ブラックバイトを見分ける方法を紹介
ブラックバイトとは、最近話題となっているキーワードです。ブラック企業は以前からあったのですが、今はアルバイトでさえもブラックになってきているのです。ターゲットになっているのは主に学生で、無知な事を利用して賃金を誤魔化す、休憩時間を与えない、学業に支障がでるほどのきつい労働を課すなどがブラックバイトの特徴となっています(注1)。
このブラックバイトは社会現象にもなりつつあり、最近では学生ユニオンという労働組合がつくられるほどにまで認知度が高くなりました。ここでは、ブラックバイトの見分け方を紹介します。
1.いつも求人が出ているアルバイト先かどうかを確認する
アルバイトにもノルマを課す企業があり、コンビニやスーパーなど小売業のアルバイトで多く見られる事例となっています。季節物の商品や予約が必要な商品、具体的には恵方巻きやクリスマスケーキの販売が該当します。
これらの商品はお店自体にも販売数のノルマが課せられていて、そのあおりを受けてアルバイトにまでノルマを押し付けてしまうのです。ノルマを押し付けられるというのは企業が誘導している訳ではなく、お店の店長などが独自に判断している部分が多いので、この企業のアルバイトはブラックだ!と一概には言えません。
ブラックバイトかどうかの判断は求人段階である程度判断がつきます。いつも求人が出ているかどうかに注意して、求人を見ましょう。。何故かというと、アルバイトなのにノルマがあると働くのが当然嫌になり仕事を辞めます。それが続くとある程度噂になってしまい人が集まらなくなってしまうのです。
そのため恒常的に求人を掲載している状態となっています。火の無い所には煙は立たぬ、と言いますが、まさにその状態と言えます。
2.授業の準備時間分の賃金支払いについて求人に記載されているかを確認する
拘束時間が長いブラックバイトとしてランキング付けをした場合、トップを狙えるとも言えるのが塾講師のアルバイトです。塾のバイトというと授業が終われば仕事も終わるイメージですが、実はそうではありません。
塾講師は授業内容により拘束時間が変わってきます。大きく分けて2つの授業があります。
個別授業
個別授業では1対1から1対3ほどの比率で授業を進める事になります。教える生徒が少ない分授業の準備が少なくて済みます。
集団授業
集団授業は学校のように1対複数の生徒で授業を行います。イメージとしては学校の授業を同じになります。集団授業では生徒数が多いので準備に時間がかかります。
これらの授業形式により拘束時間が変わります。 個別授業では準備に1時間前後、集団授業では1時間半から場合によっては2時間ほど拘束されます。
これだけ見ると普通のアルバイトと同じか、条件が良く見えるでしょうが、ここからが問題です。賃金が授業単位でしか発生しない塾が多いのです。これは何を意味するのかと言うと、授業以外の拘束時間は賃金が発生しない、という事になります。
一コマ○○円というような求人で、一見給料が高いと感じるでしょうが、授業を準備する為の拘束時間を含めて計算した場合、最低自給を下回る可能性さえあるのです。
ブラックな塾講師のアルバイトを避ける為には、応募する前に納得するまで給料体系を確認する事です。塾によって拘束時間分も時給で賃金を支払う所もあります。塾講師のアルバイトをする場合は拘束時間を含めた時給で計算しましょう。
3.居酒屋バイトはお店に行って店員が疲れた表情をしていないかを確認する
居酒屋もブラックバイトとして有名です。特徴はとにかく残業が多いこと、さらにサービス残業を強いる事です。残業が多いと学業に身が入りません。学業が疎かになると最悪の場合は留年や退学となってしまう場合もあるでしょう。
しかしそのような場合でも企業は責任をとってはくれません。全ては自己責任となるのです。これは大きな問題で、本人の意思を全く考慮しない企業の責任は重大なものとなるでしょう。
飲食店でアルバイトをする以上ある程度の残業は覚悟が必要です。しかし、サービス残業となると話は変わってきます。学生の無知に付け込んだ悪質な行為と言えます。
居酒屋のブラックバイトを避けるにはお客として実際に行って確かめるのが一番です。店員の顔の表情を見るとある程度見分ける事ができます。疲れていたり、どこか虚ろな目をしていた場合は過酷な残業をしている可能性が極めて高いでしょう。活気のない居酒屋も注意が必要です。
4.カフェのバイトはお店に行き時間帯問わず、一定の店員数かを確認する
カフェは人気が高いアルバイトですがブラックバイトとしても認知されています。サービス残業や拘束時間が長いなどという事はほぼ無いのですが、従業員を最低人数で回しているケースが多いのでシフトに多く入れられる場合があります。
学生は学業を優先するのが当たり前なので、毎日勤務する事が難しいでしょう。しかし勝手にシフトを増やされたり、変更されたという事例が実際にあるのです。シフトを増やされた結果、授業の単位を落としてしまうなんて事がないようにしなければなりません。
カフェは基本的に人気ある職種ですので、求人を見かけることが少ない傾向にあります。しかし求人があったからといって飛びつくのは止めましょう。こちらも実際に行って店員を確かめるのがブラックバイトを回避する方法です。
注目するポイントは店員の数です。人多い時間帯、少ない時間帯、問わず店員の人数が一定のカフェであればアルバイトをしても問題ないでしょう。しかし人が少ない時間帯に店員も少なくなる場合は人員整理している企業の可能性が高いでしょう。そのような場合、急な来客時も少人数で対応する事になり、シフトも急に変更される可能性が高くなります。
5.引越しバイトは傷つけた荷物の自腹清算の有無を問い合わせて確認する
引越しのアルバイトは人によってはブラックバイトになるでしょう。ブラックな所は、社員と同じ仕事を任される、繁忙期には作業量に見合わない人数で仕事をする事になる、と言う点です。
しかし、給料が良いのが引越しバイトの良い所です。時給にして1,000円~1,800程で、日給では10,000円前後の高収入を得ることができます。繁忙期以外はシフトの融通を利かせてくれる企業が多いので、学業に支障をきたす事も少ないでしょう。体力があり、お金を稼ぎたい方にはおすすめできるアルバイトです。
しかし引越しバイトで注意が必要なのは、作業中に荷物を傷つけた場合自腹で清算させようとする業者です。荷物を傷つけてしまい給料から天引きされた結果、ほぼ無給で働いていたという事もあります。そのような引越し業者でアルバイトしないように応募段階でしっかり見分ける事が大切です。もし求人の募集要項に、作業中に誤って傷つけた荷物の自腹清算についての記載がない場合は、直接問い合わせてみましょう。
ブラックバイトを見分ける方法体験談
ブラックすぎるアルバイトを経験した15名から当時のエピソードを伺いました。飲食店やコンビニなどブラックバイトの実態は、職場によっても様々です。ブラックバイト事例の1つとしてご覧ください。
ブラックカフェでの経験
あらいぐま(27歳 事務職)
以前カフェでアルバイトをしていました。仕事内容は厨房の仕事です。ブラックバイトだと感じ始めたのは働き始めて1ヶ月を過ぎた頃です。
朝の6時出勤だったその日に店長から用事があるからと、19時までシフトを入れられたことがあったのですが、そのときの休憩は30分程しかありませんでした。同じような事が何度もあり長時間の立ち仕事のため、腰を痛めました。
仕事先にも連絡して3日程休んだところ、「何日も無断欠勤されては困るからお客一人一人に謝れ」と言われました。「精神的にも体力的にもしんどくなっていたので辞めさせてほしい」と話をしたら「社会人として常識がない」「自分勝手だ」と罵倒されました。
また、お給料の明細ももらえずに計算すると金額が違うことがありました。辞める時に聞いたのですが、遅刻や休むと1万円引かれる事になるとそのときに初めて聞きました。そこで問い詰めると「どこの会社もそうだ」「常識知らずだ」とまた罵倒…。「初めて知った」と伝えると「中途採用で言う必要がない」とも言われ、初めて見る契約書を渡されました。
ここは3ヶ月程で辞めましたが、次の仕事はちゃんとした職場だったので本当によかったです。
説明されていた勤務内容が全く違いました
のんのん(39歳 主婦)
写真館で撮影補助という業務のアルバイトを短期間していましたが、その業務内容が全く違ったことからバイトがブラックでした。
研修初日の時点で写真販売をするためのパソコンの操作を指導されたことから、本当の業務内容が写真販売の接客だということが判明。写真販売に関しては1件につき3万円は販売するというノルマを課されていた上に、最も高額な商品であるアルバムを月に3冊は販売するように連日言われていました。
このような業務をするということは求人広告にも書かれていなかったし、面接の時点でも一切説明がありません。後日、他のアルバイトの人から写真販売という業務内容を書くと誰も応募がなかったことから、写真撮影補助と嘘を書くようになったそうです。
そのバイトに関しては一応3か月限定であったことから、時期が来たらすぐに退職しました。退職時に長期アルバイトとして勤務してほしいというお誘いを受けたのですが、また同じようなノルマを課されると心が折れそうだと思ったので辞退しました。
無理なシフトといつまでも上がらない時給
あか(34歳 事務職)
大学生の時に、居酒屋のホールスタッフのアルバイトをしていました。仕事内容は、レジ、オーダー、片付けなど一般的なものです。
「ここの仕事、ブラックバイトかも…」と感じたのは、私がバイトをして初めてシフトを出す時です。当時は、大学の授業もあったので、17時から23時までのシフトを面接時に希望していました。ただ、実際にシフトを出すと店長が「15時からの仕込み作業も入ってくれ」と言うのです。無理だと断りましたが、15時からでないとシフトに入れてくれないと言われたので、仕方なく無理をして、月曜と火曜だけ15時からバイトすることにしました。
また、1ヶ月の研修中は時給が850円で研修が終われば950円と聞いていましたが、3ヶ月経っても850円のままでした。結局1年後に辞めましたが、時給などに関する文句は言えず泣き寝入りして辞めてしまいました。
いいのは給料だけだった
ニック(35歳 事務職)
25歳の頃にしていたアルバイトで、広告代理店で営業スタッフとして働いていた時のことです。
扱っていた商材は主にITのソフトウェア関係です。一応アルバイトという形でしたが、仕事内容は社員と変わらず、まず電話でアポイントを取ってご自宅に伺って契約を取るという流れです。特別分担などはせず全て一人で最後の契約までしていました。
もともと高収入という面に惹かれて働き始め、たしかに給料はとてもよかったのですが、内容は最初から本当に辛くて毎日目標の数字との戦いでした。到底達成できない目標を設定されて、常に怒られているような働かせかただったのでブラックだとは仕事をしはじめてすぐわかったのですが、やはり給料が他の3~4倍近くもらえるため、上司も「嫌ならやめろ」という感じでした。
月に休みが2日しかなかったり、「残業しなければいけないのは自分のせいなのだから、規定内の分の残業代は払うがそれ以上は払わない」と言われました。結局は仕事が終わっていないなら自分が残る羽目になります。なんとか1年ほど耐えて、逃げるように辞めてからは全く関わっていません。
ノルマのあるコンビニバイト
がぱおか(33歳 会社員)
私が19歳の時にコンビニのバイトをしていました。主にレジ打と品出し作業が私の働いていた時間帯(夕方)の仕事内容です。仕事自体はそんなに難しい仕事もなく、街中にあるため少しお客さん多く忙しいくらいかなと感じるくらいでした。
しかし、「ここのコンビニバイトはブラックだ」と思いはじめた出来事がありました。クリスマスの時期にクリスマスケーキの予約が始まり、一人10人分の予約をとらないといけないような感じでいわれ、私の場合「入ったばかりだから7件でいいよ」と言われましたが、そんなに多く予約をとれるわけもなく、結局は自分で買い占めるはめになりました。
他の人に聞いたら、「ノルマは強制ではないが、達成できなかったら休み希望を聞き入れてもらえなかったりと冷たくされる」と言っていました。
2月になると今度は恵方巻の販売時期になり、またノルマがあるので、その前にバイトを辞めました。結局3ヶ月ほどしか働きませんでした。
友達がコンビニバイトをするときは、ノルマなどあるかもしれないので気を付けてとアドバイスしています。
悔しい
ハナハナ(39歳 主婦)
22歳位から14年間ですが、ある鉄道会社の売店にアルバイトとして働いていました。
一人でできる仕事でしたので気楽でしたが、給与に不満がありました。
車で通勤している人は駐車場代が300円から3000円給料から天引き、電車通勤の人は支給ありで、バイトやパートの人達の中でも同じ仕事をしているのに、人によって時給がかなり違います。
私より後に入った人の方が時給が高かったことが後で発覚して、あるパートの人が抗議しましたが「仕方がない」と言われただけです。人によって扱いも差別は当たり前、私はいつまでたっても一番下の都合のいい人材扱いでした。
中古の機械がたまたま壊れても、私がちゃんとしてないから、機械は10万位するからと責められました。セクハラも当たり前で「結婚はまだか、子供はまだか」など言われる毎日です。
しまいには「会社の経営が思わしくないから一ヶ月休んで」との通告があり、すぐに労働基準監督署に相談しました。その後も改善はなかったので辞めました。
レジ締め業務が終わらないと帰れないバイト
ガルジム(26際 事務職)
飲食業のホール兼キッチンのバイトをしていたことがあります。
仕事内容としては、一般的なものと同じで料理の下準備から、調理、また料理を運ぶこと、レジを担当していました。ここのバイトがブラックだと感じ始めたのは、入職して3ヶ月程経った頃にレジ締めを教えられたときです。
まず、バイトに最終のレジ締めをさせて大丈夫なのかという疑問とともに、それが終わらないと帰れないという言葉に衝撃を受けました。その日の夜の込み具合によって、レジ締めを始める時間が異なります。
レジ締めを始めるのが遅くなれば、もちろん既定の時間では終わらないのですが、なんとここのバイト先の場合、残業がまったくつかなかったのです。そのため、タイムカードは規定の時刻で押されてしまい、後は残って終わるまで仕事をしていました。最長で1時間30分overしたこともありました。
そんなバイトでも2年ほどは続け、新たな就職先が見つかったのですんなりと辞めました。
無茶苦茶すぎたブラックバイト
えりか(33歳 事務職)
お菓子の販売接客のバイトをしていました。入って最初に先輩方からこっそりと「ここのバイト理不尽な事多いけど頑張ってね」と言われ不安を感じましたが、皆さん良い方達で問題なく続けて2週間が経過。
ところが、一人である程度できるようになってきた頃から人数にカウントされたのか、シフトが滅茶苦茶になりました。元々入れないと伝えていた曜日に勝手に入っていたので報告したところ、「そうだっけ?」と言われ訂正はしてもらえましたが、毎週のように「なぜ入れないのか」と聞かれました。休み明けに出勤するとシフトが勝手に変わっているのも恒例です。
また、休日に突然電話があり「今から出勤して!」と急な出勤要請も多々あり、自分が休みでも変更があるのではないか、また電話が来るのではないかと気にすることに疲れてしまいました。
半年程で辞めたかったのですが、「人がいないから代わりの人が入るまでは無理」と引き伸ばされ、一年後に辞めたものの頻繁に「ヘルプで入れない?」と連絡があったため携帯番号も変えました。
スタッフをもっと大切にして!
うさぎ(23歳 医療従事者)
飲食店で接客のバイトをしていました。試用期間中は面接時の希望通りにシフトを作ってくれていましたが、いざ試用期間が終わると、人員不足という理由で希望よりも多くシフトを入れられました。希望は週末のみだったのですが、気づけば週6でバイトをする状態に…。
また、休みだったにもかかわらず、急遽電話で呼び出しがかかり断れずにバイトをしてしまうこともありました。
驚いたことに、人員不足と言っているにもかかわらず、人件費削減のためと人数が減らされたりしたこともありました。
1年間はとりあえずがむしゃらに頑張っていましたが、勉学に支障が出たら元も子もないと親に言われて辞めることにしたのですが、人員不足の一点張りで中々辞めさせてもらえず、結果的に辞められたのは半年後でした。スタッフの方々はとても素敵な人が多いのにとても勿体なかったです。
話が違いすぎるブラックバイト
lattecaffe(33歳 営業管理職)
大学時代の話です。三年ぐらい定食屋でバイトをしていたのですが、新しい環境でバイトをしてみたいと言うことで、ホテルの中にある和風創作料理の店で働くことに決めました。飲食つながりで経験も活かせるということで、応募したのがきっかけです。
面接は店長がしました。とても感じの良い方でホールとキッチン両方できるかと聞かれ、私はホールを希望しました。キッチンもしていましたが、簡単なことしかしていませんでしたので和風創作料理では向かないだろうと思ったからです。
そのことについて店長も了承してくれ、ほどなく採用が決まり、基本夜、場合によっては昼の時間で入ることになりました。そして新しいバイト先での初仕事の日。緊張しながら向かった先でマネージャーに言われたのは「今日からキッチンでよろしく」という言葉。思わず「え?」となりました。「ホールで採用されたはずです」と訴えても「君はキッチン」と言われ、結局キッチンになりました。
キッチンには、いかにも料理人という感じのリーダーと他に二人。私は場違いなのが一瞬でわかりました。見たことない出刃包丁やよくわからない包丁。最初は作り方を指導されるも私が使えないことなどすぐわかります。「何しにきたん」と吐かれあとは無視。もちろん一日でやめました。
ありえない
かなてぃ(28歳 専業主婦)
コンビニ店員をしていました。接客と陳列が主な仕事です。ブラックかなぁと思い始めてきたのは入ってすぐです。
シフトを増やしてもらいたくても全然増やしてもらえず、私自身にも非はあると思うのですが、当たりが強かったです。まじめに仕事をしていても貶されてばかりでした。とにかく我慢をし続けて、2ヶ月後に辞めることを決意。
辞める旨を伝えると「他に誰か紹介してくれないと辞めさせないから」と言われ、友達に相談することに。あんな所に紹介するのは申し訳ないと思いつつも友達は承諾してくれて、私は辞めることができました。
そして別のバイトを始めた矢先、昔のバイト先から電話があり「ノルマの達成、してないんだから何か買ってよ。あと、紹介してくれた子は貴方に比べるといいねぇ」と色々言われました。
もう縁を切った所だと私は聞き流しながら過ごしていましたが、流石に辞めた後までノルマ達成しろ、という発言には驚きを隠せませんでした。
専門学校時代の頃の美容室のアルバイト
りかこ(30歳 主婦)
美容室でアルバイトをしておりました。仕事内容は外でお客さんをキャッチしたり、お客さんをお席に通したり、お茶を出し、雑誌を持っていったり、担当者の方が忙しい時は対話してお客さんとの時間を会話でつないでいました。主にしていた仕事はお客さんのシャンプーです。
ちょっと「あれ?」って思ったのは働いて2ヶ月が過ぎた頃です。わたしは専門学生だった為、学校が終わり次第バイトに向かうのですが、時々学校の実習で遅くなる時があり、それを連絡するとイライラした口調で電話を切られます。遅れていくと、謝っても聞こえてないふりをされてシカトされます。「実習の時は遅れる時があるかもしれません」と前から言っていたのですが…。
また、日曜はお休みを頂いているのですが、「その日の朝に入って」と連絡が来て、断りにくい感じなので予定を断ってでもアルバイトしに行ってました。
ここを辞めたのは働き始めて半年くらいです。もともと学校の紹介だったので、「学校が忙しくなり、このままでは国家試験の勉強との両立ができないのでやめさせていただきます」と告げました。それからは顔を合わせたら会釈するぐらいです。
若いが故にできたこと
なまち(30歳 医療事務)
私が音楽関係のお仕事でアルバイトをしていた時に体験したことです。
「お金をもらう以上はプロとしてのお仕事をしなくては駄目だよ!責任を持って取り組んでね!」と上司に言われ始まったこのバイト。右も左もわからない状態で何が正解かも人それぞれだと言われ、初めはこんなもんだと思って取り組んでいました。
残業代がつかないのは当たり前。そのうちに夜勤もする様になり、気づけば職場にいる時間がほとんどとなりました。酷い時は朝出勤し、次の朝帰宅。そしてその2時間後にまた出勤といった事もあり、精神的に参ってきていました。
その後は体調を崩し、1年ほどでやめることになりました。
こういう世界もあるのかとびっくりしました
たまこ(29歳 保育士)
私は現在保育士として働いています。学生時代は保育系の養成学校に通っていました。勉強中の身ではあるけれども経験を積みたいという思いから、インターネットで「無資格でも働ける保育所」の仕事を見つけて応募しました。
行ってみるとそこは一軒家の一室で、家の二階に園長先生が住んでいて、一階を開け放って保育をしているようでした。私は資格がないのでてっきり補助のような仕事をするのだと思っていたら、園長先生は私に子どもたちを丸投げして出掛けてしまったのです。
私は泣きそうになりながら無我夢中で保育をし、ようやく二時間後くらいに園長先生が帰ってきた頃にはくたくたでした。
そのバイトは半月くらい続けていたのですが、やはり資格がないのに一人で子供を短時間でも任せられるのはおかしいと思い、学校の先生に相談したところ「すぐに辞めなさい」と言われ、先生が保育所に連絡してくれました。
その後、その保育所には監査が入ったりして大変だったようです。今思い返しても恐ろしいことをしていたな、と震えます。お給料は手渡しだったので怖くてもらいにいけなかったのですが、後日現金書留で郵送されてきました。
深夜までの過酷仕事
あんり(23歳 作業員)
引っ越し業での現場作業をしていました。入社して1ヶ月が過ぎた頃、「もしかしてこの会社はブラックなのかな?」と思い始めました。
例えば、入社時の説明での出勤時間、就業時間とは違い日付が変わっても仕事が終わらなければ帰れない事が多く、家に帰っても睡眠は数時間の時もありました。とても重たいものも「持てないと駄目だ」とかなり怒られたり、怒鳴られたりして泣きながら作業をしたこともあります。
この仕事を辞めるきっかけになったのが、子供を妊娠したので力作業が厳しくなったことです。スタッフの人柄はよかったので「事務に移りたい」と頼んだのですが、辞めてもらうしかないと言われ、言われるがまま辞めました。
今の仕事がブラックバイトだったら早めに相談
このようなブラックバイトは年々増えてきています。一度仕事をすると辞めさせてもらえない、という事例もあるのでアルバイトをする前にしっかり確認しましょう。
もしも今の仕事がブラックバイトだった場合は必ず誰かに相談しましょう。相談相手がいない場合はインターネットで学生ユニオンを検索して、相談しましょう。これは学生アルバイトのための労働組合でブラックバイトに関する様々な悩みを解決してくれます。
学業に支障をきたしてしまっては元も子もありません。企業は責任を取ってくれないので、そうならない内に相談してブラックバイトに見切りをつけましょう。