナーとして会社に勤務する場合も、年収は平均300万円から500万円程度です。経験者として入社しても、年収400万円から500万円といったところになります。

独立開業した場合

ジュエリーデザイナージュエリー作成を生業として開業した場合、年収は500万円からになります。人気が出れば1000万円を超えるケースもありますが、あくまで人気と実力次第ですので年収300万円以下のジュエリーコーディネーターが存在することも事実です。

また、個人で開業した場合は商品や従業員に対する大きな責任も伴います。うまく軌道に乗らなかった場合には、企業デザイナーとして再就職ということもありえます。

ジュエリーコーディネーターの勤務体制・休日は?

ジュエリーコーディネーターの勤務体制や休日については、企業の属するか自分で独立開業しているかで大きく違ってきます。

ジュエリーコーディネーターとして企業に所属する場合は、会社の勤務体制休暇規定に合わせた働き方になります。休暇に関しても通常の休暇以外に、有給休暇や慶弔休暇・産前産後休暇・育児休暇・介護休暇などが取れます。

しかし、独立開業の場合は、勤務も休暇も自分で計画し設定していかなくてはなりません。そうなれば、年中無休で働くというやり方も出来ますし、長期に休みを取ることも可能です。あくまで消費者の都合と売り上げ次第といえます。

ジュエリーコーディネーターの志望動機の例文

真珠のアクセサリー

ジュエリーコーディネーターとして活躍するには、資格を取るだけではなく、ジュエリー関連の企業やジュエリーショップで実務経験を積むことが大切です。ここからは、会社やショップでの面接試験に挑むときに必要になってくる「ジュエリーコーディネーターとしての志望動機」について、自分なりの志望理由をまとめる為のヒントとなる例文を挙げます。

志望動機の例文1  お客様の笑顔のため

ジュエリーコーディネーターは消費者ありきの職業です。客商売ですから、やはり「お客様の喜ぶ顔が見たい」「お客様を笑顔にしたい」という理由を挙げる人はおおいでしょう。もちろん何故そう思ったかという部分が重要ですから、エピソードも添えてアピールしてください。

例文

ジュエリーコーディネーターを志望した動機は、お客様を笑顔にしたいからです。私は学生時代、アクセサリーショップでのアルバイトを経験したことがあります。

その際ショップで働くジュエリーコーディネーター資格を持つ先輩方が、宝石をお買い求めになるお客様に対して、好みや身につける場面など様々な質問をし、数ある商品の中からお客様に最適なジュエリーを選んでおりました。

購入されたお客様は、本当に素敵な笑顔で店を後にされました。私もこのように、お客様の素敵な笑顔を引き出すお役に立ちたいと思い、このジュエリーコーディネーターという仕事を志望しました。

志望動機の例文2  一生の思い出作りに役立つため

「思い出作りのお手伝いをしたい」という理由は、エピソードが重要です。なぜそう思ったか、そのために何か努力はしたかなど、自分の本気度をアピールしましょう。

例文

私は、ジュエリーコーディネーターとして「お客様の思い出作りの役に立ちたい」と思い志望しました。以前、従姉妹の結婚式に出席した際、新婦のウエディングドレスやカクテルドレスに合わせて付けられていたジュエリーがとても美しかったのです。

後日感想を従姉妹に話したところ、その結婚式場にはジュエリーコーディネーターの資格を持った方がおり、ドレス選びから結婚式当日までリクエストに応えてくれるだけでなく、時には適切なアドバイスをしてくれたため最高の結婚式にすることが出来たというのです。そんな職業があるのかと憧れ、ジュエリーコーディネーターの資格も受験しました。

女性にとって、結婚式は一生に一度のステージです。そのステージが最高の思い出になるお手伝いができればと思い、ジュエリーコーディネーターを志望しました。

ジュエリーコーディネーターになって輝きましょう

ジュエリーコーディネーターの仕事は宝石の販売にとどまらず、ウエディングや冠婚葬祭におけるコーディネート、ジュエリー自体のデザインや作成と多岐にわたっています。そこにはジュエリーが好きで、それを身につける人が好きという気持ちも重要です。現状や活躍するために必要な資格などを知って、素敵なジュエリーコーディネーターを目指しましょう。