デスクワークの仕事のメリットとデメリットは?体験談15

デスクワークの仕事のやりがいや苦労とは?「デスクワークの仕事は楽」と安易なイメージを持ち、事務職などを希望する方は多いもの。確かに基本は座り仕事ですが、立ち仕事と同じくらい身体に負担がかかる業務でもあります。デスクワーク職を志望するなら、事前にその現実について知っておきましょう。

デスクワークの仕事のメリットとデメリットは?体験談15

デスクワークの仕事は本当に楽?経験者が語る現実

デスクワークの仕事に憧れる方は多く、志望者も多い人気の職業です。座り仕事であることから、営業や接客業などの立ち仕事などと比べ「楽そう」「あんまり疲れずに済みそう」などと勘違いする方も多い傾向にあります。

やりがいや苦労話など、経験者の声に触れながらデスクワークの仕事についてまとめました。これからデスクワークの仕事に就いてみたいという方はぜひ目を通してください。

デスクワークの仕事にはどんなものがある?

デスクワークしている会社員の男性

「デスクワーク」といっても、その業務内容は職種によっても様々です。

  • データ入力
  • 受注・発注
  • メール・電話対応
  • 社内外の会議やプレゼンで使用する資料の作成
  • 新規事業の提案
  • 雑誌・情報誌の原稿作成
  • 伝票の整理・作成
  • プログラミング
  • 営業事務
  • 経理事務
  • コールセンターのオペレーター業務

基本的にデスクワークというと事務職のイメージが強いものですが、中にはSEやプログラマーなどの技術職の方もいます。

デスクワークの仕事の勤務体系は?

デスクワークの場合、8:00~17:00、9:00~18:00といった日中での勤務が多い傾向にあります。休日は土日祝日の職場が多く、月6日のところもあれば10日もらえるところもあったりと、職場によって大きく幅があります。

休憩についても、自由に自分のタイミングでとることのできる職場であったり、電話対応など仕事の兼ね合いでお昼休憩も慌てて取らなければならないような職場であったりとさまざまです。

デスクワークの仕事で大変なことは?

肩がこっているサラリーマン

座り仕事のデスクワークは、立ち仕事と比べて身体への負担も少ないと思われがちです。

しかし、フルタイムであれば8時間、残業ありならそれ以上の時間を同じ姿勢で過ごさなければならないため、デスクワークによる目・肩・腰へのダメージが大きいという悩みを抱える方は少なくありません。特に、パソコンでの作業が多いため、眼精疲労を強く感じている方も多い傾向にあります。その他、デスクワークによる身体への負担としては、足のむくみが辛いという回答も多く寄せられました。

また、デスクワークの中でも業務のひとつとして電話応対がある場合、「お客様へのクレーム対応などに苦労している」との声も目立ちます。

デスクワークの仕事でよかったと感じることは?

デスクワークの仕事を経験する上での大きなメリットとして、事務職におけるスキルを身に着けられるという点がまず挙げられるでしょう。
もちろん、その職場での業務内容にもよりますが、「パソコン作業を通してブラインドタッチができるようになった」「エクセルに強くなった」「わかりやすい資料の作成ができるようになった」など、他の会社に勤める上でも武器となるスキルが身に着けられるというのは非常に魅力的です。

また、肩こりや目の疲れ、腰の痛みなどに悩まされることはあるものの、せかせかと動くことがないために、社外に出る機会の多い営業職などが体力的に厳しいという方にとっては働きやすい仕事であるのも大きなポイントでしょう。

デスクワーク経験者に聞いた!お仕事体験談15

デスクワークの仕事を経験した社会人15名から、やりがいや苦労話など、当時のエピソードを絡めてお話を伺いました。

20代デスクワーク経験者の声

地味だけど波乱のないお仕事

エリコ(27歳 事務職)


パソコン入力を中心とするデスクワークをしています。経理ではなく、受注と発注の詳細を入力する仕事です。仕入先と売り先・原価と売値をひたすら入力します。勤務時間は9時から17時まで、定時ぴったりで帰れる日もあれば1時間ほど残業する日もあります。土日が休みなので単純計算で月8日のお休みがもらえます。祝日のある月はもう少しお休みが増えます。

デスクワークの仕事は単調で細かい作業であり、一字のタイプミスが時に重大問題に発展するので常に気が張ります。座り仕事なので腰と目が辛いのも大変です。

その代わり、外の気温気候に関係なく空調の効いた部屋で一日中作業できますし、お客様と直接やりとりするわけではないのでトラブルに見舞われることもありません。ノルマを気にしなくていいのも気が楽です。お歳暮やお中元をもらった際、数に限りがある時は出かけている営業さんには内緒で社内にいる人間で分け合うので、この時期はささやかな楽しみがあります。

私がデスクワークの仕事をしていたときの話

わかな(21歳 事務職)


私がしていたデスクワークは、医薬品会社の受注発注です。勤務時間は8:00~17:00まででしたが、ほぼ残業があり21:00ころまで残業をしていました。朝も前日の仕事が残っていたら早く行き仕事です。休日は月に6日程度、良くて月に8日あるくらいでした。

デスクワークをしていて大変だったことは、電話を受けながら受注発注をし、営業の方にも受注発注を受け、手と耳が何個も欲しいと思うくらい忙しかったことです。

デスクワークをしていてよかったことは、動くのは手だけなので体力的に疲れないことです。今日はセーブしたい時には多少セーブできますし、「頑張ろう!」という時は本当に頑張れることです。営業の方が持ってきた納品書の数で、自分がどれだけ頑張ったかが見て取れるのでモチベーションにつながりました。

データ入力の仕事内容

ささ(26歳 事務職)


データ入力のデスクワークをしていました。具体的な仕事内容は、全国の高校模試を受けた生徒の個人情報(氏名、生年月日など)を入力するという仕事でした。勤務時間は9時~18時で、休日は土日祝日でカレンダー通りです。

デスクワークをしていて大変だったことは、ずっと座りっぱなしで腰が痛くなったり肩が凝ってしまうことです。繁忙期になると残業時間も増えてしまい、座っている時間も増えて大変でした。デスクワークなので、パソコンを長時間見るので目も疲れてしまいます。

その反面、パソコンスキルがアップしたことはデスクワークの仕事を経験したからこそだと思います。ブラインドタッチのスピードも速くなり、それ以降の仕事に活かせました。

ものすごい速さでブラインドタッチをしているOL

自分で仕事の時間を決められない

まるまるこ(28歳 事務職)


私がしているデスクワークの仕事内容はメールや電話の対応、社内外の会議やプレゼンなどで使用する資料の作成、新規事業の提案などです。勤務時間は10:00~18:00、休日は月8日というのが原則ですが、平日は大体20:00頃まで仕事をしていて月に数回は日をまたぐこともあります。また、休日も月8日を完全に休めることは少ないです。

デスクワークの仕事をしていて大変なことは、社内で他の部署へ資料などを持って行ったり、相談するために席を外したりしている時に、私の席まで来た人から「何度行ってもいない」と言われることです。また、自分で仕事の内容や時間を決められず、振られる仕事が多すぎると感じることがあります。

デスクワークをしていて良かったことは、社外での交渉などが多い人の苦労話を聞くと、社内で仕事をしているだけなので、「自分は人よりも周囲に気を遣わず仕事ができているのかも?」と思えるところです。

30代デスクワーク経験者の声

黙々とパソコン作業!

ここもも(30歳 会社員)


求人情報誌の原稿作成をしています。専用フォーマットに求人内容やキャッチコピーなどを自分で考えて作成します。勤務時間は11時~20時で残業も多いです。休日は土日祝なので家事や育児と両立しながら働いています。お盆、GW、お正月休みも長いので、プライベートと無理なく両立できます。

1日中デスクワークをしていると、足が浮腫むのが悩みです。パソコンをずっと使用するのでブルーライトカットのメガネも用意しています。座りっぱなしなので腰や腹が痛くなることもたまにあります。

しかし、運動や体を動かすことが苦手なので、コツコツできるデスクワークは自分に合っていると思います。珈琲やお菓子など、好きな物を食べながら作業できるのも嬉しいです。

デスクワークは健康管理が必要不可欠です

海苔(30歳 エンジニア)


私はオンラインショッピングサイトのコールセンター業務をしていました。勤務時間は11:00~19時まででした。休日は月に8日です。

デスクワークをしていて大変だったことは、なかなか休憩に行けないことでした。常に電話がかかってくるので精神的に休まる時間がなく、昼食も急いで食べる癖がついてしまいました。それ故に間食する回数が増えてしまい体重が10キロほど増えました。残業を含めると1日11時間ほど座っていることになるので、慢性的な腰痛に悩まされた時期もありましたね。健康管理をしないまま数年間努めてしまったので、後々深く反省しました。

逆に良かったことは、業務がとても単調であるということや、服装に気を遣う必要がない点です。また、チームで働くというよりは個人で淡々と作業を進めるので人間関係も良好でした。

仕事をしているコールセンターの女性

プログラマー時代の体験談

cwsn(32歳 技術職)


プログラマー・SE職ですので、出張以外は基本的にプログラムを組んでいるかテストをしているかそれに関わるドキュメントを作成していました。勤務時間ですが、定時は9:00~17:30でしたが、大体9:00~22:00くらいです。日が変わって帰ることも多かったです。休日は週休二日だったので、月8、9日くらいですが、全部休めるときはほぼなかったです。

デスクワークで大変なことは、一番は目の疲れや肩こりです。中々席を立つきっかけがないので、どうしても体が固まってしまいます。あとは女性に多いと思いますが、とにかく脚のむくみが辛く、帰りにブーツが入らないということもありました。

デスクワークの仕事をしていて良かったことは、飲み物やちょっとしたおやつ程度なら気軽にとれるところです。接客業などではそうはいかないと思いますので、その点はよかったと思います。

デスクワークのあれこれ

リリアン(34歳 事務職)


主に営業事務ですが、ちょっと特殊でネット販売部署でのデスクワークをやっています。毎日メーカーに発注と売り上げをあげること、入ってくる注文の管理、納期管理、出荷の伝票の作成をします。勤務時間は8:30?17:30と一般的な時間帯です。休日は土日祝が休みなので最低でも8日はあります。

デスクワークでは基本移動したりすることがないので、ずっとパソコンとにらめっこなので目が疲れたり身体が凝ったりします。席についていることが仕事なので、どんなに暇なときでも何かをしていなくてはならないのでそれが大変です。

ただ、私の会社は結構緩いというか融通が利くので、個人的な要件でネットを見ることがありとされています。そのため調べ物やネットニュースを見たりできるのが本当に助かります。旅行の調べ物や予約は大抵デスクワーク中にしています。意外とメリットの方が多いかもしれません。デスクワークの特権ですね。

デスクワークの充実感

movi(35歳 事務職)


私は食品販売会社で、一般事務担当として働いています。勤務時間は9:00~17:00で、休日は月10日固定で、業務によって+アルファ休みを取ることができます。

私の会社は中小企業の中でも10人程度のごく小さな会社なので、事務職といっても事務業務は多岐に渡ります。具体的に言えば、勤怠給与管理や経理関係処理、消耗品発注などの庶務、販売に関する売上集計や販売企画にも携わっています。

デスクワーク中心の事務担当は3名いますが、業務についての振り分けがおおまかなので、分配がうまくいかないと一人が苦労したり無駄な時間がかかったりする点が最も大変です。

デスクワークは机にかじりつきの仕事ですが、営業担当からすれば、いなくては困る担当者だと思います。特に書類の整理や集計をお願いされ、お願いされた時間より早く終わらせたり、気が利いた書類を作成できると大げさに感謝されたりします。そんな時はやりがいを感じます。

営業事務について

ゆうこ(33歳 事務職)


私がしているデスクワークは営業事務です。主に営業の方とペアを組み、その営業の方が取ってきた仕事の受注表を作ったり、売り上げ計上をしたりしています。勤務時間は8時半から夕方5時15分までです。休日は月に10日ほどで、毎週土日は確実に休みをもらえます。

デスクワークをしていて大変なことは、 1日パソコンをずっと見ている仕事なので、目の疲れや肩こりがひどいです。あと営業締め日等は残業ももちろんあり、忍耐力が必要な仕事だと思います。

デスクワークをしていて良かったなと思うことは、ノルマがないので精神的に辛いことはない点です。あとルーティンワークなので、一通り段取りを覚えたら仕事は割と簡単でスムーズにできます。忙しい日なども前もってわかっているので予定が組みやすいです。

マッサージ師に肩こりをほぐしてもらっている女性

制作チームと管理チームの橋渡し訳

あっちゃん(36歳、制作補助)


私の会社はエンターテイメント系の会社で、ゲームなどを制作しています。全体の人数も多くて人の入れ替わり理ルールや経費精が激しい業界なので、制作チームへ会社の経費精算ルールを伝えたり毎月の売り上げや支払いについて未提出事項がないか全てチェックしたりしています。そのほかにも備品管理や契約書の締結管理など製作にまつわる全てのサポートを行います。

勤務時間は9~18時の8時間が基本です。経理の締日がある月の1週目は忙しいですが、それ以外はほぼ定時帰宅できています。基本的に土日祝の週休完全二日と、有給も取得しやすい環境です。

やはり毎月の経理〆や四半期・半期・年毎の決算月は色々と立て込むので業務量が増えることがありますし、様々な申請の漏れが発覚したときの後処理などは対応後にどっと疲れることがあります。

ただ、個人的には体力があまり持たないのと、手が荒れやすいこともあり、日々パソコンくらいしか使わないデスクワークは非常に向いているなと感じています。

40代デスクワーク経験者の声

デスクワークの大変さについて

もも(45歳 事務職)


仕事内容は電話対応、伝票整理、資料作成、お茶出しなどです。勤務時間は、午前9時から午後5時です。休日は月に10日間ぐらいです。

デスクワークをしていて一番大変なことは、座っていることが多いので、どうしても首、肩や腰が痛くなってしまうことです。お手洗いに行く時などに意識して、首を回したり、肩の上げ下げをしたり、腰を伸ばしたりして工夫しているのですが、あまり効果がない感じです。夏は冷房が結構効いているので、膝掛けなどを持っていくのですが、それでもだいたい風邪を引いてしまいます。

あとは、電話でクレームを言って来る人の対応が大変です。基本的には話を長く聞いていれば納得される方が多いのですが、その時間に他のことができなくなってしまうので困っていまいます。

デスクワークをしていて良かったと思えることは、台風の日なども室内なので、いつもと同じように仕事ができることです。

やっぱり座り仕事は最高

ゆう(45歳 事務職)


私は営業事務および一部経理事務のお仕事をしています。始業時間は8:45から17:30まで。始業時間が少々早いのですが通勤時間が短いため、逆に9時始業で遠方の職場に通っていた時よりも朝がラクになりました。休日はカレンダー通りの土日祝日、残業もほぼ発生しないのでプライベートも充実しています。

やはりデスクワークは座り仕事メインとなりますので体力的にとても楽です。何よりオフィス系のソフトなども使用する機会が大半ですので、自身のスキルアップもできます。

デスクワークの唯一の難点は、ランチ後や寝不足の時に眠くなりがち…という点でしょうか。しかしその点に関しても自分のペースでリフレッシュをすべく短時間の休憩なども取り入れることが可能なので問題ありません。デスクワークはプライベートを充実させたい方にはおすすめの職種だと思います。

40歳過ぎてもデスクワークなら働けます

トトロ(40歳 ライター)


週5日、午前10時から働き始め、お客様から頂いた仕事内容を元にパソコンと睨めっこしながら記事を作成します。パソコンを使って午後の4時まで仕事をしてほとんど同じ姿勢で座っていることから、たまに腰が痛くなります。またパソコンの画面で目が疲れやすく肩も凝りやすいので、仕事の途中で肩を回して解します。

土日は基本的に仕事が休みで、その時はできるだけ目を使わないように気を付けていますが、それでも前と比べて視力が下がってきました。

35歳過ぎた時から体力もなくなり、長時間歩くと疲れてくるようになりましたが、それでもデスクワークなので年齢を重ねても長く続けられるのはやはりありがたいです。

デスクワークの勤務実態

いぐみ(40歳 事務職)


私は日本と香港、マレーシア間での輸出入業務を請け負う会社で、主にデスクワークを担当しています。巷でいうところの貿易事務になります。勤務時間は午前9時から午後6時までです。休日は土日祝です。

デスクワークをしていて大変なことは、常に周りに人がいるので休憩することができないということです。また常にパソコンを使っているので、腰が痛くなったり目が霞んだりすることも悩みです。

デスクワークをしていて良かったことは、営業と違って成績などに追われることがないのでプレッシャーがあまりないということです。またパソコンや事務のスキルを磨くことができれば、長く一つの会社で働くことができるという点もとても良いと思います。

デスクワークの大変さは職種や職場によっていろいろ

一言でデスクワークといっても、実際はパソコン作業だけではなく別の業務を任されるなんてこともそう珍しくはないパターンです。

「机に向かってやる仕事」というイメージばかりを強く持っていては、後々「え!こんな仕事だったの!?」と後悔する可能性も否定できません。入社後のミスマッチがないよう、就活中の選考プロセスにおいて具体的な仕事の流れなどを詳しく聞き出したり、OB・OGの話を聞いたりと事前にリサーチしておくと安心でしょう。